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2019年03月15日04:19
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両足院 旧三井下鴨別邸 相国寺慈照院
3月14日は私も嫁さんも休みだったので相国寺両足院 旧三井下鴨別邸 相国寺慈照院に行ってまいりました。
両足院は、建仁寺の開山・明庵栄西（みんなんようさい）禅師の法脈・黄龍派（おうりょうは）を受け継ぐ龍山徳見（りゅうざんとっけん）禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。
開山当時「知足院」と号していましたが、仏の尊称の一つ「両足尊」にちなんで名前が変わりました。
第53回「京の冬の旅」では長谷川等伯の「水辺童子図（みずべどうじず）」や「竹林七賢図（ちくりんしちけんず）屏風」、伊藤若冲の「雪梅雄鶏図（せつばいゆうけいず）」が特別展示されます。
いつもはこの庭には半夏生が咲く頃に行くのですが特別展示ということで足を運びました。
道釈画家・七類堂天谿（しちるいどうてんけい）氏が、2014年の「建仁寺開山・栄西（ようさい）禅師八百年大遠諱」のときに描いた方丈障壁画の全面完成を記念し、初めてお披露目されています。
ただ、隠し絵などもありちと難解でした。
今回初公開の「しろき観音像」は珍しいものでした。
この「しろき観音」とは、当院の大檀那であった白木屋百貨店（後の東急百貨店）創業者大村家が大切にされていた尊像だそうです。
現在の両足院の方丈など建物の多くは大村家の寄進によって建てられたものです。
以下、両足院のＨＰからの引用です。
『正徳元年(一七一一)、二代目・大村安全の頃、白木屋付近は良水が乏しかった為、井戸掘りの工事をすることになった。
二年間にわたる相当の難工事であったという。
その時、いくら掘っても良い水が湧き出ないので、職人も半ば諦めていたところ、ある日、ふと鋤の先に何か手ごたえがあった。そこで不思議に思って、丁寧に掘り出してみるとそれは、大慈大悲聖観世音の尊像だった。
白木屋では、この尊像を仮の御宅に祀って毎日、朝夕、甘泉を授け給えと祈ったところ、不思議にも、間もなく地底から良水がこんこんとして湧き出て、その後この水は「白木屋の井戸（白木名水）」として、江戸庶民の喉を潤した。
現在、その尊像は東京・浅草寺に安置されている。天保十三年(一八四三)、八代目・大村彦太郎経全が、「白木観音」と同じものを両足院に奉納したのが、この「白木観音像」である。』
両足院のもう一つの見学箇所は毘沙門堂です。
両足院のお堂に祀られている毘沙門天は、鞍馬寺の毘沙門天の胎内仏といいます。なので、小さな尊像ですが、ふだんは厨子の中におられるため、直接お姿を拝することはできません。お詣りの際に、目の前に立っておられる毘沙門さんは、お前立ちです。
寺伝によると、比叡山が織田信長に焼き討ちに遭った際、鞍馬寺の僧侶が比喜多養清にこの像を託したといいます。
比喜多氏は、筑前・黒田家と縁があった関係で、黒田長政が関ヶ原合戦の際、この毘沙門天を兜に入れて出陣し、勝利を収めたそうです。
維新後、明治10年（1877）頃に、黒田家から両足院に移されたされています。
両足院の後は祇園の花街を歩いて有楽稲荷大明神にお参りして、昼ご飯と致します。
何を食べようかと歩いているとき、急にカニが食べたくなったので近くにある「かに家」に入りました。
昼ご飯だから豪華なカニ料理はやめて、私はカニちらし御膳、嫁さんはカニ雑炊御膳です。
カニの量が物足りなかったので、晩御飯はカニ鍋にしようと相談してましたが、これが季節感の無い夫婦だったことを思い知らされました。
その後は重要文化財の「旧三井家下鴨別邸」の冬の特別企画、伊藤若冲「樹花鳥獣図屏風」と3階望楼を見に行きました。
