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2019年08月25日11:25

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沈没?!

今朝は暗く垂れこめた雲から
弱い雨が降り続いていました。

出航前に氷の積み込みをします。
ちょうど干潮で一番潮が引いていました。
船は岸壁からだいぶ下です。
大きな籠に氷を詰めて
岸壁から降ろします。

港を後にして外海に出る手前は岩礁帯の間を抜けていきます。
今朝は波が高かったのです。
高いということは上下動が大きいということです。
岩礁の間に船がはいると
大きく波が引き
次の瞬間、大きな衝撃が船に響き渡りました。
衝撃音とともに前に飛ばされるものもいました。
私は右舷船べりに座っていて無事でした。

衝撃の大きさからにして、すぐに帰港し確認しなければなりません。
先行する船に電話を入れて港へ戻ります。

ドック場へ向かいますがまだ漁協の職員は来ていません。
ドック場の手前の岸壁に船をつけます。
私はロープをもって船をつける用意をしました。
潮が引いて岸壁は高いです。
その時船長は
「バックにはいらない!」と。
船のブレーキはプロペラの逆回転です。
進行してきた船が停船するのにバックが効かないということは・・・・・
「早くロープを止めて!」
えっー!船がもっと高ければ岸壁に飛び移れるのですが
岸壁にある係留金具に手が届きません。
私はパニックになりロープを持ったまま岸壁にしがみつきました。
船はゆっくりと通り過ぎていきます。

若い頃はフリークライミングをして手がかかればどこでも登れたのに
時間経過老齢化ほど悲しいものはありません。
船はゆっくり正面岸壁に当たって止まりました。
這い上がることのできない爺さんは
むなしく岸壁にぶら下がっています。

うーむ、全く滑稽なシーンです。
カメラを回していたら世界中で笑える動画になりそうです。

「おーい、誰か早く助けに行ってやれ!」
そんな声が聞こえました。

まー、そんな声は聞こえましたが
爺さんの腕力は限界です。

夏の海は暖かく悲壮感や緊迫感はありませんでした。
船まで20mほど泳いで行き引き上げられました。

「帰って着替えてこい」ということで
私は家に帰りました。


結局、本日の漁は中止になりました。
やはり船底に穴が開いたそうです。
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