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2019年06月10日06:05

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涙腺最前線

昨日の夕飯にこれを食らった。

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激安牛肉の殿堂、オージービーフのステーキだ。相変わらず食うのにあごの力を要する逸品であり食いでがあってたいへん美味しかった。チビたちには過日作り置きしていたハンバーグをあてがったが彼女たちもそれらをもしゃもしゃ喰らっており昨日は家族で肉食動物と化したのであった。今夜はお魚食べたいなあ。ああ、食うことばっか(*´Д`)。

終日曇天時々雨模様の昨日は家族で家の中に納まり日がな時間をつぶしつつ肩を寄せ合った。いつ録画したのか定かでないがディズニーの名画「トイストーリー3」の録画ディスクがあったので皆でそれを観た。するとチビたち以上に家内が夢中になってそれを観てしまい、挙句要所の感動シーンやラストシーンで涙をボロボロと流し始めておりああ家内はこういうので泣くんだなあとちょっと彼女を可愛く思ったりした。

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僕が観ても同作では胸がじ〜んと来るシーンが確かに幾つもあったものの泣くにまでは至らなかった。では僕が今まで観た映画作品で泣いたのはなんだったか思い出してみるとこうだ。

アニメではディズニーではなくワーナーの隠れた逸品「アイアン・ジャイアント」で泣いた。これ日本の実写動画の傑作「ジャイアント・ロボ」のパクリだよなあと思いながらも泣いた。自己犠牲のヒーローに弱いのである。

洋画ではやはり「ショーシャンクの空に」であろうか。もう50回くらい観たがラストシーンには何度も泣かされる。レッドのセリフ「希望をもとう」に勇気づけられる。
それとやはり「愛と哀しみのボレロ」だ。ラストのジョルジュ・ドンの踊りが涙を誘う。

邦画はけっこうある。まずは平成版の勝新「座頭市」だ。全編に漂う叙情溢れる作り自体がすでになみだものである。
それと大島渚監督の傑作「戦場のメリークリスマス」。若き日のビートたけし師匠演じるハラ軍曹のラストのセリフ「メリークリスマス!ミスターローレンス!」には何度も泣かされた。あれはなぜであるのかいまだに皆目わからないものの大島監督も天才であったなあと思わされることしきりだ。

そしてバカな僕がやはり何度観ても泣かされるのは「男はつらいよ」シリーズ上最高傑作の呼び声高い「寅次郎ハイビスカスの花」だ。寅さんと旅の歌手リリーの恋と愛。あれもラストシーンだ。ふたりの再会のシーンの人間味あふれるセリフにはやはり何度観ても泣かされる。

とまあつまりは家内と僕とでは涙腺のベクトルがまったく違うということだ。そしておそらく僕の方がちょっと世間からはずれている趣きがあるかもしれないがそれはそれで僕の手なのでいっさい気にしないのである。

僕はテレビをよく観るがけっこう好きなのはドキュメント番組でありそれももっぱらNHKだ。いまでも「目撃!にっぽん」や「ドキュメント72時間」、単発では「事件の涙」や「ノーナレ」といったところで泣かされることがある。NHKスペシャルでもたまに泣かされる。

なれど今でも記憶に残るドキュメントがありもう十年以上前のNHKでの番組だ。70歳過ぎの高齢者の方々で文字の読み書きができない人たちが集い学ぶ夜間中学校のドキュメントだった。いわゆる文盲の方々である。
字の読み書きができないばかりに仕事や社会でつらい差別や制約に会い長年苦労してきた方々の生きざまに涙したものだった。皆さん好きで文盲になったわけではなく貧困その他の厳しい事情によりそうならざるを得なくなったことにも泣かされたものだった。

ある老女の話である。恋人の男性ができて彼の家にお呼ばれするのであり、その席で自身読み書きできないことを彼の母親に告白すると、それじゃあ子育てができないわねえと冷たいひと言を浴びせられてしまいその場で居場所を一瞬に失った彼女は靴もはかずに彼の家から逃げるように走り去ったというのであった。番組当時からさらに半世紀近くも昔の話である。それ聞いて僕は家内の目も気にせず慟哭したものだった。その老女は生涯独身裏貫いたとありそれにも泣いたものだった。

僕自身も半世紀以上の人生で時折つらい思いやみじめな思いもさせられた。だが泣くほどではなかった気がする。なので時折そうやって周囲の方々の不遇に涙するのはまだ幸せな方ということであろう。

最近は涙というより怒りが先に立つことが多い。十歳の少女の虐待父親やつ最近の二歳幼女の虐待そして川崎の拡大自殺の被害者や87歳上級国民のジジイが轢死を起こした事件など、悲しみを軽く凌駕して先に沸くのが怒りである。どうしてこうなったのか。やはり世間同様僕自身も心が狭量になってきているせいではあるまいか。

今日は一日雨であるうか。先日運動会で土曜通学した長女めぐみが代休により彼女とふたりきりの月曜日である。めぐみを抱っこしながら怒りの矛先についての反省でもしてみよう。あまり怒ってばかりいるの、体に悪いよね。

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これ聴くと泣けるというのがあったろうか。あった。やはりこれであろう。



レナード・コーエンの名曲「電線の鳥」。歌うは歌姫ジェニファー・ウォーンズ嬢。今日は雨だから電線にいないね、鳥さん♡。
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