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2019年02月09日23:07

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《心は広く。例えるなら太平洋のように…》

《心は広く。例えるなら太平洋のように…》

まあ、タイトル通りにはいかないようで、本日はついに怒ってしまった。
いや、怒ったというかなんといか…。

対象はサルE。
相も変わらずやる気なしの業務態度はいよいよ周囲のメンバーにもさじを投げられ、まあ、もともと孤立していたが、更なる孤立の道へ。


まあ、色々とあったが一挙割愛。いざこざなんて…。

ともかく、俺は仏の気持ちで説教を…。

仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………
仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………
仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………仏………


…………………………………仁王!

言葉よりも先に手が出た!?
ヘルメット越しにひっぱたき、胸ぐら掴んで叫んでしまった…。
………たくさんの従業員が見守る中で…。

…とりあえず、………反省…。


《ちー+! 092》

第一章 仲間たちとの行進曲 3-54

【拠点ネメス・ネメス城下町北区域】
『ギルド ネメスのあくび』

「ふーん…。悩みっていっぱいあるもんだね」
『自由への道しるべ』と表現されればチータスが黙って見過ごす訳が無かった。チータスはボーセスの思惑通り、早速クエスト依頼の文面が書かれている紙のそれぞれに目を配らせている。
「クエスト依頼の説明は必要か?」
「おねがい。依頼は分かってもどうしていいか分からないや」
 向こうのテーブルから届くボーセスの言葉に対し、チータスは素直に答えた。
「そうこなくちゃな!」

『クエスト依頼』はそのほとんどが独立した依頼事で、その多くは個人の抱える悩みの解消と言って良い。
 内容も様々で、簡単なものであれば単なるお使い程度のものもあるが、そうは言っても大体は危険が伴うもので、慣れた冒険者からすれば『歩いて収入を得る内容』であっても、素人からすれば命の危険が伴う事も珍しくない。
 というのも、その『お使い』の内容が『薬草採取』だった場合、その辺の原っぱにあるのであれば問題無いが、そんな簡単な内容ならわざわざ人を使う事はしないだろう。
 反対に言えば『依頼主から言わせれば簡単でないから人を使う』という話になる。例えば遥か遠い山頂に存在したり、薬草採取ポイントの周辺に凶暴な獣が生息している…等だ。
 行けば必ず危険な目に遭うという訳ではなくとも、危険に遭遇すればただでは済まないのも事実。そういった話から安全策の意味も兼ねて依頼をするらしい。
 依頼主はそうする事で自分の安全を確約し、同時に時間も作り上げるという事だ。
 また、冒険者は目にする依頼事を必ず手にしなければいけないという訳ではない。自分の器量と相談し、見合った報酬かどうかを考え、自分の中の採否を決定する。
 実行しようと考えた案件ならば、ライバルに先を越されない内に紙を壁から剥がし取り、それをギルドマスターであるボスに持って行き、契約を取る。
 契約と言っても難しい手続きは一切無く、紙をボスに持って行ったところで契約は完了する。この行為は言わば、他の誰かがライバル化しないようにする処置のようなものだ。
 受けた依頼の消化法の全ては依頼主の条件が無い限り、依頼を受け取った冒険者側に委ねられる。そのため、1つの案件に対してどういった手段を取っても問題は無く、また、何人で参加しようが自由である。
 ただし、予め決定されている報酬の額が人数によって増減する事は一切無く、対処法は問われなくともネメスに存在するネメス王法は別問題のため、そこに抵触した場合の責任の一切は冒険者側に課せられる。
 当たり前の話と言えば当たり前だが、依頼を優先し過ぎて人道を外す冒険者は少なくないという話だ。
 受け取ったクエストが無事終了した際には、その証拠となる品や情報をギルドマスターに渡し、報酬を得て一連のクエストは終了となるが、その際に報酬の一部がギルドマスターへの仲介料として差し引かれる。

「仲介料って…何かセコくない?」
 話を聞き終え、チータスが第一に声を上げる。
「あのな、そういう仕事をするのが俺なんだ。場所を提供して情報を提供して、いい顔して『行ってらっしゃい! お帰りなさい!』で、なんにも得する所がなけりゃ、俺はどうやって食って行けばいいって話だ?」
「そんなモンなの?」
「そんなモンだ」
 納得のいかない口ぶりのチータスだが、言われてみれば確かにそうなのかも知れない…とも、どこかで感じた。
「それとな、滅多にない事だが、依頼主の思っていた以上の成果を上げる事が出来た場合、喜んだ依頼主が追加報酬を持って来る場合もあってな、実はこっちの方がより利益になる事が多いんだ。そして追加報酬から俺はビタ一文受け取らない。そっくりそのまま対象の冒険者に渡しているから、その辺は安心しろ。…なあ?」
 ニッカリと笑うボーセスはアキを見やる。
「ふふ、そうだね。追加報酬は『お金』の場合もあるけど、そうじゃない時もあるんだ」
「どういう事ですか?」
 意味ありげな言い方にナルミも耳を傾けた。
「うーん、程度は様々だけど、依頼主からして大切な物とかだね。喜びの気持ちたっぷりの手作り料理ってのが一番多くて無難な追加報酬なんだけど、中には武器や防具なんていう冒険者ご用達の実用品もあるんだ」
「それだけじゃないだろ?」
 アキの回答に満足しないボーセスはその先を促す。
「はは、そうだね。………私が一番嬉しいのは、その存在価値はどうあれ、珍しい物だね。一般に『レア物』って言われるやつだよ」
「『とんでもない国宝級』とかですか?」
「『とんでもないガラクタ』とか?」
 ナルミ、チータスと言葉が重なるが、『想像力』か、その違いは悲惨な程だ。
「そうだね、レアだからいい物とは限らないからね。だから、ガラクタでも国宝でも、ある程度の度を越えれば私にとっては嬉しいかな」
『レア・ハンター アキ・サラン』。
 ネメスのあくびに限らず、アキの存在を知る冒険者は彼女をそう表現する事は昨日のボーセスの話で知った事だが、『レア物』の対象が曖昧にしか思えないチータスにとっては、いまひとつ理解出来ない話である。
「ところで、アキさんから見る、ああ、これはレアだなー! ってものは何ですか?」
 にこやかに質問するタバチも遠からず同じ疑問を持っていたのだろう。
 アキはそんな質問に対して少しばかり困惑した表情を見せると、どこか自信なさそうに答える。
「…そうだね…。実は私自身が物を見る目を持っていないから、実際にレアなのかどうか判らないんだけど、『魔力を増大するオーブ』って物を貰った事があったよ。…って言っても、私は魔法使えないし、値打ちも分からないから部屋のオブジェなんだけどね。アメジストに近い紫色で、凄く綺麗で気に入っているんだ」
 
 この後、一同は『レア物の定義』についてをあれこれと話し込み始めたのだが、その中でナルミだけはその話の輪から完全に漏れていた。
『魔力を増大するオーブ』…。
 この言葉一つでナルミの中にあった『クエストをどうにか避けたい』という気持ちに揺らぎが生じたのである。


《あとがき》

短気は損気? よく分からんが、まあ、手を上げてしまったものの、『ヘルメットの上から』という理性だけは保てて良かった。
地上3メートル。落下すればお互い無事じゃないだろうからな…。

イカンですな。

それと、忘れていた指の痛みが戻ったと思ったが、叩く力が入っていたためか、それとも相手がヘルメットだったからか、傷口がまた開いてた。
これまた地味に痛い。

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