mixiユーザー(id:21895021)

2019年09月25日21:53

10 view

9月26日の誕生花・柿

フォト
9月26日の誕生花と花言葉は、石榴[ザクロ](自尊心)、紅蜀葵[モミジアオイ・コウショクキ](温和)、キクイモ(陰徳)、ベンケイソウ(静穏・平穏無事)等々があります。今回は、柿[カキ]を取り上げます。花言葉は、「恵み・優美・自然美」です。


カキノキ科カキノキ属の落葉樹の植物です。東アジアを中心に分布し、特に長江流域に自生しています。学名のディオスピロス・カキ(Diospyros kaki)は、ギリシャ語の神(Dios)果実(pyros)に因んでいます。種名のkakiは「かき」です。日本から1789年にポルトガル人によって、ヨーロッパに渡り、1870年に北アメリカへ伝わったことから学名にも kaki の名が使われ「KAKI」の名で世界中に通用します。ブラジルへは日本移民によって導入されたものが多く、甘柿、渋柿ともに広まっています。
英語で柿を表す「Persimmon」の語源はアメリカ合衆国東部の先住民であるアルゴンキン語族の言葉で「干し果物」を意味する名詞「ペッサミン」であり、先住民がアメリカガキ(Diospyros virginiana L.)の実を干して保存食としていた事に由来しています。近年、欧米ではイスラエル産の柿(渋抜きした「Triumph」種)が「シャロンフルーツ(Sharon Fruit)」という名称で流通するようになったため、柿は「Persimmon」よりも「Sharon Fruit」という名で知られています。
渋柿は実が熟し、果肉が固いうちは渋が残ります。刀根柿は奈良県天理市の刀根淑民の農園で栽培されていた平核無が1959年、伊勢湾台風の影響で突然変異したようで、1980年に品種登録されました。甘柿は渋柿の突然変異種と考えられており、日本特産の品種で未熟時は渋いが熟すに従い渋が抜け、甘みが強くなっていきます。
柿の実は、ビタミンC、ビタミンA、カロテン、糖質を含み果実類の中でも栄養価が特に高く、また、カリウムには利尿作用があります。葉は、柿葉茶などとして民間療法に古くから民間療法に用いられ、ビタミンC、KやB類といったミネラル分フラボノイド等を多く含み血管を強化する作用や止血作用を持つとされています。近年では花粉症予防に有効 とされ利用されています。薬用としては、柿の蔕[へた](宿存花萼(かがく))を乾燥したものを柿蒂(してい)と呼び、煮汁を服用すると古来えつき(しゃっくり)に効く特効薬とされてきました。柿渋や葉も民間薬として用いられています。
また、葉の殺菌効果から押し寿司を葉で巻いたり(柿の葉寿司)、和菓子などの添え物にされる事に使用されています。
木材としての木質は緻密で堅く、家具や茶道具、桶や和傘などの材料として利用されていました。かつてはゴルフクラブのウッドのヘッドは柿材(特にアメリカガキ)を使った物でパーシモンの名で呼ばれていましたが現在では金属製のウッドの普及により減少してきました。
以前は、和傘や団扇の紙に塗られ、柿渋の塗られた紙を渋紙と呼 び、紙に塗ると耐水性を持たせる事ができ、塗料としても用いられていました。柿渋石鹸石鹸の原料としても利用されています。
ことわざで「柿が赤くなると医者が青くなる」は、豊富なビタミン類とミネラルが栄養価摂取の低い時代では医者いらずの万能薬として重宝された事に由来しています。



柿の季語は”秋(晩秋)”であり、多くの人物によって、詠まれています。

楢山の窪みくぼみの村落に 柿の実しるく色づきにけり(島木赤彦)

柿の実のあまきもありぬ柿の実の 渋きもありぬ渋きぞうまき(正岡子規)

次郎柿枝もたわわに生りたるを 見つつ行くだにゆたけかりけり(半田良平)

この市に蛤貝も柿も売るカキ・ジャポネエと札を立てたり(斎藤茂吉)



里古りて柿の木持たぬ家のまし(松尾芭蕉)

祖父親まごの栄や柿みかむ(松尾芭蕉)

木の下に柿の花散る夕かな(与謝蕪村)

柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺(正岡子規)

つり鐘の蔕のところが渋かりき(正岡子規)

鈴生りの大樹の柿や鳥威し(水原秋桜子)

柿食へば命あまさず生きよの語(石田波郷)

隣る家もその隣る家も柿たわわ(高浜虚子)

水飲むがごとく柿食ふ酔のあと(高山虚子)

柿を食ひをはるまでわれ幸福に(日野草城)

古里や恩愛たわわ柿たわわ(田淵十風子)

湯ぼてりの母が頬照り富有柿(森 澄雄)

次郎柿座にあり木にもたわわなり(三浦木二)

夜話更けぬ西条柿を剥きながら(室賀春城)

村人の変らぬくらし吊し柿 (斉藤みのる)

等があります。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する