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2019年02月18日23:59

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《やぁーめぇーてぇー…!》《ちー+! 099》

《やぁーめぇーてぇー…!》

暗雲立ち込める我が職場。
かつて幅を利かせた先輩面の面々の勢いは下火となり、それでも減ってしまった人材は息を吹き返す事も無く、補充もされない状況が続く。

不本意であっても手を取り合わなければ先が見えない過酷な状況下、何故かのほほんと業務取り組む浮いた存在が一名。

…俺か。クッキーが今日もウマイ!

そんな俺の元に同僚が一名。
朝の挨拶代わりにこんな事を言う。

同僚「今日、暴れます…!」
てぃ「………………はい???」
同僚「もう我慢出来ません!」
てぃ「いや、やめようよ」
同僚「やめません! なので止めないで下さい!」
てぃ「いや、止めるし。宣言されたからには止めるし」
同僚「止めないで下さい!」
てぃ「止めるし」
同僚「ダメです。てぃーのさんが怪我します」
てぃ「でも止めるし。…てか、なんで俺に宣言?」
同僚「何も言わないで行動すれば、きっと止めると思ったからです」
てぃ「そだね。止めるね。きっと」
同僚「だから先手を打ったんです」
てぃ「クッキー食べる?」
同僚「……………」
てぃ「おいしいよ」
同僚「…いただきます(もしゃもしゃ…)」
てぃ「…コレ、旨くない???」
同僚「すいません、もう一枚貰えます?」
てぃ「美味しいよね!?」
同僚「なんてやつですか?」
てぃ「『ショコラセーヌ』だって。ブルボンのやつ」
同僚「どこで買ったんですか?」
てぃ「ヒーロー。100円だった。一昨日の話だけど、まだいっぱいあったよ」
同僚「……………………。」

こうして本日、現場の平和は守られた…。あー、……ドキドキしたぁ。


《ちー+! 099》

第一章 仲間たちとの行進曲 3-61

【拠点ネメス・ネメス城下町北区域】
『ぼーけんや3257(サニコナ)』

 実は驚くほど武器を所有していたタバチの話が終わり、その後に残った感想は『持つ意味無し』というものだった。
 結局、素手によるアキと、ことごとく持つ意味が無い武器を所有するタバチから得る『装備』のヒントは、その内容密度が極端過ぎて理解に届かなかった。
「結局装備なんてね、真似なんかしても意味無いものだと私は思うんだよね」
 ふぅ、と、溜息に似た笑いを小さく出したアキは、目の前に見えたナイフを手にしてチータスに尋ねる。
「例えばちぃが戦う場面になった時、手持ちの武器がこれだったらどう思う?」
「えぇー…?」
 アキに差し出されたナイフを一目見るなり、脳裏の考えをそのまま表現した嫌そうな声が出てしまう。
 一言に小振りだ。小さく、細い。そんな見た目から出る答えはとても戦闘向きな代物とは思えず、勝ち負け以前に戦うという行為そのものが否定されそうな気がしてならない。
「まあ、その感じだと、ちぃにはナイフみたいな小さな刃物は合わないって話になるね」
 アキはチータスの言葉を待たずに結論付けるが、そう勝手気に決められてしまうと今度はチータスが納得出来なくなる。
「むぅ…、確かにあたしには合わないんだろうけどさぁ、…こんなちっちゃいの持って戦う人ってホントに居るの?」
 チータスがイメージする『戦闘』と言えば、必ず相手は短剣以上の長さの『剣』を手にする固定概念が存在する。この考えは戦いを知らない人の多くが持つ勝手なイメージであり、アキもその事は理解していた。
「ここは武器屋よ? まあ、全部が全部武器を扱っている店じゃないし、武器だからと言って戦いに使用しなくちゃいけない理由も無いけど、商品の売り謳い文句としては、『敵と戦う為の道具』として売っているものなの」
 当然の事を当然と知らせる口調でアキは言い、武装についての最も基本的な事をチータスに聞かせる事にした。

