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2019年06月27日02:27

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小僧教授とDisconnection human

人がプランターやケージで
育てているものは
何物でもなく
ただの優越と愉悦であると
5歳大学独学部の教授が僕に言った

小僧教授(仮名)は現在
カエルやセミや鳩らといった
一定周期の鳴き声を持つ
生物に目を付けており
その音声波形を
オシロスコープカメラにて
逐一調べている
因みにオシロスコープカメラは
ジャンク品を見ると
買わずにはいられない叔父から
223円で買ったものだそうで
小僧教授はその我楽多満載叔父を
「明日は夢の島の君」と呼んでいた

私はね
リズムの周期の個体差や
発声の理由の違いは勿論あるとは
思うのだけれど
私はあると考える
人間や現在その傾向が見られない
その他の動物にも
カエルやセミや鳩と同じ様な
同一周期の発声をする
機能と性質があると考えている
では人間に於いて
それはどの発声に該当するのか
今の私はそれを見つける段階にある

銀の匙を左手に持ち
プリンをもちゃもちゃと
幸せそうに頬張りながらそれを
僕に力説する
5歳大学独学部の教授
小僧教授

彼の言いたいことは
大まかに言うと大半が
よく分からない分類に
属するものなのだけれど

小僧教授からすれば
よく分からないことを
よく分からない分類と括る行為が
そもそもよく分からないことらしい

3歳だろうが5歳だろうが
20だろうが50いや80だろうが
この世の全理を前にしたら
私等が知っていることなど殆どなく
歳の差で開く情報量だって
よくて0.01%〜0.1%ほどしかないだろう
分からないことだらけだ
分かりたいことだらけだ
君はまだ知らないのだ
君がよく分からない分類と名付け
何でもかんでも放り込んで
放置してきた
そのフォルダーの本当の名前を

そのフォルダーの本当の名前は
《よく分からない分類》ではなく
そのフォルダーの名前こそが
《よく分かりたい分類》なのだ

小僧教授の張り上げた声に
気圧されながら僕は思った
5歳大学独学部の教授にまで
のし上がった彼の言葉だ
フットワークも軽く
フィールドワークも嬉々として行う
勇猛果敢な人の言葉だ
放っておいたらそれこそ
恐らく何処までも行ってしまわれる
偉大な御人の言葉だ
しかと留めておかなくてはとそう思った

ところで
どうでもいいことなのだろうけれど
この「勇猛果敢」という言葉が
付着しているのはどちらの方なのだろうか
それが相応しいのは
どちらの方なのだろうが
【教授という人柄】の方なのか
【5歳という年月】の方なのか
果たしてどちらなのだろうか

しかしやはりそれは
考えたところで
年月のせいにしたり
人柄のせいにしたりで
ろくな答えに辿り着かないので
無かったこととする

こうして小僧教授との対談を終え
もやし王国に占拠された冷蔵庫のある家に
ヘトヘトと帰ってきた僕なのだけれど

ここで今日学んだことをおさらいしてみると
驚愕の事実が判明するのである

僕が今日学んだことはなんと
結局のところ
音声波形とか周波数って
デジタル感があって
なんか格好いいなということ
それとフォルダーは
取り敢えず全部《よく分かりたい分類》って
名前を付けとけばいいこと

たったそれだけ
たったそれだけだったのである

さてどうしたものかと
自分の仕様のなさに呆れていても
仕方もないわけで

折角小僧教授とお話し出来たのだから
何か価値のあるものに繋げなくてはと
頭のあっちこっちで
断線と断線を引っ張り繋げ回路にし
そうしてコップを持ち
ウォーターサーバーから
命を汲んで飲み
ケージの中にいるオカメインコと
プランターの中で水を待つ
パンジーの気持ちへ回線が繋がり
そして水遣りと水換えをする

てんで違う
それは僕が繋げたかった
答えではない

いやしかし
それが僕が求めていた
行動である

ここで気になる点が一つ
この行動はどちらに
付着しているものだろうか
どちらにとって相応しい答えなのだろうか
【僕の心】の方なのだろうか
【僕の肉体】の方なのだろうか
そんな疑問が浮上したが
今は一時的に
《よく分かりたい分類》フォルダーに
ぶち込んで放っておくこととする

何か意味のあることに
繋げようにもそもそも
繋げる為の線が足りない場合
5歳大学独学部の小僧教授なら
どうするだろうか

自分では答えが出せないので
まずはそこを切り口とすることにした

足りない頭で考える
小僧教授は何て言うだろう
走査線で覆われていた脳内TVから
いよいよ脳内小僧教授のお出ましである

今ある回線をやたらめったら切ればいい
人は百本程度の線なら
自動で正確に直してしまうが
万本の線ともなればそうはいかない
手動の修復となる
手動の修復となれば
それは改良のチャンスである
私が「明日は夢の島の君」から
モノを買い付ける理由もそこにある
あそこは断線の宝物庫だ
改良の宝物庫だ
そして一つ
断線は必要だが...

研究内容の語りに入る前に
脳内小僧教授には帰っていただいた

無いなら作ればいいのかと
足りない頭から
足りていた部分を取り外すと
いよいよ本物である
いよいよ本物として満ち足りてきた

赤を何故あかといいそれが何故
トマトの色なのか
まず何故その画数と形でそう読ませるのか
誰が決めたことなのか
何故それを現在でも使っているのか
最早そこから分からない
Disconnection humanの完成である

その知能のまま思い起こす
オシロスコープカメラの映像が過る

深々と鮮明に思い返す
これはなんなのだろう
うねうねしている
縦横何本か線が交差している中
1本の線だけがうねうねしている
うねうねは一定だが
そうでないこともある

そしてここで僕は目を開け断念する
このまま継続したら本物から
帰れなくなると察したのである

携帯に目をやると
自動ロックまでに5分かかる携帯の
ロックがかかっていた
どうやら5分間以上は
本物になっていたようである

阿呆くさと
携帯のアンロックをしようとして
Pass codeの半角英数字23桁を
打ち込んでいるその時一閃

アンロックを周波にしたい
願望が湧き出たのである
x数値x周波数とy数値y周波数
そこから
角度ダイヤルの
計5点から成るデジタルアンロックを
推奨したくなったのである
理由はなんか格好いいから
ついでに言うのならば
簡易アンロックは既に
指紋や顔認識があるわけで
正式なアンロックとするからには
防犯対策として多少難解なものを
組み込むくらいが良さそうだから

稚拙も稚拙な考えである

しかしながら
少なからず意味のあるものに
繋がったかもしれないと
そして感謝をしなければと
僕は早速のこと小僧教授に連絡を入れた
それから何故一報を入れることになったのか
順を追って説明した

その際の小僧教授からの返事がこれである

断線は人間には必要だが
人間が断線になる必要はないのだよ
君に「明日は夢の島の君」は必要なさそうだ
君が「明日は夢の島」だからね
おめでとう

何やらよく分からないが
どうやらお褒めに預かったようで
非常に自信が付いた次第である
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