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2019年05月02日18:00

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水曜クビクビ(ほんとはGWオフ)日記558;ねじれた荒野

第二次大戦後のイギリス。ギリシャ系の富豪アリスティッド・レオニダスが急逝した。元外交官で今は私立探偵をやっているチャールズ・ヘイワードは、このレオニダスの孫ソフィアの訪問を受ける。ソフィアとは外交官時代に色々あった仲のため、チャールズはソフィアの相談に耳を傾けた。彼女が言うには、祖父は病死ではなく、毒殺されたらしい。犯人はレオニダス家の一員に違いないというのだ。あまりにセレブなため警察が捜査を逡巡している間に犯人探しをしてほしいというソフィアの依頼を、チャールズは断ることができなかった。

というわけで、チャールズが大家族の暮らすレオニダス邸に足を踏み入れてみると、こんなメンツでございました……
レオニダス氏の美人後妻はビッチ臭プンプンのブレンダ。レオニダス氏と前妻の間に生まれた長男フィリップ(トシ食ったニート、あるいは脚本家)と妻マグダ(アル中女優)は、ソフィア、ユースティス(生意気ティーンエイジャー)、ジョセフィン(おてんばバレリーナ)の両親だ。フィリップの弟ロジャーは、レオニダス氏の後継者として会社経営を任されているが負債を抱えており、その妻クラメンシーは公然とレオニダス家を非難する化粧品の専門家。さらにはユースティスの家庭教師を務めるイケメン青年ローレンス、ジョセフィンの世話をやく乳母も住み込んでいる。まさにクセ者揃いの面々だが、大黒柱となっているレオニダス氏の義姉レディ・イーディスが皆をまとめている。彼らの供述に翻弄されながらチャールズは捜査を進めるが、そんな中、第2の事件が…


「ねじれた家」。アガサ・クリスティ原作です。

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なかなか面白かったですねー。金田一映画のようなキャラ配置で、もっとドロドロ感があればロス・マクドナルドみたいな雰囲気。真犯人は途中で読めるけど、退屈させない見せ方が巧い。ただ、チャールズは正直あんまし有能じゃない気もするが(笑)。
レディ・イーディス役のグレン・クローズは流石の存在感。警部役のテレンス・スタンプは昔と違ってマイルドになっちゃってたなあ。色気あるイケメンで鳴らしたジュリアン・サンズはただのジジイになってしまったが、ジリアン・アンダーソンの変貌ぶりには楽しませてもらったね。この手の映画はオチが解ったら二度見る気にならないのが難。






貧しい父親と二人で生活する15歳の少年チャーリーは、ポートランドに引っ越してきたばかり。学校にも行けず、近所をランニングばかりしていたが、ある時小さな競馬場を発見した。そこで競走馬を調教するデルというオッサンと知り合ったチャーリーは、5才馬ピートの世話係となる。ピートを生活の糧としか考えないデルや騎手ボニーの忠告を聞かず、ピートに愛情を注ぐチャーリー。やがて、ある事件をキッカケに父親を亡くしひとりぼっちになってしまったチャーリーは、脚を悪くし処分待ちとなったピートを連れて旅立つことを決意する…


「荒野にて」。本日ヒュートラ有楽町での上映最終日ってことで観てきました。


以下、ネタバレはペットじゃない

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唯一の肉親である伯母がいるワイオミングへ…少年と馬の過酷な旅を描いたドラマ。貧困、思春期特有の自立心と挫折・喪失、家族愛…現実の厳しさを淡々と、やや突き放した感じで描く胸に刺さるドラマでしたねー。是枝映画の香りが漂う逸品でした。彷徨いながら、誰にも頼りたくない、知られたくないとピートに語るチャーリーの姿に、ワタクシ落涙しちゃいましたよ。デル役のブシェミもナイスで、これまでの「なんか企んでそうなワル」な雰囲気はなくなり、田中邦衛みたいな味のあるおじさんアクターになってました。主演のチャーリーは、ゲティ家の身代金でクリストファー・プラマーの孫を演じたチャーリー・プラマー(ほんとの孫じゃありません)で、まだ若いけどいい陰のある演技。リバー・フェニックスの再来って気がします。ティモシー・シャラメみたいなナヨナヨ感が無いのが良いな。今年のベスト10に入りそうな予感…オススメ!
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