また夜中に目が覚める。
横で寝ているはずの娘は、もうそこにはいない。
誰かを責めなければ、乗り越えられそうにない深い深い哀しみの淵。
誰かを責めたところで、何も変わらないと辛い辛い苦しみの内。
なぜと、もしが繰り返す思考のループのなかで、見知らぬ誰かの顔と隣にいる妻の顔、笑顔で笑う娘の顔が交互に現れては消える。
いつも、いつまでもあり続けるはずだった現実と未来は、ただ一瞬の出来事で、ただその時、その場にいてしまった事実が、すべてを消してしまった。
長い夜は今日も続く。
悲しみは果てしなく。暗闇は明けることなく。
by また起きてしまったあってはならない事故に思う。
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