魔界ラジオ 2003年3月2日収録
【『素朴な疑問』水溶液とコロイド】
食塩水を作って
時間が経つと底の
ほうが濃くなるよ
味噌汁もそうだし
缶ジュースにも
「よく振って」って
書いてあるしにゃ
水溶液の判断
は難しいからね…
「透明である事」が
最低条件なんだよ
牛乳はダメなの
クリーム(乳脂肪)
等が小さな固まり
(コロイド)で水中
を漂ってるんだ。
溶けてない固まり
が光の直進を妨げ
不透明に見せる。
じゃあ塩水は?
イオンや分子に
なって水中で分散
してる…これはね
水中でも水分子が
常に激しく熱運動
してるから水溶液
をかき混ぜている
のと同じなんだよ
だから均一にゃ
味噌汁も不溶物
が沈んだだけだ…
よくかき混ぜてね
φ(゚Д゚ )フムフム…中学の教科書には水溶液の性質として『濃さがどの部分でも同じ』
と書かれています。さらに『透明である事』もポイントです。
紅茶やコーヒーで最後に甘く感じるのは溶け残りの砂糖であり、缶ジュースに
良く振ってお飲みくださいと書いてあるのは、果肉などの水に溶けない成分が
缶の底に沈んでいるからです。つまり物が完全に溶けていれば上下で濃さの
違いが生まれることは無いのです。
牛乳のように不透明なものは、成分のすべてが水に溶けいてるわけではなく
クリーム分(脂肪分)のように小さな固まり(コロイド)で漂っている状態です。
不透明なのは、小さな固まりが光の直進を妨げて牛乳を白く見せています。
水溶液の中では、食塩や砂糖は目に見えないほど小さな粒(イオンや分子)になって
水の中を一様に分散しています。純水を入れたコップに食塩水や砂糖水を静かに
注ぐと、比重が重いため底の方にたまる事がありますが、かき混ぜずに放置すると
しだいに濃度は一定になり、十分に時間が経つと濃さの違いがみられなくなります。
これは、水分子が常に激しく運動(熱運動)しているため、溶けたものが水分子に
弾き飛ばされて広がっていくからです。ちょうど水溶液をかき混ぜるのと似た働きを
するので、溶けたものが再び下方にたまることはありません。
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