真理の玉手箱、「モルモン書」
マタイによる福音書 9（新約聖書）2019.03.04. &10.09.
《英文欽定訳(KJV)対照預言者ジョセフ・スミス霊感訳(JST)＋α》
第九章
1(J-1). イエスは船に乗り、湖を渡って御自分の町へ帰られた。
2(J-2). すると、見よ。人々が中風の人を床に寝かせたまま運んで来た。イエスは彼らの信仰を知って、中風の人に、「子よ、もう大丈夫です。あなたの罪は赦されています。お帰りなさい。もう罪を犯さないように。」と言われた。
3(J-3). すると、見よ、ある律法学者達が心の中で、「この人は神を穢している。」と言った。
4(J-4). そこで、イエスは彼らの思いを知って言われた。「あなた方は何故、心の中で悪いことを考えているのですか？
5(J-5). 『起きて歩きなさい』と言うよりも、『あなたの罪は赦されている』と言う方がやさしいではありませんか？
6(J-6). 然し、私がこれを言うのは、あなた方に、人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせるためです。」
=(J-7). それから、イエスは、中風の人に、「起きなさい。寝床を畳んで家に帰りなさい。」と言われた。
7(J-8). すると、彼は直ぐに起きて、自分の家に帰って行った。
8(J-9). それを観た群衆は【不思議な現象に】驚き、このような力を＊人にお与え下さった神を讃えた。
9(J-10). それから、イエスがそこを去って【道を】通って行かれた時、その当時の慣例で納税所に座っているマタイと言う人をご覧になって、「私について来なさい」と言われた。すると、彼は立ち上ってイエスに従った。
10(J-11). さて、イエスが家で食事の席についておられる時、見よ、【そこに】大勢の収税人や罪人達が来て、イエスや弟子達と共に食卓に着いていた。
11(J-12). すると、それを観たパリサイ派の人達がイエスの弟子たちに言った。「何故あなた方の先生は、収税人や罪人達と一緒に食事をするのですか？」
12(J-13). すると、それを耳にしたイエスが彼らに言われた。「健康な人に医者は要らないのであって、病気の人にこそ医者が必要なのです。
13(J-14). 『私が好むのは憐れみであって、いけにえではない』《ホセア6:6》とはどういう意味か行って学んで来なさい。私は義しい人を招くためではなく、罪人を招いて悔い改めさせるために来たのです。」
14(J-15). イエスがそのように教えておられる間に、ヨハネの弟子たちがイエスの御傍に来て言った。「私達やパリサイ派の人達が断食するのに、何故あなたのお弟子たちは断食しないのですか？」
15(J-16). イエスは彼らに言われた。「花婿に＊付き添う友達は、花婿が一緒にいる時にどうして悲しんでいられますか？
=(J-17). 然し、花婿が取り去られる時が来ると、その時彼らは断食するのです。
K-0(JST9:18). その時、パリサイ派の人達がイエスに言った。「あなたは私達が律法全体を守っているのを見ておられるのに、なぜ私達のバプテスマを以て受け入れて下さらないのですか？」
K-0(JST9:19). 然し、イエスは彼らに言われた。「あなた方は律法を守っていません。律法を与えたのは私ですから、もしあなた方が律法を守っていたなら私を受け入れるはずなのです。
K-0(JST9:20). 私があなた方のバプテスマを以て受け入れないのは、それがあなた方にとって何の役にも立たないからです。
K-0(JST9:21). 新しいものが来ると、古いものは片付けられるものです。
16(J-22). 誰でも新しい布切れで古い着物の継をする人はいません。そんなことをしたら継切れが着物を引き裂いて、破れがもっとひどくなるからです。
17(J-23). また新しい葡萄酒を古い＊皮袋に入れる人はいません。さもないと、皮袋が裂けて葡萄酒が流れ出てしまい、皮袋も無駄になってしまいます。ですから、新しい葡萄酒は新しい皮袋に入れることで、両方とも保存できるわけです。
18(J-24). イエスがこれらのことを話しておられると、ある一人の【会堂】管理者が来て、イエスにひれ伏して言った。「私の娘が今死んだばかりです。でも、あなたがおいで下さって、娘の上に手を置いて頂ければ、娘は生き返ります。」《＊D&C66:9》
19(J-25). そこで、イエスが立って彼について行かれると、弟子たちも後に続き、また大勢の人が彼に群がった。
20(J-26). すると、見よ。十二年もの間、血の流出で患っていた一人の女性がイエスの後をついて行き、その衣の縁に触った。
21(J-27). 彼女は心の中で、「もしその衣の縁に触ることでもできれば、自分は＊治る。」と考えていたからである。
22(J-28). イエスは、振り向いて彼女を見て言われた。「娘さん、大丈夫です。あなたの信仰があなたを＊治したのです。」そして、女性はその時から全く治った。
23(J-29). さて、イエスが【会堂】管理者の家にやって来られると、楽師達や人々が騒ぎ立てているのをご覧になり、
24(J-30). 彼らに言われた。「向こうへ行きなさい。その＊子は死んだのではなく、眠っているだけです。」すると、彼らはイエスをあざ笑った。
25(J-31). イエスは人々を外に出してから、中にお入りになり、そして少女の手をお取りになると、少女は起き上がった。
26(J-32). そして、イエスの噂は、その地方全帯に広まった。
27(J-33). それから、イエスがそこを去って行かれると、二人の盲人が後をついてきて大声で叫んで言った。「ダヴィデの子イエス様。私達を憐れんで下さい。」
28(J-34). そこで、イエスが家に入られると二人はイエスの御傍に来た。そして、イエスは彼らに、「私にそんなことが出来ると信じますか？」と言われた処、彼らは、「そうです。主よ。」と答えた。
29(J-35). そこで、イエスが彼らの目に触れて、「あなた方の信仰の通りになれ！」と言われた。
30(J-36). すると、彼らの目が開いた。《＊詩146:8》そして、イエスは彼らを厳しく戒めて、「私の命令を守って、決して誰にも知られないように、あなた方がここで見たことを誰にも話してはなりません。」と言われた。
31(J-37). ところが、彼らは出て行ってイエスのことをその地方全体に言いふらした。
32(J-38). さて、彼らが出て行ってから、見よ。イエスの所に悪霊に取りつかれた一人の聾者が連れてこられた。
33(J-39). そして、悪霊が追い出されるとその聾者であった人が話し始めたので、群衆は非常に驚いて言った。「こんなことは、今迄イスラエルで見たことが無い。」
34(J-40). 然し、パリサイ人らは、「彼は悪霊共の＊頭を使って悪霊共を追い出しているのだ。」と言った。
35(J-41). それから、イエスは、全ての町々、村々を巡り歩いて彼らの会堂で教え、また御国の福音を宣べ伝え、人々の中であらゆる病気や煩いを治された。
36(J-42). 然し、イエスは群衆が弱り、羊飼いのいない羊のように広く散らされているのをご覧になって気の毒に思われた。
37(J-43). その時、イエスは弟子たちに言われた。「収穫は多いのに、刈り手が少ないのです。
38(J-44). ですから、収穫の主に、収穫の為の働き手を送って下さるように祈りなさい。
訳註：《＊8 men》《＊15 直訳は「婚礼の式場の子達」》《＊16 bottles》《＊21、22 whole = G 直訳は救われる》《＊24 直訳は少女》《＊34 prince of the devils》
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