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2019年01月21日23:11

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女児100mSv甲状腺被ばくか NHK 福島

女児100mSv甲状腺被ばくか
01月21日 19時26分
NHK 福島
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20190121/6050004113.html
東京電力福島第一原発の事故の後、双葉町にいた11歳の女の子が、特定の臓器への影響を示す「等価線量」と呼ばれる値で、甲状腺に100ミリシーベルト程度の被ばくをした可能性があると報告されていたことがわかりました。
報告を受けた放射線医学総合研究所は、信頼性が低く、公表すべきとは認識していなかったとしています。

放射線医学総合研究所によりますと、原発事故から2か月後の平成23年5月に開かれた所内の会議で、国から、事故直後の3月17日ごろに、11歳の女の子の汚染を測定したところ、のどから高い放射線量が計測されたという情報提供がありました。
その上で、当時の被ばく線量の評価部長は、全身への被ばく影響を示す一般的な値とは別の、特定の臓器への影響を示す「等価線量」と呼ばれる値にすると、女の子の甲状腺の被ばく線量は100ミリシーベルト程度に相当すると推計したということです。
この情報は、県内で汚染の測定を行っていた徳島大学のチームが、県の職員から聞いた話として報告し、この職員は、「女の子は双葉町に住んでいて、原発で爆発があった日に、外で遊んでいた」と話していたということです。
放射線医学総合研究所は、当時、使われた機器では甲状腺の被ばく量の正確な測定は難しく、データの信頼性が低かったとした上で、この会議が、内部の情報共有の場で、国からも対応を求められなかったことから、公表すべきものとは認識していなかったとしています。
甲状腺は、原発事故で放出される放射性ヨウ素を取り込むことでがんのリスクが高まるとされ、原発事故の前には被ばくを抑えるヨウ素剤を服用する基準として、100ミリシーベルトが使われていました。
しかし、ヨウ素剤はほとんど服用されず、事故直後には実際にどれだけ被ばくしたかの大規模な調査は行われていません。
平成23年3月下旬に、国が行った原発から30キロ余りの子ども1080人を対象にした調査では、甲状腺の被ばく線量は最大35ミリシーベルトだったとされていました。

【「コメントできる状況ではない」】
国の原子力災害現地対策本部は「事実関係については、確認すべきことが多く、把握できていないため、今の段階でコメントできる状況ではない」としています。

【福島県「データ残っていない」】
福島県は「該当するようなデータは残っていない」としています。
県によりますと、原発事故のあと、原発事故後の3月12日から3月31日までの間に避難者など11万4000人あまりを対象に緊急時の被ばくスクリーニングが行われたということです。
このうち、3月13日から17日までの7286人分については、スクリーニングを行った年齢や性別、それに部位別の測定結果などの詳細な記録があるということですが、この中で今回のケースに該当するような高い数値を示した記録は残っていないとしています。

【徳島大学のチームは】
福島第一原発の事故のあとの平成23年4月から、県内で汚染の測定を支援していた、当時、徳島大学の講師で放射線測定が専門の、核融合科学研究所の佐瀬卓也准教授は、事故直後から測定をしていた放射線技師の県内の男性職員から女の子の測定結果を聞いたということです。
佐瀬准教授によりますと、男性職員は平成23年3月に郡山市内で行った汚染測定で、双葉町の女の子ののどの辺りを測定したところ、高い数値が出たことから、皮膚の表面を拭き取って測定し直したということです。
その結果、1分間に出る放射線を検知した回数を示す「cpm」という単位で、「5万から7万cpm」という高い数値が出たということです。
この話を聞いた佐瀬准教授は、測定に適した機器が使われていなかったものの、女の子が事故直後原発近くの外にいて、測定した会場が屋内だったことなどから「一定の根拠がある」と考えたということです。
そして、佐瀬准教授は、当時福島市内で開かれていた、県や文部科学省、放射線医学総合研究所などの関係者が出席する会議で職員から聞いた話を報告し、「甲状腺の被ばく線量が100ミリシーベルトになる子どもがいる可能性があり、意識して測定してほしい」と注意を呼びかけたということです。
また、佐瀬准教授とともに職員から話を聞いた、歯科医師で放射線が専門の誉田栄一徳島大学教授は「職員から『双葉町の女の子は、原発で爆発があった日に外で遊んでいたが、突然母親が迎えに来て家に帰ることなく、そのままバスに乗って避難したと話していた』と聞いた」としています。
その上で、誉田教授は、福島市内での会議の場で、放射線医学総合研究所や文部科学省の担当者などに対し「女の子の測定データを正しく記録してほしい」と強く求めたということです。
誉田教授は「事故直後は混乱していたが、関係者が女の子の測定結果を受け止めていれば、子どもたちにより丁寧なフォローができたかもしれない」と話しています。

【甲状腺被爆リスクと等価線量】
放射線による健康への影響を管理する際、一般的には、全身への影響を表す「実効線量」という値が使われています。
甲状腺への被ばくは、この「実効線量」とは別に、特定の臓器への影響を示す「等価線量」という値で健康への影響が判断されます。
甲状腺の等価線量で100ミリシーベルトという値は、実効線量に換算すると4ミリシーベルトになります。
甲状腺への被ばくの影響は、大人に比べて子どものほうが高いとされますが、放射線医学総合研究所は、そのリスクについて、1000人の子どもが甲状腺の等価線量で100ミリシーベルト被ばくしたとき、そのうち2人ががんを発症する程度になると試算しています。
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