…休日。いつものように、起き抜けの洗濯ッ!
地元の奥沢図書館に寄って、国立映画アーカイブへ。
午前11時、深作欣二監督の「血染の代紋」を観てまいりました。
帰宅後、DVDでジョン・クローリー監督の「ダブリン上等!」と、同じくジョン・クローリー監督の「BOY A 」を観ました。
先日観た「ブルックリン」のジョン・クローリー監督の作品の復習であります!
☆「血染の代紋」(1970)監督 深作欣二 出演 菅原文太、梅宮辰夫、鶴田浩二、待田京介、宮園純子、渡辺文雄、内田朝雄、長門勇、ケン・サンダース、曽根晴美、室田日出男
『スラム出身の郡司はやくざの組長となり、当のスラムを立ち退かせる仕事を引き受ける。しかし、敵対する組もその土地の利権を狙って郡司と同郷の速水をスラムに向かわせていた。
深作欣二は高度経済成長に隠された、貧しい者たちの受難と抵抗の物語をエンターテインメントに昇華させている。』
…あぁ、不遇の70年代ですよぉ。日本映画の衰退期に突入ですな。
正直、本作はつまんなくって、半分うたた寝していましたよ。…悲しいなぁ。
☆「ダブリン上等!」(2003)監督 ジョン・クローリー 出演 コリン・ファレル、キリアン・マーフィ、ケリー・マクドナルド、シャーリー・ヘンダーソン、コルム・ミーニィ、デヴィッド・ウィルモット、ブライアン・F・オバーン、ディードル・オケイン、マイケル・マケルハットン
アイルランド、ダブリン。温かい家庭を夢見て人生設計中のチンピラ、レイフは、目的のためには女性店員を殴り、レジの金を盗むことも厭わない。
スーパーの従業員ジョンは、恋人のデイドラを試すつもりで別れ話を切り出したら、本当に別れることになってしまい、しかも彼女がすぐに妻子持ちの中年男とデキてしまったと知り、二重のショックを受ける。
モテない男オスカーはそんなジョンの打ち明け話にあきれ顔。デイドラの妹サリーは失恋の痛手から口ひげを生やして殻にこもり、バスの運転手ミックは横転事故を起こし、弁明むなしく解雇される。
チンピラ、レイフにつきまとうマッチョな刑事ジェリーは楽しみにしていたテレビ出演がご破算になり、意気消沈。
誰もが行き詰まりの状態にあえぎ、ついに事態は暴走を始める……。
…2度目の鑑賞です。
いろんなヒトがいるよなぁ。
…そして、みんな、何かしら不満を持ちながら、何事も上手く行かずに、イライラしながら生きているんだなぁ。
しかし、おもしれ〜な〜。こんなにオモシロイ映画だったかなぁ。(笑)
ジャケットとか見るといかにもコリン-ファレルが主人公みたいな感じだけれど、チガイマス。
これは、ダブリンという町の住人たちによる、一種の “ 群像喜劇 ” です。
出てくる人物たちが、み〜んなキャラが立っていて、かなり面白いです。
…個人的には、クルマに石を投げつける自転車に乗ったガキが、…たまらなくいいッ!(笑)
☆「BOY A 」 ( 2007)監督 ジョン・クローリー 出演 アンドリュー・ガーフィールド、ピーター・ミュラン、ケイティ・ライオンズ、ショーン・エヴァンズ、アルフィー・オーウェン、シヴォーン・フィネラン、ヴィクトリア・フレイジャー
イギリス、マンチェスター。かつて “ 少年A ” と呼ばれた青年は24歳となり、刑務所から出所した。
“ ジャック ” という新しい名前を与えられ、過去を隠して新しい生活を始める。ジャックは大人になってから初めて体験する外の世界に戸惑いつつも、ソーシャル・ワーカー、テリーのサポートを受けながら、少しずつ社会に溶け込んでいく。
職場では親しい仲間も出来、やがて人生初めての恋も経験するジャックだったが……。
…こちらも、2度目の鑑賞です。
「ダブリン上等!」に比べると、本作はかなりシリアスな映画になっております。
イギリスの若手作家ジョナサン-トリゲルの同名小説の映画化です。
少年犯罪の更正のムツカシサを描いて、秀逸。
犯してしまった罪は消えることなく、一生抱えて生きて行かなくてはならないのですが、…はたして、その罪からの更正ってなんだろう。深く、深く考えさせられる作品です。
本人の罪悪感もあるだろう、世間の風の冷たさもあるだろう、罪の償いとはいったい何を指して言うのだろうか。
…結局、この映画の主人公のような結末しかないのだろうか。
“ ジャック ” こと少年Aを演じるアンドリュー-ガーフィールドが、巧いッ!
…哀れで、哀れで、見ていてツラくなりました。
『人間って、あっけないな。
…すぐに死ぬ。』
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