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2019年04月15日01:10

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「ロミオ&ジュリエット」(刈谷市総合文化センター)3/24

何度目かの再演ですが、愛知に初めて来てくれたので初観劇。前から気にはなっていた作品だし、そもそものシェイクスピアの話は知ってるし、テレビでミュージカル曲を歌う企画なんかで出てくる定番曲もあったりするし、ってことで、やっと!?という感じではありますが。
そんなわけで見てないなりに勝手に入ってきてる予備知識がちょっとあって、現代風っていうのはなんとなく知ってたし、舞台写真なんか見ててもわりとそんな感じなんだろうなとは思っていたけれど、思っていた以上に現代っぽすぎて、世界観に最初ちょっとついていけないというか(笑)両家の対立が、ヤンキーの抗争みたいなことになってるし、スマホ?でメール始めたときは何事かと思いましたよ。箱入り娘のジュリエットが私、携帯持ってないの。って言うのはなるほどーって思いましたけど、最後の最後に「神父様のメール見てないの!?」はちょっと、どうなんですかね・・・。色々面食らいましたけど、まあ、これはこれでありなんでしょう。いきおいのある若者たちは見ていて気持ちの良いものです。あっという間に話が転がっていくけれど、そもそもシェイクスピアの原作だって結構な怒涛の展開ですもんね。
「世界の王」はかっこいい曲だなあと思っていたけれど、どういう流れでこの曲なのか全然知らなかったのが、今回やっとわかりました。が、若者たちの大人たちへの抵抗を高らかに歌い上げてるけど、彼らはそこまで抑圧されているのか?ってところがいまいちしっくりこないのは、私がまだ世界観に入れてないからなのか??ええ、でも、やっぱりかっこいい曲でした。
若者たちの物語だけれど、まわりの大人たちがしっかりと脇をかためていて、舞台全体としてもとても安定感と安心感はありました。若者キャストも十分しっかりしてましたけども。

ロミオは古川雄大くん。2階席から見てたので、スタイルの良さと身のこなしのキレッキレなのがまずは印象的。私の中ではどうしてもエリザベートのルドルフが印象強いんですけど、それにも通じるようなどこかあやうい若さが良いなと思いました。この人、家の当主になってみんなを率いていくとか無理でしょ、ってくらいに。そこにロミオのあやうさと優しさなんかも垣間見えたような。だからこそ、「死」の闇に簡単に飲み込まれちゃいそうにもみえて、悲劇の結末は必然なのかな、なんて思えました。

ジュリエットは木下晴香ちゃん。モーツァルト!で初めて見ましたが、古川ヴォルフとの組み合わせでは見られなかったので、是非この組み合わせで見たかったのです。箱入りで無邪気で一途で可愛らしいお嬢さんでした。そのおかげで(?)どうしても乳母目線で見てしまう(笑)。

舞台の中で印象的だった存在は「死」大貫勇輔さん。若者たちに忍び寄る不穏な雰囲気を踊りで表現していて、その影の広がり方を演出する照明効果なんかも含めて、終始それを意識しないわけにはいかなかったです。カーテンコールでは「世界の王」をセンターで踊っていたのがめちゃめちゃかっこよかったです。
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