久しぶりにみて、名作だなあとしみじみ。3者のキャラ設定、キャスティング、演技、音楽、映像全てが絶妙にはまっている。監督脚本をこなしたリュック・ベンソンはすごい。
メインの役者3人は今となっては全員超ビッグネームだが、この頃はそこまでじゃなかった。よくこの組み合わせを思いついたな。ナタリー・ポートマンに至ってはデビュー作だし。
レストランのオーナー、トニーもいい味を出している。
(ところでSWATの方々が不憫
)
昔よりもじわっときた点は、ネタバレですが
レオンは
19才の時の衝撃体験により彼の熱いラテンの血が、凍結して心を閉ざしてしまった。
以来うつろな目で、ただ殺し屋として利用されるだけ。
生きながら死んでいる。
それがマチルダとの出会いで、とまどいながらも心の扉が少しづつ開いて行く様子が
ジワッ、ジワッときた。
最初に、寝ている間に殺そうとしたのも、
自分を変えてしまう危険な存在とどこかで感じたからじゃないかな。
彼の心は19才の素朴なシチリアの若者のまま止まっていたと思われる。映画を観る時など、まるっきり少年のような顔。
英語の読み書きができないままだし、社会からは完全に取り残されて、
トニーだけが世の中との接点。
俺は年だけ取ったがこれから大人になる、みたいなセリフにも現れている。
(名セリフ!)
まだシチリアにいた19歳の時、恋人がその実父に殺される。理由は貧しいレオンとの恋愛に反対だから。
報復として犯人である恋人の実父を殺し、即出国逃亡。
昔のシチリアでは、恋人だろうが二人でデートなんて許されず、
後ろから親族がぞろぞろとついてきたらしい。
更に、年ごろの娘が外出する時に、男は娘を見てはいけない。
見ただけで、後で怒り狂った父親が銃を持ってやってきて、撃ち殺されちゃうらしい。
そういう流れで行くと、恋人が実父に殺されちゃったのも、
イスラム教の名誉殺人のような感じだったのかも。
法的には許されなくても、慣習として残ってたのかなあ。
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