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2019年03月11日12:39

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最初の40分の(わざとの?)ほころびが意外性を削ぐ。

テレビ初放送『カメラを止めるな!』視聴率11.9% 冒頭から40分CM無しが話題に
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=5532467
ゾンビ映画でスタートしても、どこかへん?だと映画通なら気づくはず。なにがへんか?カメラアングルや、キャストのテンションや演技が未熟、はっきりいって下手?これはわざとなのか?と思っていると、あちこちで通常の映画にはありえないことが起こる。ゾンビも怖くないし、血まみれになっても、なにかリアル感に欠ける。ははあ、これはなにかあるんだろうな、と思っていると、過去になって、そのメイキングが本編として描かれる、という構造の映画やドラマを見たことがない人には斬新に映ったのだろうが、そのメイキングも映画一家のホームドラマになってしまって、メデタシメデタシで終わる。

トイストーリーのラストに流れるNG集のようだし、類似の先行作はいくつもある。あの淀川さんの先輩である映画評論家の南部圭之助氏は、1970年代半ばに日本のOL(オフィスレディ)の映画館賞のセンスは世界一だと激賞していたのだが、そのうちに日本全体の知性の低下が始まり、20年まえに日本でネット時代が始まると、その映画鑑賞力の低下はさらに進行したと私は思う。好き嫌いですべてを語るし、それが批評だと思ってしまう。

それは映画の楽しみ方を、この20年新しい世代に教えてこなかった私たち大人の責任でもある。この映画の大ヒットを私は喜ばしいと思うが、しかしお笑いの一発屋と同じようなことになってほしくはない。だれもが映画を撮れる時代になったからこそ、私たちはいっそう古典から映画を学ぶ必要があるだろう。
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