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2019年08月22日20:15

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高校野球で感動している人たちは、出場校の苦しい経済事情をよく考えるように

■大阪代表・履正社が初優勝!因縁の奥川撃ちで“令和初代王者”に
(ベースボールキング - 08月22日 16:21)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=212&from=diary&id=5757933


「高校野球の聖地」甲子園を今こそ見直そう  川上祐司(帝京大経済学部准教授)

https://ironna.jp/article/10468?p=1

その一方で、地方大会で優勝し、代表の座を勝ち得た場合の経済的負担はどれぐらいだろうか。まず、主催者の朝日新聞社が発表した昨年の大会収支決算を見てみよう。

収入はチケット売り上げだけで約4億4千万円。支出は約3億8千万円で、その内訳は大会準備費、出場選手費、大会役員関係費、大会費、大会史作成費、地方大会費、本部運営費となっている。これらを差し引いた剰余金として約6400万円を計上している。

 本来であれば、出場する高校の負担軽減のために「出場選手費」が充てられるはずである。だが、第98回大会の開催要項によると、大会本部がベンチ入り選手や監督、部長の交通費や宿泊費の一部として支給されるのは1日1人わずか4千円。3億8千万円の支出のうち実際に約9300万円がこれに充てられているが、焼け石に水だろう。

 なぜなら、甲子園では1試合ごとに約1200万円かかるといわれ、代表校は出場決定と同時に寄付金集めを始めなければならないからだ。

そもそも大会開催期間中の関西圏内のホテル料金は高騰する。それに、選手の家族関係者も試合のたびにマイクロバスをチャーターし、甲子園までの往復と祝勝会を敗戦まで続けるという。その費用たるや相当な金額で、勝てば勝つほどコストがかかる。


僕の知り合いで息子が仙台育英のバレーボール部に所属しているという人も、「全国大会に出た時には東京の体育館で試合をやったけど、交通費は自己負担だった」と言っていた。また、仙台育英高校卒で甲子園に応援で行ったという仕事の同僚も、「僕が仙台育英にいて応援団の1人として甲子園に行った時は、1試合につき1万円ほど払った。それは自己負担だった。当然、仙台育英のOBが寄付してくれたお金も、選手と応援団の旅費に使った」と言っていた。

一方で、大阪の履正社、大阪桐蔭、兵庫の明石商の場合はこれが自己負担の旅費がもっと安くて済む。当然ながら関西の野球高校は毎試合に全校応援を送れるからすごく強くなる。逆に甲子園から遠い北海道、東北、南九州、沖縄などの高校は大応援団を送れないので、「アウェイ」である兵庫県の甲子園球場では弱くなる。だから、東北、北陸、山陰、南九州などはまだ甲子園だけでやる全国大会では優勝したことがないし、北海道、沖縄も優勝回数が少ない。関西地方だけで100年以上も開催しているから、関西の高校ばかりがすごく強くなっている。


こんな現状は、「スポーツ先進国」米国と比較しても異例である。甲子園大会について、米国人に説明すると「高校生が全国選手権大会? 連日全国ネットで生中継するの?」と仰天する。米国では国技であるアメフトやバスケットボールでさえ、高校生の大会は州レベルの選手権にとどまるからだ。

 米国で、甲子園大会に似たものとしては、おそらく「マーチ・マッドネス(3月の狂乱)」と呼ばれる全米大学バスケット選手権(NCAAトーナメント)だろう。3月の春休みに行われるNCAA1部に所属する全米各カンファレンス上位校68校が出場するトーナメント戦である。試合会場はもちろんのこと、テレビを通じて全米が熱狂する。

 だが、開催地は甲子園球場のような固定ではなく、毎年持ち回りだ。大会のシステムは、トーナメント1回戦と2回戦は「ラウンド1」として米国内8カ所で開催され、8大学がホスト校として自校アリーナを提供する。

 各地区の準決勝と決勝は、ロサンゼルス、アトランタ、ボストン、オマハの4都市で開催される。それぞれ勝ち抜いた4チームは「ファイナル・フォー」と呼ばれる準決勝と決勝のために1都市に集まり、アメフト専用の巨大ドームスタジアムで試合を行うのである。

(中略)

筆者は、甲子園大会が日本の野球の高度化と大衆化に貢献してきたことについて否定するつもりはない。しかし、主催メディアが100年かけて築き上げた甲子園という「疑似的聖地」で、故障や燃え尽き症候群の影響により、将来有望なアスリートの競技生活を終わらせてきたことも事実である。つまり、高校野球が選手たちのキャリア形成にも大きな影響を及ぼしているのである。

 これらを鑑みれば、甲子園大会が掲げてきた教育的役割など、もはや「伝説」としかいいようがない。100回も続けたこの大会もそろそろ変革が必要ではないだろうか。


高校野球を兵庫県西宮市の甲子園球場だけで開催するから、2年連続大阪府の私立高校が優勝という地域的アンバランスが生まれている。それに、夏の全国大会に参加する高校は年々減少している。今でも野球という国際的にはマイナーなスポーツからサッカー、バスケットなどの他の国際的にメジャーなスポーツに、最近の高校生の関心は移りつつある。僕もこの記事の筆者に全く同意していて、高野連と政府のスポーツ庁、文部科学省が高校野球の大きな改革をしないと、日本の野球の将来はない。


他にも「高校野球 問題」などのキーワードでネット上を検索をすると、今の高校野球が抱える問題点が浮き彫りになる。







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