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2019年08月04日23:10

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松竹大歌舞伎 東コース(穂の国とよはし芸術劇場PLAT)7/27

なんとまさかの台風直撃コースか!?って日に、行ってまいりました。夜の部だけだったのになにかあるといけないと思って早めに豊橋に向かって、名古屋は結構な雨風だったけど、豊橋は意外にたいしたことなくて風だけ?電車も通常通りで一安心。
この劇場は、花道もつくれる構造のようで、ちょっと短めだけどちゃんと花道があって良かったです。1階のわりと後方だったけど、段差が結構あって見やすかったです。


口上
高麗屋の襲名披露の巡業、白鸚さん、幸四郎さん親子を中心に、猿之助さんが華を添えてる感じ。幸四郎さんは「私だけ全部に出ます」って「出たがり」と言って笑わせていました。
猿之助さんはご当地豊橋の名物手筒花火によせて、「今日は台風で各地の花火大会も中止になっているところもたくさんありますが、どんな天候でも皆様の心に花火を打ち上げられるのは役者でございます」というようなことを言っていたのが印象的。

双蝶々曲輪日記「引窓」
白鸚さんの濡髪に、幸四郎さんの与兵衛。義理の息子と実の息子、家族それぞれがそれぞれを想いあうのが口に出さなくても家族の情なんですよね。幸四郎さんの緩急というか、びしっと決めるところと笑わせるところの間合いが絶妙。こういうお役がはまりますね。


色彩間苅豆「かさね」
今回これがとっても見たかったんです。幸四郎さんの与右衛門に、猿之助さんのかさね。いや、これ、絶対美しいに決まってる!
そこへ、あとから知ったのが、尾上右近くんこと栄寿太夫が清元で参加するというではないですか。清元で拝見するのは初めて。正直なところ、清元のことばっていまだにきちんと聞き取れてない部分が多々あるんですが、栄寿太夫さんは大変良いお声だったと思います。もうちょっと清元のことわかるようになりたいな、なんて近頃思うのはきっと彼のおかげかな。しかしこうなるとどこ見て良いのやらわからなくなって確実に目が足りない(笑)。
夏にふさわしい怪談的な演目ですが、もちろん場内冷房が効いていますけど、後半、すうと空気の温度が下がったかのような感覚。肌で感じたあの空気感はすごかった。
先ほどの役とはうってかわって悪い顔の幸四郎さん。一方でひたすら一途に男を想うかさねの猿之助さんの所作のひとつひとつがきれいだし、後半一転しておどろおどろしくなっていくところもぞくぞくする程に美しい。最後の連理引きで逃げる男を引き戻す手の動きが、めっちゃ怖い!怖いんだけどとにかく美しくて、ああ、これはとらわれる、って思いました。指先ひとつでそんな風に思わせてくれるところが。
しかし、鎌ってなんだかすっごい怖いんですけど、刀よりめっちゃ怖いって思うのは何だろう。
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