もっとも私は何度も行っている（現在、勤務中）の中には入りませんでした。
最後は相国寺慈照院です。
慈照院は、足利八代将軍義政や桂宮家の菩提所であり、客殿には宮家代々の位牌が祀られ、狩野派の「帝鑑図（ていかんず）屏風」が展示されています。
この松は樹齢300年以上という陸船松（りく せんしょう）。
桂宮家家の菊の御紋？菊の葉も描かれている珍しい紋。
室町時代、1405年頃、相国寺13世・在中中淹(ざいちゅう ちゅうえん)が創建したということです。
足利義政の法名は「慈照院殿准三宮贈大相国一品喜山道慶大禅定門」であり、ここから慈照院の名前がつけられました。
ややこしいのが銀閣寺（慈照寺）です。
こちらは足利義政の造った山荘東山殿を起原とし、義政の没後、臨済宗の寺院となり義政の法号慈照院にちなんで慈照寺と名付けられました。
慈照院は足利義政の遺骨が安置されています。
1632年、7世・仏性本源国師・�欺埜禾�(きんしゅく けんたく)は、桂宮初代・智仁親王、2代・智忠親王との親交があり、桂宮の御学問所(現在の書院・棲碧軒(せいへきけん)が下賜されました。
1671年、智仁親王妃・常照院殿の遺命により、尾張徳川が現在の本堂を建造し桂宮御霊牌殿としました。
（桂宮智仁親王は、桂離宮を建てた事で有名）
客殿(本堂)の室中の仏間に、本尊「十一面観音立像」がお祀りされています。
これも見事で見ごたえがあります。
光背の作りがすんなりしていて、後ろの金右個の壁が透けて見えるのがいい感じです。
他には江戸時代に日本を訪れた「朝鮮通信使」が滞在した折に、交わした詩文など。平成29年に「朝鮮通信使に関する記録」がユネスコ世界記憶遺産に登録されたことを記念し、このお寺の僧に贈った巻き物や詩文などが公開されています。
そして、家に帰って来て昼間の想い、蟹を食べたい！
早速、近所のスーパーに買いに行くと、なんと季節的にはもう遅いのか、私が食べたかったズワイガニはもう売ってなかったのです。
そして売れ残っていたようなタラバガニを買ってきてカニ鍋をいただきました。
両足院は、建仁寺の開山・明庵栄西（みんなんようさい）禅師の法脈・黄龍派（おうりょうは）を受け継ぐ龍山徳見（りゅうざんとっけん）禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。
開山当時「知足院」と号していましたが、仏の尊称の一つ「両足尊」にちなんで名前が変わりました。
第53回「京の冬の旅」では長谷川等伯の「水辺童子図（みずべどうじず）」や「竹林七賢図（ちくりんしちけんず）屏風」、伊藤若冲の「雪梅雄鶏図（せつばいゆうけいず）」が特別展示されます。
いつもはこの庭には半夏生が咲く頃に行くのですが特別展示ということで足を運びました。
道釈画家・七類堂天谿（しちるいどうてんけい）氏が、2014年の「建仁寺開山・栄西（ようさい）禅師八百年大遠諱」のときに描いた方丈障壁画の全面完成を記念し、初めてお披露目されています。
ただ、隠し絵などもありちと難解でした。
今回初公開の「しろき観音像」は珍しいものでした。
この「しろき観音」とは、当院の大檀那であった白木屋百貨店（後の東急百貨店）創業者大村家が大切にされていた尊像だそうです。
現在の両足院の方丈など建物の多くは大村家の寄進によって建てられたものです。
以下、両足院のＨＰからの引用です。
『正徳元年(一七一一)、二代目・大村安全の頃、白木屋付近は良水が乏しかった為、井戸掘りの工事をすることになった。
二年間にわたる相当の難工事であったという。
その時、いくら掘っても良い水が湧き出ないので、職人も半ば諦めていたところ、ある日、ふと鋤の先に何か手ごたえがあった。そこで不思議に思って、丁寧に掘り出してみるとそれは、大慈大悲聖観世音の尊像だった。
