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2019年07月10日14:22

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夢を担う

ジャニー喜多川社長死去/事務所ファクス全文
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5699384


 健康があって平和があって夢を見ることにつながっていく、さらに人は、夢を見すぎて現実を忘れるということにもつながっていく。

 87歳と言えば昭和でいうなら6年生まれ終戦が14歳。美空ひばり、高倉健、武骨な人気者が勇気の象徴だとするなら、吉永小百合、石原裕次郎、辺りは夢の象徴。以後エンターテインメントの中心にはアイドルが欠かせないものとして存在し続けて来た。

 人々の夢見る心に具体的に応える。そんな演出を担いそんな役を担う人物を街中から見出す。ジャニーズが世の中に世の中の女性に与えた影響は大きいはず。そんな人生は自分には想像もつかないけれどこの人はそういう人生を全うしたんだと思う。

 夢が現実そのものになりつつあると言ってもいい情報化時代の今を迎えて、次から次へと提供されるたくさんの夢を眺めながら育つ子供たちには現実は見えているだろうか。


 人間の現実はややこしい。

 めんどくさくて思い通りにならなくて遠くて複雑で暑くて寒くて、それでも色んなことが便利になって来て夢と現実は、あの頃、よりはずっと近くなってきたのかもしれない。それに伴って安易に何かを手に入れようとする心が蔓延して来てしまったということも言えると思う。このことは夢を担って演出する側は願ってもいないし想定にも入っていないことだろう。提供する側の人間の現実はやはり人間的な厳しい現実にあふれてもいるはずだから。

 夢を見せてもらう側、消費する側、エンターテインメントを受け取る側、世の中はただただ目を輝かせていればいい。夢の源泉は喜びや楽しみにある。しかし人間の本質は喜怒哀楽であって全部大切にしなければ均衡は保たれない。笑顔はいいものかもしれないが笑っていればいいということではない気もする。エンターテインメントがこれだけ大きくなって娯楽が浸透して喜びと楽しみと笑顔だけをいいものだと勘違いしている人が結果として増えたということは言える気がする。それ以外の感情それ以外の暮らしがわきへ押しやられてまるでゴミのような扱いで見向きもされない世の中が確実に存在するようになったのではないだろうか。その遠因の一端にジャニーズ的なものも無関係ではないようにも思うので夢を一身に担って人生を全うしたこの人は世の中に大きすぎる夢を生み出してしまったということも言えるのかもしれない。


 政治家とか教育者たち、またその他の文化人たちは人間の本質をきちんと世に知らしめるべき。大人の姿が笑いや子供に媚びるようではおかしなことになってしまう。夢が夢としてあるべきところにきちんと星のように輝いていられるように素の人間の姿をきちんと生活の中に存在させるべきだ。めんどくさくて煩雑な現実をまじめにとらえるための心の均衡をエンターテインメントに負けないぐらいに地道な心の姿として暮らしの中心に提供するべきだと思う。
 だから例えばアナウンサーや司会者はただただまじめでいい。民報はもうひどいけれどNHKなんか見ていても御喜楽主義は蔓延しているようで一生懸命笑いに媚を売る演出ばかりが目立つ。結果総じて落ち着きがなくて笑い声でうるさいばかり。尚且つ一本調子。笑い、笑い、笑い、。怒りや哀しみといった苦しい感情も同じように大切にすることで世の中はもっともっと落ち着いて静かに慎重に暮らすようになる。大笑いして大騒ぎしていれば幸せだという世の中が怒りや哀しみをわきへわきへ押しやっていく。それらが吹きだまる場所や人々が夢の対極には存在するのだ。そんな構図が今の社会には出来上がったようにも思う。夢と真逆のものばかりを担う人々もいて考えられないような陰惨な事件も起きる。


 芸能界が見せてくれるものが喜びや楽しみに満ちていることは構わない。ただ、喜びや楽しみ以外のことがさげすまされていくことは世の中を歪ませていく。


 亡くなったジャニーさんがこれまで見せてくれた素敵な夢がいつまでもちゃんと輝いて行けるように、生きて行く我々は現実を生きる素の人間として喜怒哀楽を同じように愛してジャニーズ事務所のアイドルたちを仰ぎ見て静かに暮らすべき。
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