苛々すると来る境目の社め
境界住まいの猿の群れの一匹が
歪な夜に浮かぶ大三角星の一
アスペルガーを観ながら
こちらに何百もの
絵馬を投げてくる
馬の耳たぶばかり撫でたい
鳥の尻羽だけをなぞりたい
ガムの噛み方のみを搾りたい
人形の膝の皿全てに
舐めずりを見せたい
意味も分からない
気色も悪い
いけない妄想の限りを尽くす
ふざけた猿め
言葉も何も喋れぬ癖に
お前はナリとシグサで
私に全てを分からせる
お前はそうか
アスペルガーに惚れ込む猿
虚無主義を騙る猿二ヒム
何も喋れぬ猿の全てを理解した
私こそが賢者
とそう思う私を
お前は小馬鹿にしているな
お前が
お前ら人が
賢者というのなら
お前らに何も喋らぬまま
全てを理解させた
私のナリとシグサは
控えめに言っても神である
二ヒム
お前はそう言っているな
いや
恐らくそれは
二ヒム
お前だけに限らない
私達が理解したこの世の全てが
私達にそう言っているということだな
二ヒムお前の顔は
そう言っているな
二ヒム
無論その通りだ
反論の余地はない
私達だけだ
いつまで経っても
賢者止まりなのは私達だけ
苛々すると来る境目の社め
境界住まいの猿の群れの一匹が
歪な夜に浮かぶ大三角星の一
ソシオパスを観ながら
こちらに何百もの
みくじを投げてくる
人はあまねく挙って大吉
幸を望む性にある人の為
かの日に失くした落し物を
人の物と定めておいた
神物なれど拾うことを許可しよう
喜怒哀楽を嬉々嬉々に
変える力を宿した代物「虚無」
それを上手に使いこなした
適合者はどんな些細なことにでも
喜ばずにはいられぬ狂人になれる
それを使えぬ
不適合者は以降どんなことにも
何にも感じぬ廃人になれる
このみくじは
その神物使用の許可証である故
人はあまねく挙って大吉
言葉も何も分からぬ癖に
お前は私にそのみくじを幾度も投げつけ
私に全てを分からせる
お前はまたか
ソシオパスにも惚れ込む猿
神様を騙る猿二ヒム
何も分からぬ猿の書物を読破した
私こそが天の才の者
とそう思う私を
お前は小馬鹿にしているな
お前が
お前ら人が
天の才の者というのなら
私はそれだけでいい
お前らの前で
何も読み解くことが
出来ぬ書物に暫し
まなこをくれてやろう
それだけでお前達は分かろう
私はその所作だけで神秘に着ける
神を秘めたモノとなる
二ヒム
お前はそう言っているな
いや
恐らくそれは
二ヒム
お前だけに限らない
私達が勝手に解釈したこの世の全てが
私達にそう言っているということなのだな
二ヒムお前の顔は
そう言っているな
二ヒム
無論その通りだ
反論の余地はない
私達だけだ
いつまで経っても
天の才止まりなのは私達だけ
苛々すると来る境目の社め
境界住まいの猿の群れの一匹が
歪な夜に浮かぶ大三角星の一
シリウスを観ながら
こちらに何百もの
鈴を投げてくる
四肢飼いから
四肢を解放したら
四肢は無邪気にはしゃぐとも
富患いから
富を放流したら
富は満面の笑みを浮かべるとも
迷走の主から
迷走を蝉脱させたら
迷走は迷いなく主を呪殺するとも
お前だろうな二ヒム
シリウスにも惚れ込む猿
人心を騙る猿二ヒム
分かるぞ二ヒム
どうせ厄除けするのなら
それは元から断たねばならぬと
きっとそう言いたいのだろう
その鈴は厄除けぞと
受け取って大事にしろと
ただし厄を避けるのは
お前ではなく周りのものと
厄が厄除けの鈴を持てば
それでこの世は解決と
全てに何も触れない癖に
お前はナリとシグサで
私に全てを分からせる
それを分からせることこそが
境目の社の主人の勤め
二ヒム
お前はそう言っているな
いや
恐らくそれは
二ヒム
お前だけに限らない
私達が関わったこの世の全てが
私達にそう言っているということで
いいんだな
二ヒムお前の顔は
そう言っているな
二ヒム
無論その通りだ
反論の余地はない
私達だけだ
いつまで経っても
厄者止まりなのは私達だけ
苛々していたせいで
また境目の社
境界住まいの猿に諭された
苛々を鎮める為洗顔をする
洗顔には含まれる
一連の動作に払拭が含まれる
三面鏡の前の
自分のナリとシグサを見ると
あの猿とは違い
まだまだちょろいただの人だ
今外では大三角の何の星が
一番綺麗に見えるのだろうか
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