続DVD日記・マニアック編 第41回「父、帰る」（ドラマ）

小学生の兄弟アンドレイとイワン。2人が帰宅してみると、見知らぬ髭のオッサンがベッドで寝ていた。ママが言うには、オッサンは「パパ」だそうだ。2人が赤ん坊の時から留守にしていたパパ。昔の家族写真を見れば確かにパパのようだが、ママは「パパはパイロットよ」と言ってたのにそんな雰囲気はない。パパは起きてくると、明日から3人でドライブ旅行に行こうと言い出した。そしてドライブ旅行当日。運転中も酒をあおるマッチョなパパに憧れるアンドレイだったが、イワンは突然帰宅して父親ヅラをするパパに反抗的な態度をとり続ける…



「父、帰る」。
厳しく短気な父、過去を語らない父、なぜか財布に大金を入れている父…まるで他人のようなパパとの距離を測れない兄弟を描いたドラマ。ロシアのズビャギンツェフ監督デビュー作です。




いやあ、やられました。イワンが放つ「なんで帰ってきた！あんた無しで僕たちはうまくいってたのに！」というセリフに胸をエグられました。仕事仕事で滅多に帰宅しない俺には辛い一本。イワンを演じた子役のツラ構えがまた、なんとも渋くていいんだよね。そして衝撃のクライマックス。最後の最後でイワンはオッサンをパパと自発的に呼ぶんですが、時既に遅く…とにかく、世のパパたち必見の傑作です。ヴェネチアで金獅子賞も獲ってます。