mixiユーザー(id:1418555)

2019年01月23日00:07

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無抵抗だったわけじゃないんだぜと言いたいのかねえ

英仏戦争時、フランスの同盟国やったスペインの軍艦が海上で有力なイギリス艦に遭遇すると、見当違いの方向に大砲を一斉射だけしてから旗を降ろして降伏したという。
名誉の1発と言われるもので、それによって形式上は抵抗したと言う事実が残るので、卑怯者のそしりを免れられるとか。

「エイプリルソルジャーズ」と言う15年に作られたデンマーク映画を見て、それを思い出した。
1940年4月9日、ドイツ軍がとうとうデンマークに向けて侵攻してきた。
装甲車と戦車を押し立てて大量に押し寄せるドイツ軍に対するは、階級のわりに年食った少尉が指揮するデンマーク陸軍の1小隊。
しかも装備は小銃と軽機関銃のみで、移動手段は自転車。
機動部隊としてサイドカーに乗った兵士たちが居るものの、そいつらは早々に後方へ逃げ去ってしまう。
街道で待ち伏せたものの、あっさり打ち破られて町に逃げ込み、防衛線を張ったのは小銃を手にした10人ほどの兵士のみ。
当然ながらあっと言う間に追い詰められ、銃弾も尽きて降伏。

よくある戦争映画やと、ドイツ軍に降伏した兵士は壁に向かって立たされて後ろから皆殺しになるし、もしかすると、そういった悲惨な歴史を伝えたくて作られた映画なのかと思いきや、ドイツ側の将校はとても紳士的で、しかもデンマーク側の将校に質問までしてきた。
すでに君たちの国は降伏しているのに、どうして抵抗したんだね。
なんと、市街戦が始まる2時間前にデンマークはドイツに降伏していたのに、兵士たちには知らされておらず、そのせいで犠牲者までひとりやけど出てしまっていた。
たぶん、あらかたの軍隊とえらいさんはとっとと逃げてしもてて、この小隊のことなんか頭から抜け落ちてたんやろね。
もしくは、どの道、放っておいても自己判断で退却するやろと思ってたのかも。

小銃と軽機関銃による攻撃でドイツ側にはかなりの人的損害が出たみたいに描かれてるから、あっさり占領されたみたいやけど、わしらもわしらなりに頑張って、ドイツ軍にも相応の出血を課したんやでと言いたいんやろな。
ちなみに、小銃ってのはいわゆるライフル銃で、兵隊さんの標準装備。
軽機関銃はバイポット、銃身のしたに二脚がついてて、持ち運びがしやすくて腹這いで撃つようになってるやつ。
重機関銃は主に固定して使うもので、三脚か銃座の上に載っている。
ランボーが腰溜めで撃ってたのは軽機関銃M60やね。
てのはともかく、最後の一兵まで踏みとどまって戦う日本兵がええのか、あかんとなったらとっとと降伏するデンマーク兵がええのかはわからんけど、3年8ヶ月も戦い続けた日本と比べると、あまりにもあっけなく、え、そんだけなんと言わざるを得ん内容やったな。

ただ、おもしろいなと思ったのは、ひとりひとりを名前で呼ばず、番号で呼んでたとこ。
あんまし聞いたことないやり方やし。
阪神高速みたいや思ってもた。
そっちはいまだに何号なんたら線て言うてるけどな。
いや、逆にわかりにくいんちゃうか。


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