自室で何かしていた。
ただくつろいでいただけかも知れない。
唐突に玄関の扉を開けて外に出てみた。
あたりはまだ真っ暗、今が何時かもわからない。
なぜ外に出たのか、特に目的もなかったみたいだし、また家のなかに入ったところで扉の向こうから話し声が聞こえた。
あれは間違いなく母の声。
そしてもう一人はたぶん小さな女の子。
なんだか楽しげ。
なぜだか私は玄関の明かりを慌てて消した。
っと、ここで目が覚めた。
母の声は間違いなかった。
しかし、その声質は若いときの声、しかも楽しげでハリのある話し声だった。
小さな女の子。
そうだ、あの声は幼稚園の頃の香織ちゃんだ。
母は存命ならゆうに90を過ぎているはず。
私がこの世でもっとも愛する娘、香織ちゃんはすでに30代。
なぜこの二人なんだろう。
ま、まだ4時前だし、もう一度夢のつづきを…
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