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2019年02月15日14:27

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王様に捧ぐ薬指(1)〜美男美女の偽装結婚

電子書籍版。全8巻同時購入

主役のふたりが自他共に認める美男・美女で、仕事場であるホテルのブライダル課の広告塔を兼ねるという設定もあって、コミックの表紙はすべて結婚式の衣装を着ている。
利害関係が一致したために「偽装」結婚をしたふたりが、障害を乗り越えるたびに近づき、お互いを思いやって愛を育み、最終的に本物の結婚式を挙げる。何のことはない、バカップルの話だが、ドロドロもほどほどで微笑ましく思いながら読めるコミックだった。また、主役のふたり意外、出演者がいない。いても数えるほどで、ほとんどその他大勢扱い。だから、「この人、誰だっけ?」と戸惑うことがないとてもシンプルな話だった。

綾華はその美貌のため、異性からは羨望の眼でみられ、同性からは嫌悪されてきた。就職してからも同様で、開き直って悪女・悪魔キャラを演じている。女性客からも同僚からも誤解を受けるも、綾華自身はもう周りを気にしていない。だから余計に嫌われる。美人にも苦労はあるんだなぁ。学校の男性教師に襲われかけるのは、他のコミックや小説でも見た展開だけれど、同性からも虐められるとは辛いなぁ。自分の周りにこういう人がいたらどうだろう。勝気さを表にだして嫌われキャラを演じているから、やっぱり私も誤解するのだろうな。

一方、王様気質の新田東郷は、綾華が務めるホテルの新支配人だ。氷の表情からはドSな性格しか伝わってこない。いきなり綾華との結婚を社長命令で決め、自らの結婚式を広告に使うちゃっかり者でもある。美男美女の本人たちの利害優先で周りを騙した「偽装結婚」だ。とはいえ、綾華が悪女キャラをわざと演じ、客やその家族へ細かいサービスを行っていることを東郷は王様の真贋で見抜く。部下の仕事っぷりをしっかり把握するのは、上司の仕事だけれど、結構、難しい。努力を認めてもらえて、うれしくない部下はいないだろう。そういう意味では、この王様はよく部下を見ている。

東郷が町の有力者の跡取り、綾華が普通の家庭の出なので、シンデレラ物語と言えなくもない。だが、山あり谷ありで難所を越え、結婚にこぎつけ、結婚後は描かないのが普通だ。この話は、結婚から始まる・・・
綾華の気持ちが東郷に向くところで、2巻目へ。

レビュー
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