ほくろ

1月に鏡を見たら、鼻の横のほっぺに
小さな黒い点が。

鼻くそ？

いや、突然できたほくろだった。
１ミリ程度の小さなものだけど。
一度、「鼻くそ」と思ったものは
どうみても鼻くそにしか見えん。

皮膚科に行ったら、これは良性だから
これをとったら、美容整形の管轄で
保険は適用されない。
突然大きくなるなど変化があったら来て、
と言われた。
メラノーマというほくろみたいなもので
これは悪性で、さわると、全身に転移して
あっというまに死ぬということ。

保険でないと、おいくらですか？
と聞いたら、１万円くらい、と。
その金額なら、とりたい。

お医者さんが言うには
このほくろが小さくて
目立たないし、手術した傷痕のほうが
目立つから、やりたくない、と。

なので、美容整形に力をいれている皮膚科に
行ってみました。

先生一言「びみょー」
ほくろ、目立たないよ。

手術は魔法ではないんだ。
この小さいほくろだと、その後のきずあと、
もしくは皮膚の陥没、そちらのほうが
かえって目立ってしまう。

私は「鼻くそにしか見えないから絶対とりたい！」
と言いはった。
病院を紹介するから、そちらに行ってください。
そちらで、検査をしてメラノーマでないなら
手術うけつけます、と。
要するに、やりたくないのだ。

皮膚科の３軒目。
紹介状を持って、大病院の皮膚科に。

やはり言われた。
あきらかに良性だけど、これをとる手術すると
傷痕が目立つよ。このほくろ、全然目立たないよ。

「ここが３軒目です。この鼻くそみたいな
ほくろを絶対取りたいんです。
以前、イボをとる手術で削るだけで簡単だったけど。」
と話したら、イボは簡単だけど、
ほくろとは全然違って、ほくろは根が深いそうで
だから、傷痕が残るということ。

傷痕より鼻くそが嫌。
手術日、手術日の次の日、その１週間後が
あいてる日を設定し、いざ手術。

知人に手術のことを話したら
「全然目立たたないじゃん。
私なんか、顔じゅう、ほくろだらけだから
あの人、よくあんなに鼻くそつけたままで
外出できるわね、って言われちゃうじゃん。」って（笑）。

手術は局所麻酔が一番痛いって言われたけれど
そんなに痛くないよ。
1針縫う手術。
ほっぺの皮膚は薄いから、大量の血が出るそうで
先生は看護師の人に出血にそなえて
きちんとビニールをやるよう指示してたけど
どうも、いい加減な人だったようで
そのビニールから血があふれだし、
私の洋服は血だらけに。
私は事件の犯人かっ。

顏には、すごく大きな絆創膏をはられて
事前に、絆創膏ははずかしいから
マスクを持ってくるといい、と言われたけれど
絆創膏は恥ずかしくない。
鼻くそのほくろのほうが恥ずかしい。

毎日薬をぬって、バンドエイドをはって１週間。
会社では、「その顔どうしたの？」と言われ。
ほくろをとった、と話しても、ほくろなんてあったっけ？と。

１週間後抜糸。
３軒の皮膚科の先生が嫌がるのもわかる。
すごい傷痕だ。

そこから２か月、肌色の医療テープを貼るよう指示されました。
バンドエイドよりは目立たないけど、顔の中心だから目立つ。
紫外線を避けるためと、傷口が広がらないようにするため。
本当は３か月毎日はってほしいと言われました。

傷あとは１か月くらいで目立たなくなりました。
皮膚が薄いところだから、再生も早いのだそうです。
でも、皮膚が陥没してるのが目立つ。
穴をほった感じだから。

そして、３か月たった現在は
ニキビ跡みたいな感じで少しへこんでるけど
お化粧してしまえば、全然わからない。
ほくろの時はお化粧しても黒の点は消せないからね。

私は、とって良かったと思ってます。
目のはじっこあたりなら気にしないけれど
鼻の近くは顔の中心だから
自分自身の感覚では顔の印象がかわった気がして
嫌だったのだ。
もう、ほくろのことは忘れていたけれど
一応手術だったから、日記に書いておかなくちゃ
って思ってね。
次にまたほくろが顔の中心に出てきたら
今度は直接美容整形外科に行こうかな。

追記
以前、４月２０日に読売新聞夕刊にほくろのことが
のっていて、その新聞記事をとっておいたのが出てきました。
大事なところを抜粋します。

メラノーマの疑いのあるほくろは
形が左右対称ではない。
色に濃淡があり、均一ではない。
縁がギザギザしている。
直径６ミリ以上

急に色や形が変わった時や
知らないうちに大きくなった場合も要注意。
日本人は、足の裏や手足の爪などにできることが多い。