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2019年04月03日07:08

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水曜クビクビ(ほんとは火曜年休)日記548:ウトヤ島の兄妹

とある岬の町。足が不自由ながら造船所で働く労務者・道原良夫は、知的障碍者の妹・真理子と暮らしているが、貧しくギリギリの生活だ。仕事の間、徘徊してしまう真理子を部屋に縛り付け、家に南京錠をかけておくのだが、真理子の脱走は止まらない。ある日、真理子が消えて深夜まで帰らなかった。釣り人に保護され良夫の元に戻った真理子の下着は汚れ、ポケットには一万円札が入っていた。真理子は売春をしてしまったのだ。後日、良夫は足を理由に造船所を解雇されてしまう。電気も止められ家賃も払えず食い詰めた良夫は、妹を「売る」決意をする…

最底辺の男が、知的障碍の妹を売春させるクズ行為に及んで日々を生き抜いていく…という「岬の兄妹」。

以下、岬のネタバレ

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非常に心地よい映画。と言えば完全に誤解されそうだが、心地よいというのはあくまでシナリオの構成が、という意味。もちろん内容は気分不快の極みでありますから、韓国ノワールや白石和彌の映画なんか死んでも観ない!という人には100%オススメできない作品です。
冒頭とエンディングが対になっている部分や、売春客たちのアラカルト、肇くんのような「観客視点キャラ」の配置、予見できる(ゆえにハラハラさせる)売春トラブルと絶望、絶句あるいは笑うしかない良夫の必死描写の配分…いやあ、エンタメ映画の脚本として完璧じゃないですか。そういう意味で「心地よい」映画です。

惜しむらくは、良夫役の俳優さんのセリフ回しがやや芝居くさい点。気になったのはそこだけです。あと余談だが、真理子を演じた女優さんが、大学時代のカノジョにそっくりだったのが辛かった。

フォト




2011年7月22日、ノルウェーのウトヤ島に労働党青年部の若者・子供たちが集っていた。政治集会参加というよりは、ナンパやサマーキャンプを楽しもうとするイマドキの子たちで、中には、到着直後にオスロで発生した爆弾テロに心を痛める者もいた。少女カヤは、妹エミリエと共に参加していたが、些細なことで姉妹喧嘩をしてしまう。そこでエミリエをテントにおいて、独りで集会ロッジに行き友人たちと合流するが、そこで突然、銃声と悲鳴が鳴り響く…


「ウトヤ島、7月22日」。実際に起きた銃乱射事件をドラマ化した作品。

以下、ネタバレ島、7月22日。


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この映画の最大の特徴で最大の批判の的である「72分、ワンカット」。私個人はこの演出を失敗と感じました。ワンカット演出は臨場感があるものの、興味と集中力の持続が難しいし、そもそもジャンル映画でこそ威力を発揮するのであって、実話ノンフィクションもので使用すべきじゃなかったのでは…と思うんですよね。実話の重みを利用して、ジャンル映画を作りたかったという作り手の欲張りが透けて見えちゃうんだよな。どうせやるならPOV式…たとえばカヤに好意を寄せるマグヌスの視点で見せればまだ納得がいくんですけど。誰の視点でもないのに、明らかにカメラが乱射犯人から身を隠そうとしている演出があったりってのは意味不明ですよ。褒めポイントは銃声のエフェクト。音の強弱で犯人の位置や距離が推測できる恐怖を体感できたのは良かったけどね。もちろんレビューワーの皆さんはグリーングラスの「7月22日」と比較するんだろうけど、俺は「ジャンル映画としての銃乱射映画」として、「殺人者はライフルを持っている!」「パニックインスタジアム」「刑事マルティン・ベック」「ダーティーハリー」を挙げて、中でも、顔が見えない犯人の見せ方とパニック演出の巧さから「パニックインスタジアム」と比較したいところです。

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