真理の玉手箱、「モルモン書」
マタイによる福音書 8（新約聖書）2019.03.02. &10.09.
《英文欽定訳(KJV)対照預言者ジョセフ・スミス霊感訳(JST)＋α》
第八章
1(J-1). イエスが山から降りて来られると、多くの群衆がイエスに付き従った。
2(J-2). すると見よ、一人の＊ハンセン病患者が御傍に来て、ひれ伏して言った。「主よ。御心でしたら私を清めて頂けるのですが。」
3(J-3). イエスは手を差し伸べて彼にさわり、「そうしてあげましょう。清くなりなさい。」と言われた。すると、直ちに彼のハンセン病はきれいになった。
4(J-4). イエスは彼に言われた。「誰にも話さないように気をつけなさい。ただ行って、祭司に体を見せ、それからモシェの命じた供え物を捧げて人々への証としなさい。
5(J-5). さて、イエスがカペナウムに入られると、一人の＊百人隊長がイエスの御傍に来て、懇願して
6=. 言った。「主よ。私のしもべが＊中風病みで家に寝ていてひどく苦しんでおります。
7(J-6). イエスは彼に言われた。「私が行って治してあげましょう。」
8(J-7). 百人隊長は答えて言った。「主よ。私にはあなたを屋根の下にお迎えできる資格がありません。ただ一言だけお言葉を下さい。そうすればしもべは治りますので。
9(J-8). と申しますのは、私も権威の下にある者ですが、私自身の下にも兵士達がいまして、その一人に『行きなさい』と言えば行ってくれますし、別の者に『来なさい』と言えば来てくれます。また私のしもべに『これを行いなさい』と言えばやってくれるのです。
10(J-9). すると、イエスについて来た人々はこれを聞いて驚いた。また、これを聞かれて、イエスは 彼らにこう言われた。
=(J-10). 「あなた方によく言っておきますが、私はイスラエルのうちにさえ誰にもこのような卓越した信仰を見たことがありません。
11(J-11). あなた方に言いますが、多くの人々が東からも西からもやって来て、アブラハム、イサク、ヤコブと共に天の御国で食卓の席につきます。
12(J-12). 然し、邪悪な者の子らは、外の暗闇に放り出され、そこで泣いて歯ぎしりするのです。」《比：��Ne30:2》
13(J-13). そして、イエスは百人隊長に言われた。「さあ、行きなさい。あなたの信じた通りになるように。」すると、彼のしもべは丁度その時に癒された。
14(J-14). それから、イエスがペテロの家に来られると、その姑が熱病で床に就いているのをご覧になった。《姑：妻の母親》
15(J-15). そこで、イエスが彼女の手に触れると、その熱が引いたので、彼女は起きて彼らをもてなした。
16(J-16). 夕方になって、人々は悪霊につかれた者を大勢連れて来たので、イエスは御自分の言葉によってその霊達を追い出し、またあらゆる病気を全て癒された。
17(J-17). このことは、預言者イザヤによって言われていたことが成就することになった。「彼自身が私達の煩いをその身に引き受け、私達の病を取り去った。」《イザ53:4、��Ne9:21》
18(J-18). ところで、イエスは御自分の周りに大群衆がいるのをご覧になると、【彼らから離れて】向こう岸へ行く【段取りをする】ように指示された。
19(J-19). そこに、一人のある律法学者が来てこう言った。「先生。私はあなたのおいでになる所ならどこへでもついて参ります。」
20(J-20). すると、イエスは彼に言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がありますが、人の子には枕する所もありません。」
21(J-21). また、別の一人の弟子がイエスに言った。「主よ。先ず行って父親を葬らせて下さい。」
22(J-22). ところが、イエスは彼に言われた。「私について来なさい。死人を葬ることは死人たちに任せておきなさい。」
23(J-23). それから、イエスが船に乗り込まれると、弟子達が御傍に来た。
24(J-24). すると、見よ。湖に激しい暴風雨が起こって、船は大波をかぶった。ところが、イエスは眠っておられた。
25(J-25). そこで、弟子たちはイエスの御傍に来ると、イエスを起こして言った。「主よ。助けて下さい。さもないとおぼれ死にそうです。」
26(J-26). イエスは言われた。「何故怖がるのですか？ああ、信仰の薄い人達。」
=(J-27). それから、イエスが起き上がって、風と湖を叱りつけられると非常に穏やかな凪となった。
27(J-28). それで、人々は驚いて言った。「風や湖までもが言うことを聞くとは、いったいこのお方はどう言うお方なのだろうか！」
28(J-29). それから、イエスは対岸のガダラ人(Gergesenes)の土地にお着きになると、そこに悪霊に取りつかれた一人の男が墓から出て来て出会ったが、非常に凶暴で誰もその道を通れないほどであった。
29(J-30). すると、見よ。彼は叫びながら言った。「神の子イエスよ。我々に何をしようと言うのですか？まだその時でもないのに、もう我々を苦しめに来られたのですか？」
30(J-31). ところで、丁度そこから離れた所に豚の群れが飼われていた。
31(J-32). それで、悪霊達はイエスに願って言った。「もし我々を追い出そうとされるのでしたら、どうか、あの豚の群れの中に入らせて下さい。」
32(J-33). イエスは彼らに、「行け！」と言われた。すると、彼らは出て行って豚の群れに入った。すると、見よ、豚の群れは一団となって激しく湖に駆け下って行き、水に浸って溺れ死んでしまった。
33(J-34). それで、豚飼いの人々は逃げ出して町へ行き、悪霊に取りつかれた者達に起こったことを一部始終語った。
34(J-35). すると、見よ、町中の人々が出て来てイエスに会いに来た。そして、イエスに会うと、どうか自分達の地域から立ち去って下さるようにと懇願した。
訳註：《2＊癩病＝癩＝天刑病》《5＊古代ローマ軍の百人隊長。比：ヨハネ4:46-54》《6＊脳卒中、又はその後遺症による麻痺状態。》
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