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2019年03月03日15:36

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泣いてしまいました。 −本文のまま−

東京都渋谷区の児童養護施設「若草寮」で施設長の大森信也さん(46)が殺害され、元入所者の男が逮捕された事件で、大森さんの大学時代からの友人がフェイスブックに投稿した文章が反響を呼んでいる。児童養護に心血を注いでいた故人の思いを代弁する内容で、人柄に触れた人たちから300件以上のコメントが寄せられている。【安藤いく子】


 <本日、児童養護施設若草寮の施設長が元入所者の男に刺されて死亡するという痛ましい事件が起こりました>


 そんな書き出しで始まる文章がフェイスブックに投稿されたのは、事件発生から8時間後の2月25日午後10時14分だった。投稿者は宮崎市で貧困支援のNPOで事務局長をしている日永(ひえい)純治さん(47)。大森さんとは立教大学応援団の同級生だった。


 柔和な表情からは想像もつかないが、大森さんは応援団で「鬼のリーダー部長」と呼ばれていた。硬派な団員がそろう中でも「こわもて」として鳴らし、日永さんは取材に対し「納得がいくまで練習をやめない性格が後輩たちから恐れられていた」と振り返る。


 <大森信也は児童養護施設の仕事に大変誇りを持っていました>


 大森さんは卒業後に若草寮の職員となった。日永さんは、さまざまな事情で寮生活する子供たちから父や兄のように慕われ、児童養護のあり方について熱く語っていた大森さんの姿を覚えている。「子供たちの自慢話に長々と付き合わされたこともあった」と笑う。


 大森さんはいつも子供たちの目線に合わせ、「子供には絶対暴力をふるってはいけない。虐待から立ち直るには、虐待を受けた倍の年数がかかる」と話していた。施設を出た後の自立支援にも心を砕いていた。卒業後も頻繁に会い、大森さんの思いをよく知っていただけに、日永さんは書かずにはいられなかった。


 <今回、彼を刺した男は施設に恨みを持っていたと供述しているようですが、退所して4年間、孤独でつらくて何をやってもうまくいかなかったのだろうと思うとなんともやりきれません。屈折してはいますが、最後に頼ったのが、唯一彼を認めてくれ、甘えさせてくれたこの施設だったのでしょう>


 大森さんを襲ったとして警視庁に逮捕されたのは、元入所者で無職の田原仁容疑者(22)だった。


 <哀れに思えて憎しみの感情はまだ持てずにいますが、誰でもよかった、という供述に対しては、君が憎しみの衝動に突き動かされて刃物を突き立てた相手は、俺にとって替える事が出来ない無二の男だったんだと教えてあげたいです>


 投稿は反響を呼んだ。面識のない人たちからもコメントが寄せられた。児童養護施設で働いた経験があるという男性は「施設長の無念の思いも、あなたの悔しさも、そして(容疑者の)男の気持ちも深く考えてしまった」と書いた。大森さんの妻からは「思いを代弁してくれてありがとう」と連絡があった。


 日永さんは今、施設出身者への偏見が広がることを懸念している。「退所者がひとくくりにされてしまわないか。たぶん大森はそんなことを心配するでしょう。応援団はどんな時でも前を向き声を出す。こういう時だからこそ、乗り越えないと。大森だったらそう言うはずです」


通夜に数百人 「損失大きい」と肩落とす参列者


 大森さんの通夜が2日、東京都新宿区内で営まれ、数百人の弔問客が列をなした。親交のあった法政大名誉教授の高橋利一さん(79)は「有望な人だった。失った損失は大きい」と肩を落とした。若草寮の元職員の女性(69)は「田原容疑者には退所しても鬱憤を晴らす場所がなかったのかもしれない。私たちは何を支えてきたのか。今回の事件で課題を突きつけられた思いだ」と話した。
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