 自分がどんな武器を使うかの選択は全て本人が決定する事だが、最も重要な事は自分の身の丈に合った武器を選択する事にあり、同時に戦闘シチュエーションに合わせた選択が迫られる。
 例えば見るからに重量のある武器はその時点で破壊力に優れるが、それを扱える力量が無くては話にならない。
 また、広範囲に有利な武装を選択したとしても、戦場となる場所が狭い洞窟内等の場合には、攻撃どころか自らの動きを武器に制限されてしまい、一方的に不利な状況を作り上げてしまう。
 たったいま見せたナイフは確かに小さく、攻撃面でも優れる代物でもなく、同時に一般的な『武器』を装備する敵を相手にする場合には不利に見えるかも知れないが、勇気を持って一歩踏み込めば、相手の攻撃範囲の更に内側に入る事になり、長い剣よりも小回りの利く小さなナイフの方が有利になってしまう。
 使い方はそれだけではない。小さな武器はそれに比例して軽量であるため、『投げる』という使い方も可能となる。
『投げる』という事は、相手から少なからず距離が保たれているわけであり、その瞬間は一方的に有利な立場にある。例えばその行為によって相手が怯めば自分にとってどうなるか? ナイフを複数持っていた場合には、その有利がどこまで延長できるか?
 武器にはそれぞれの特徴を活かした使い方が存在するが、その使い方が全てではないという事を念頭に置いて選択すれば、扱った事の無い武器でも利用の幅が増えるものとアキは言う。

「じゃあさ、アキさんやタァから見て、あたしはどんなのが扱えそうな気がする? 参考までに」
「参考ねぇ…。そうは言われても…ねぇ?」
「はい…。正直、他人の参考をあてにしても、ちぃさんの持つ実感は全く違うと思いますよ」
「そんなモンなの?」
「そんなものなのよ」
「そうですよ!」
「ふ〜ん」
「…わたしには聞いてくれないの?」
 3人であれこれと話を進める中、輪に入り込めないナルミが哀愁いっぱいの声を上げる。
「あ、ゴメン。…てか、あんた武器なんてあたし以上に分からないんじゃないの?」
「うん。全然知らないわよ。…でも、ちぃの理想とする武器を聞き出す事で、何がそれに近いかは…」
「ああ、そうか!」
 少々むくれ気味のナルミの言葉を汲み取ったアキが納得した。
「どゆコト?」
「例えばちぃが戦う場合、どうやって戦いたいかって事だよ。何て言えばいいのかな、うーん、そうだね、楽して勝ちたいとか、どうせ戦うなら戦闘知識を身に付けたいとか、ちぃ個人の考える戦闘スタイルの事だよ!」
「ごめんアキさん、ぜんっぜん、言ってる事がわかんない」
ますます混乱するチータス。しかし、今度はタバチが例を付け足す。
「例えば、アキさんは超接近型の肉弾戦が基本スタイルでして、わたしの場合はペットを仕向けるのが基本スタイルなんです! ちぃさんならどういったスタイルが好みですか? って事ですよ!」
 タバチの言い方は何となくチータスにも理解出来た。要するに、危険は伴うが確実な攻撃のアキのスタイル。その一方で、自分じゃ何もしないが参戦する事は可能なタバチ…といったところだろうか? もちろん、言葉には出さないが。
「うーん、じゃ、あたしのスタイル? ね? そーだね。なるべく動きたくないなぁ。重そうだから金属性の武器はパスしたいかも。…敵に近付きたくないし、近付かれるのも嫌だな。…相手が痛がる所も見たくないから、一発勝負がいいかも。一番重要なのは疲れないような戦闘スタイルかな? それと…うーん…」

 自分勝手にも程があるチータスの理想に対し、アキもタバチも脳裏が白くなる思いをする。誰でも自分に都合の良い戦い方を好むのは同じだが、それにしても、ここまであれこれと注文じみた戦闘スタイルの要望は考えた事も無かった事だ。
 チータスの述べる理想スタイルはまだまだ続く…。


《あとがき》

『血』って言うのかなぁ。
この同僚は興奮すると正攻法じゃ止められないんだけど、なんで我慢強くも怒ったら前が見えなくなってしまうのか…。

少し前に聞いた話だと、父親が相当ヤンチャで、それが今なお続いているとか。
2週間前には絡まれたとはいえ、学生4人を一方的にやっつけちゃったみたいだし、…うーん、なんだかねぇ。
傷害による禁錮も複数経験しているらしいし、なんだかねぇ…。
同僚にはそうなってもらいたくないなぁ。

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