僕らは互いの好きなことを知っていた
君にとっての楽しい時間は
僕にとってただ退屈な時間だった
僕はそうしたかった
そう思うことにするのも悪くないと思った
この退屈の時間は穏やかな喜びを指しているものだと
そう感じることにしようと思った
そしてそう感じるまでには
決して頼ることを必要としないのだろう
我慢や思い込みで抑え込むことなど
そんな努力など
そういう こころの仕組み にしようと思った
そういう こころの仕組み で感じることにしようと思った
そう一人で黙々と楽しみながら考えている間
その間
その間はきっと
僕にとって楽しいその時間は
君にとってさぞ退屈な時間なのだろう
それでも君にそれを言うことはないのだろう
そう感じるようにしてくれと思うことはないのだろう
その退屈な時間は穏やかな喜びを指しているものだと
そう話すことなどきっとないのだろう
そう感じるまでには
決して頼ることを必要としないのだから
我慢や思い込みで抑え込むような
そんな努力など
そんな無理強いなど
そういう こころの仕組み にしようと思ったように
そういう こころの仕組み で感じることにしようと思ったように
そのようにして
それを君に話すことはないのだろう
僕らは互いの好きなことを知っていた
一緒に楽しむ時間なら何も思うこともないだろう
一緒に退屈になる時間なら何も思うこともないだろう
だけれどそんな日ばかりではないことくらい
そんなことくらい知っている
だって
僕らは互いの好きなことを知っていたもの
どこか遠くにいる
お爺ちゃんとお婆ちゃんの寄り添う
あの姿のようにそうしたかった
そう思うことにするのも悪くないと思った
この退屈の時間は穏やかな喜びを指しているものだと
そう感じることにしようと思った
そしてそう感じるまでには
決して頼ることを必要としないのだろう
我慢や思い込みで抑え込むことなど
そんな努力など
そういう こころの仕組み にしようと思った
そういう こころの仕組み で感じることにしようと思った
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