カルトde ブルーレイ！：第３８回『ミスター・ガラス』

フィラデルフィア動物園で女子高生たちが殺害された後……逃げたケビンはマスコミに「群れ」と名付けられ、少女誘拐を続けていた。一方、市内でホームセキュリティ用品店を営むダンは、「監視人」として町の悪党退治を続けていた。息子ジョセフを相棒に「群れ」の捜索も行なっていたが、警察が自分を追っていることに不安も抱いていた。そんな時、ダンは「ヘドウィグ」とぶつかり、女子高生監禁のビジョンを得る。監禁場所に踏み込み少女たちを救出したダンは、「ビースト」に変身したケビンと対決。だが現場に警察が現れ、拘束された2人はレイブンヒル病院精神研究所に連行されることに。そこには、長期拘留中で意識朦朧となったイライジャ・プライス、「ミスター・ガラス」が居た…




シャマラン・サーガの最終作「ミスター・ガラス」。




スーパーヒーローはコミックの世界だけの話で、現実には存在しない…そんな「ヒーロー妄想論」をふりかざす女医に対し、反撃の狼煙を上げるミスター・ガラスの計画を描いた本作。伏線の〈オオサカタワー〉はまさかのスルーで（笑）、全く想像できないクライマックスになだれ込みます。「アンブレイカブル」の続編にして「スプリット」の続編でもあるという、一般的な3部作最終章とは毛色の違う3作目とも言えます。とにかく前2作を続けて観ることでより楽しめる一本ですな。「アンブレイカブル」で幼いジョセフを演じた子役が、本作で大人になって同じ役を演じているのもなんだかミラクル。ネットや配信が普及する今だからこそ出来たオチを迎えるのもミラクル。


ディスりを恐れず個性と意外性で勝負して、MCUに対抗する男…やっぱシャマランはスゲぇと思わせる映画でした。３つまとめて連続鑑賞すべし！