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2019年05月21日16:51

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失敗と懺悔

10年くらい昔、若者のハローワークみたいな、サポートステーションという施設があって、相談をしたり軽いセミナーやシミュレーションで面接の練習などをする所なのだけど、自分も何回か行って、1日だけゴミ拾いに参加したりセミナーに参加したりした


僕は当時、寝不足だったり疲れが溜まって体調が悪い日は、ちょっとした何でもない事で急にツボに入って笑いが止まらなくなってしまう時がある
デイケアのレクリエーションとかで卓球をしていても、相手が普通にサーブを打つのを見ては笑いが止まらなくなり、相手にも失礼だし試合も出来ないので何とか堪えて卓球を続行しようとするのだが、どうしても我慢出来ず噴き出して一人で大笑いしてしまい、迷惑をかける事がしばしばあった
多分、緊張や疲労などのストレスから反動的に脳が緩やかな物質を出そうとしてそういう不可抗力の症状が起こってしまうのではないかとは自分で思うのだが
来る時は本当に精神力だけでは抗えない巨大な力で笑いという感覚が襲ってくる


ある時のセミナーで、面接の部屋に入っていく練習や、面接の質疑応答などの練習があった
部屋には参加者とスタッフで10名前後居たかな、参加者がマンツーマンでスタッフと質疑応答のシミュレーションをしていく、一人が行っている時は他の参加者たちはそれを見て参考にしながら
何組か終わり、自分の番が来て、終わり、また他の参加者がやって
その中に、一人、声の高い男性が居た、年齢はその時の自分と同じ20代前半かくらいだった
声変わりのしていない小さい男の子のような高い声の方だった
とても真面目な印象で、そう言えば僕が部屋に入ってきた時も、既に遠くの方で座ってたその人が真っ先に「こんにちは!」と挨拶をしてくれた


…前置きが長くなりましたが、ここから書く事は全部、笑い話ではなく謝罪と克服をするべき懺悔の全てである

スタッフとの質疑応答がその人の番になった
その男性はやはり一番真面目に取り組み、キビキビと大きな声で返答をした

男性「(高い声で)はい!宜しくお願いします!!」
スタッフ「○○○」
男性「(高い声で)そうですね!!私はこの企業に○○〜!!」

この時点でもう僕は崩壊していた
僕は、絶対に出しちゃいけない所であの症状が出てしまった
言い訳にしかならないが、その日も確か寝不足かで体調があまり良くはなかった気がする
男性の「はい!よろしくお願いします!!」の第一声から反射的に一瞬でスイッチが入り「クフヒヒヒヒヒヒ!」と声に出た、一番最もダメな笑い方で…

今、説明の為に忠実に書いていますので、いつものおふざけ日記のていではありませんm(__)m ほんとうに

神妙な所からの噴き出しだから、俯いて口を手で抑えて思いっきり「クフヒヒヒヒヒヒ!!(笑)」
鼻で噴き出すような、最も相手に無礼な笑い方

その後も、男性が喋る度に、上のような笑い方が収まらなかった
しかし、自分のこの不可抗力な症状は世間には通用しない、自分のみのこの症状は自分にしか分かりえない、つまりどれだけ言い訳をしようが周りには信じて貰えない
表に出る笑いとは裏腹に、内心では青ざめ、必死で抵抗しようとしていた
出来る事なら力ずくでも自分を止めたかった、指で太ももを押し込み爪も立てた気がする
全身に力を入れても笑いが止まらなかった、それほど強大な力で笑いという物が襲ってきた
疲れていれば疲れている程、緊張していればしている程にその笑っちゃいけない笑いの力が強力になる

内心では必死に抗っていた為、表で笑いながら内心終わったと絶望していた
だって、説明もしようがない取り返しのつかない事だから
だから、スタッフの顔色が気になって、笑いながらスタッフの顔を確認したら、やはり神妙な感じで黙っていた
もしかしたら僕のような人間のこうした症状を無きしにもあらず悟ってくれていたのか、ただのキチガイでしかないと思われていたのか、定かではないが、何より問題なのは笑いながらスタッフの顔を覗き込んでしまった点だ
この動作は端から見ると、あいつ面白いよなと笑い誘ってる様に見えてしまう
悪い事は重なる、僕はただでさえ笑いまくってしまった上に笑いながら途中スタッフの顔を見誘ってしまったのだ

もう魚釣りの引っ掻けるフックのように、一度踏み込んだら外せない、どう言い訳しようが戻せない、取り返しの付かなさすぎる事態に陥ってしまった

男性「そうですね!この企業は○○で○の」
僕「クヒヒヒヒヒヒ!!!(笑)」
男性「普段は!○○で○○をしながら…」
僕「クヒヒヒヒヒヒ!!(笑) (スタッフチラっ)」
男性「それはですね!先日に○○に行った際に」
僕「……っ!………ッ!!!……!!………ップフヒヒヒヒヒヒ!!!!!!!!!!!!!(笑)」


男性はただ真面目にハキハキ受け答えしていただけ、笑っていたのは勿論僕ただ一人
もうこれは、場に迷惑をとか、僕がこんな持病でとか、そんな事よりも、その誠実な男性に対してあまりに申し訳が無かった
その後の事はあまり覚えていない、ひたすら人を殺してしまったかのような心境で居た
スタッフには後で言い訳(説明)を言ったような気もするが、その男性に直接謝る事は出来ていなかったと思う

これからの就職に向けて真面目に取り組んでいた男性の練習を、特に志もなくフラフラと来てセミナー参加したこんなキチガイが、最もいやらしい笑い方で、噴き出し散らしてしまった

本当にふざけている訳では無いのだが、ここまでを書きながらも、込み上げる笑いに襲われながら書いた
これはもう病気、完全に脳の病気です、俺は今後も何かって時にこうなるんだ
ヤクザの事務所に連れ込まれて説教を食らっている時も不意に「クヒヒヒヒヒヒ!」と収まらなくなってそのまま殺されてしまうんだ
大きな会社と大事な話をしている時も、相手がお茶をすするのを見て急に笑いが止まらなくなり、破談になり、そしてクビになるんだ…

それらはまだ自分の事だからいいのかもしれない
人様の事で僕はやってしまったし、これからも人様の事でもしかしたらそうなってしまうかもしれない
「お葬式で笑う」なんて生温いものではない、お葬式で笑うは十分故人に無礼だからなるべくなら避けなくてはいけないが、まだこの気持ちはポピュラーだから「あぁそうかそれが来てしもうてるのか」と見て貰えやすい
しかし真面目な訓練の時や、神妙な所で笑ってしまったら、終わりでしかない
失恋して死にたい程ショックな知り合いを慰めながらもそれが来てしまったら
弟を震災で亡くしたという人の話を聞きながらそれが来てしまったら……

取り返しがつかない、相手がもし許してくれてもあってはならない事だから、そして来てしまった不可抗力を止める方法が今のところ思い付かない
舌を噛みながら部屋を出ていくとかでもしないと、笑ってしまうよりはマシだ、その場を離れるのなら後から何とか説明は付くが、その場で盛大に噴き出してしまえばもう説明が付かない
これからも模索をしながら必死で自分なりに自分と闘いながら、生きていくしかない

あの時の男性の方、本当に申し訳ありませんでした。
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