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2019年06月08日04:43

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「アイドル学会」「ドラマ講義」をめぐって

今週は、アイドル学会、法政大学のゲスト講師など、稲増先生関連の連絡が相次いで入りました。

アイドル学会は、昨年12月の講座&忘年会以来、開催されていなかったのですが、6/22に「アイドルとファンの距離感・NGT山口真帆問題」、7/6に「K-POPアイドル論」と、2講座の開催が決まりました。

NGT問題に関しては、アイドル学会で話題になることもあるだろうと思って、3月に第三者委員会の報告書が出た時に、全文に目を通しました。あの報告書は、世間一般の評判は良くないみたいですが、ボク自身はそんなに悪くないと思いました。特に後半部では、「会いに行けるアイドル」というビジネスモデルに対する見解が示されていて、それ自体が一つのアイドル論になっていたと思います。

あの報告書の評判がよくないのは、「事件に関与がなかった」という結論について、その具体的な理由が書かれていなかったからでしょう。とはいえ、警察・検察でも、不起訴になった場合、不起訴理由を公にしないのが通例です。強制捜査によって得られた情報は個人情報なので、「不起訴」=「無罪扱い」の原則に従うなら公にできない、という理屈になります。

おそらく、第三者委員会の弁護士も同じような判断をしたんだと思いますが、今回のように疑惑のメンバーの名前が飛び交っている状況では、かえって不信感が大きくなってしまいました。警察・検察の場合、被害者や告訴人に対しては、個別に説明をしているはずですが、第三者委員会が被害者である山口真帆に、報告書とは別に口頭で説明をしているのかどうか、わかりません。

本来なら、この辺の事情や報告書の意図を、AKS側が会見で説明するべきなんですが、あの社長は、法律や刑事捜査の常識なんてわかっていない感じでしたし、報告書の内容ですら、ちゃんと読解できてないような印象でした。第三者委員と綿密な打ち合わせをしているようにも思えません。

その一方で、山口真帆サイドから出てくる情報は、高度に戦略的な意図をもって選別されていると感じます。バックにどんなブレーン(弁護士?)がいるのか知りませんが、AKSの会見時にツイートで反論する手法も、社長の反論を引き出してから証拠を突き付けるなど、素人の手口(?)ではないと感じます。

また、報道でも勘違いしているものが多いのですが、彼女は、報告書の内容については一切批判していません(報告書に書いてないことを言っていると、社長を批判していた)。攻撃対象をAKSに絞った方が得策だと、戦略的な判断をしているのかもしれません。一般的に考えても、共謀の立証は難しいですから、報告書の内容にも、一定程度の納得をしている可能性もあります。

いずれにしても、この問題については、不透明な部分が多いので、なかなか「アイドル論」としても論じづらい……というのが、今のボクの率直な印象です。6/22は、朝日新聞社会部の記者も登壇するらしいので、この辺の事情についても明らかになるかもしれません。

……ちょっと脱線しすぎましたね。閑話休題。

もう一つの「K-POPアイドル論」は、今ボクが一番関心を持っているテーマ。1月にハングルの読み方を勉強して、4月からはTVの「韓国語講座」も少しチェックしているくらいですから。(笑) 

現在は、5月にスタートした「プロデュース101」(プデュ)の第4シーズンはもちろんのこと、昨年、AKBの宮脇咲良らが参加した「プデュ48」(第3シーズン)、一昨年の「プデュ」第2シーズンなどもチェック〜消化しています。

一般的によく言われるのは、韓国のアイドルは完成されたパフォーマンスを見せるのに対して、日本のアイドルは未完成なところが魅力になっている――という言説です。しかし、実際にK-POPや「プデュ」を見ていると、そんな単純な話ではないと感じています。

「プデュ」という番組の見せ場は、コーチに叱責されたり、課題をクリアできないなど……で、少年・少女が泣いている場面です。そして、泣き顔が絵になる子が結果的に人気を得る――という構造になっています。これは、未成熟を売りとする日本のアイドルと同じだし、昔、つんく♂やモー娘。がやってたことと、本質的な違いがあるとは思えません。

両者に違いがあるとしたら、それは「アイドルといえども実力が必要。ルックスや愛嬌だけならキャバクラと大差ない」というタテマエの有無です。韓国や欧米には、この種のタテマエが強く残っているのに対し、日本は、良い意味でも悪い意味でもポストモダン的で、「アイドルなんて所詮ルックスと愛嬌じゃないか」というホンネ主義的な開き直りがあります。アメリカで成功したBTSも、プロモーションでは、アイドルではなくてアーティストだという部分を強調しています。

アイドルからタテマエを取り去って、そこに「会いに行ける」という要素を加えると、限りなくキャバクラに近くなってしまうのですが、その帰結がNGT山口真帆の事件なんじゃないかと思っています。……というわけで、2つの話題がつながりました。(^^;;

そして、3番目の話題。
毎年、GW明けに法政大学(多摩)やっていたドラマ演出講義。今年は、カリキュラム改編のため保留・休止になっていたのですが、7月4日にやってほしいとの連絡がありました。

といっても、例年とはかなり事情が違っていて、学生はわずか2人、分析対象のドラマは「集団左遷」「ラジエーションハウス」「3年A組」の3本のみ、とのこと。

学生が2人というのは、それはそれで深い話ができそうだし、ドラマの数が3本と少ないのも、準備が楽なんですが……。その3本の中身がちょっと悩ましいです。「集団左遷」なんてほとんど見てないし、他の2本もそんなにちゃんとは見てないので、3本とも見直す必要があります。

2人の学生さんは、課題だから、その3本をちゃんと見ているはずなので、ボクがちゃんと見てないのがバレたりするとみっともないです。まあ、まだ時間があるから、気合いを入れて見ます。一応、仕事だし。(^^;;

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