白木屋では、この尊像を仮の御宅に祀って毎日、朝夕、甘泉を授け給えと祈ったところ、不思議にも、間もなく地底から良水がこんこんとして湧き出て、その後この水は「白木屋の井戸（白木名水）」として、江戸庶民の喉を潤した。
現在、その尊像は東京・浅草寺に安置されている。天保十三年(一八四三)、八代目・大村彦太郎経全が、「白木観音」と同じものを両足院に奉納したのが、この「白木観音像」である。』
両足院のもう一つの見学箇所は毘沙門堂です。
両足院のお堂に祀られている毘沙門天は、鞍馬寺の毘沙門天の胎内仏といいます。なので、小さな尊像ですが、ふだんは厨子の中におられるため、直接お姿を拝することはできません。お詣りの際に、目の前に立っておられる毘沙門さんは、お前立ちです。
寺伝によると、比叡山が織田信長に焼き討ちに遭った際、鞍馬寺の僧侶が比喜多養清にこの像を託したといいます。
比喜多氏は、筑前・黒田家と縁があった関係で、黒田長政が関ヶ原合戦の際、この毘沙門天を兜に入れて出陣し、勝利を収めたそうです。
維新後、明治10年（1877）頃に、黒田家から両足院に移されたされています。
両足院の後は祇園の花街を歩いて有楽稲荷大明神にお参りして、昼ご飯と致します。
何を食べようかと歩いているとき、急にカニが食べたくなったので近くにある「かに家」に入りました。
昼ご飯だから豪華なカニ料理はやめて、私はカニちらし御膳、嫁さんはカニ雑炊御膳です。
カニの量が物足りなかったので、晩御飯はカニ鍋にしようと相談してましたが、これが季節感の無い夫婦だったことを思い知らされました。
その後は重要文化財の「旧三井家下鴨別邸」の冬の特別企画、伊藤若冲「樹花鳥獣図屏風」と3階望楼を見に行きました。
もっとも私は何度も行っている（現在、勤務中）の中には入りませんでした。
最後は相国寺慈照院です。
慈照院は、足利八代将軍義政や桂宮家の菩提所であり、客殿には宮家代々の位牌が祀られ、狩野派の「帝鑑図（ていかんず）屏風」が展示されています。
この松は樹齢300年以上という陸船松（りく せんしょう）。
桂宮家家の菊の御紋？菊の葉も描かれている珍しい紋。
室町時代、1405年頃、相国寺13世・在中中淹(ざいちゅう ちゅうえん)が創建したということです。
足利義政の法名は「慈照院殿准三宮贈大相国一品喜山道慶大禅定門」であり、ここから慈照院の名前がつけられました。
ややこしいのが銀閣寺（慈照寺）です。
こちらは足利義政の造った山荘東山殿を起原とし、義政の没後、臨済宗の寺院となり義政の法号慈照院にちなんで慈照寺と名付けられました。
慈照院は足利義政の遺骨が安置されています。
1632年、7世・仏性本源国師・�欺埜禾�(きんしゅく けんたく)は、桂宮初代・智仁親王、2代・智忠親王との親交があり、桂宮の御学問所(現在の書院・棲碧軒(せいへきけん)が下賜されました。
1671年、智仁親王妃・常照院殿の遺命により、尾張徳川が現在の本堂を建造し桂宮御霊牌殿としました。
（桂宮智仁親王は、桂離宮を建てた事で有名）
客殿(本堂)の室中の仏間に、本尊「十一面観音立像」がお祀りされています。
これも見事で見ごたえがあります。
光背の作りがすんなりしていて、後ろの金右個の壁が透けて見えるのがいい感じです。
他には江戸時代に日本を訪れた「朝鮮通信使」が滞在した折に、交わした詩文など。平成29年に「朝鮮通信使に関する記録」がユネスコ世界記憶遺産に登録されたことを記念し、このお寺の僧に贈った巻き物や詩文などが公開されています。
そして、家に帰って来て昼間の想い、蟹を食べたい！
早速、近所のスーパーに買いに行くと、なんと季節的にはもう遅いのか、私が食べたかったズワイガニはもう売ってなかったのです。
そして売れ残っていたようなタラバガニを買ってきてカニ鍋をいただきました。
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