魔界ラジオ 2003年8月22日収録
【永久磁石も時間が経てば消磁する】
磁石っていつか
弱くなるのにゃ?
クリップに磁力
を帯びさせても…
すぐに弱くなる。
つまり永久磁石も
徐々に弱くなるよ
どうしてにゃ?
磁石内部では
常温でも電子振動
してるので構造に
若干変化が生じる
永久磁石って?
たくさんの微小
磁石を磁化装置で
整列させた物だよ
…電子振動が整列
を乱すと弱まる。
エレキバンとかは?
磁力は磁石の
端部から弱くなる
…端の面積が大き
く磁極間の距離が
短い方が劣化する
エレキバンは劣化
しやすい形にゃ〜
でもせいぜい
1年で0.1〜0.2%
の減磁だけどね。
心配ないにゃ
昔よく遊んだな
…磁石好きだった
φ(゚Д゚ )フムフム…磁石は、使っている間に磁力が変化してしまうことがあります。
磁力が自然に増える、ということはまずめったになく、反対に磁力が減ってしまう
ことは茶飯事にあります。磁力が減ってしまう現象を減磁するといいます。
減磁は「外部」「自己」「温度」の3つの影響があり得ます。
つまり永久磁石は必ずしも「永久」であり続けるとは限りません。「外部減磁」
「自己減磁」「温度減磁」によって磁石でなくなってしまうことがあるのです。
磁石は外部から印加される磁界の影響を受けて減磁が発生することがあります。
磁石同士を反発させるだけで発生してしまう場合もあります。
特に保磁力の小さい磁石では現れやすい現象ですので、使用途から予測して
あらかじめ保磁力の高い材質を選定するなどの検討が必要になります。
自己減磁とは磁石極面から磁石内部に発生する磁界の影響で起こる減磁です。
自己減磁は磁石の形状、寸法比に依存します。磁化された磁石は、表面に生じる磁界は
N極からS極へ向かいますが、磁石内部では磁化の方向とは逆向きにHdになる磁界が
働きます。この内部の磁場を減磁界といい、磁石を減磁させる方向に働きます。
この減磁界は磁石の寸法比により異なり、磁化方向に細長い磁石ほど小さくなります。
磁石は温度の変化によっても磁力が変化し、その温度は磁石の種類によって違いが
あります。高温になった場合には磁力は減衰していきますが、一定温度を超えない
範囲であれば、温度を下げることで元の磁力を取り戻せる場合が多いです。
一定温度を超えた高温になってしまうと、磁石は常温に戻っても元の磁力に
回復しないか、磁力を完全に失います。磁力を完全に失うラインの温度は
キュリー温度と呼ばれ、キュリー温度を超えて磁石を使用した場合、磁力が
元に戻ることはありません。キュリー温度は磁石によって異なり、アルニコ磁石で850℃、サマリウムコバルト磁石で800℃、フェライト磁石では450℃程度と
されています。ネオジム磁石は比較的熱に弱いため、320℃程度となっています。
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