赤子に寛容な社会を、とはいうものの・その２

育児して分かる事　混んでいる電車でベビーカーを畳めない理由
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=159&from=diary&id=5436414

わたしは月に何度か車椅子使用の家人を大学病院へ送迎、移動をしているのだが、院内にいらっしゃる方々は、皆、具合が悪くて通院しているのだし、ただでさえ車椅子は場所を取るので、毎回、それはもう気を遣って、コソコソと移動している。エレベーターが混んでいたら、何度かやり過ごしたり、譲っていただけた際にはきちんとお礼をするなど、障害と持病が多すぎる家人共々、周囲の方々のご配慮にいつも感謝しているのだ。

ある時は、ベビーカーのママさんと一緒にエレベーターに乗る機会があり、お互いに譲り合って、お互いにお礼しあい、ついでに赤子好きなわたしとして、お母さんには、何ヶ月ですか？ とか、赤子に、今日は寒いから、あったかいしてもろてんのー、いいねー、んもう、かんわい〜いねぇー、など、ニマニマしながら話しかけてしまう、あぁ、わたしってば不審者やん、すいません、みたいなこともあった。

また、ある時には、エレベーターを降りようとしているのに、スマホ片手のベビーカーママさんに正面衝突され、家人が足を打ち、痛っ、と声をあげたのに、気がつかないのか、それとも、そういうふりをしただけなのか、こちらの車椅子が出終わるまで、ベビーカーをガンガンぶつけてくる方もいた。

まぁね。どっちの優先度が高いかなんてことを言うつもりは全く無いのですよ。個人的には、先の短い我々世代より、未来溢れる赤子は、地域、ひいては社会全体で見守り、慈しみ育んでいくという昭和の感覚なので、痛い思いをした家人を慰めつつ、でも、裾をめくって確認したら、向こう脛に思いっきり内出血ができていて、正直、めちゃめちゃ腹が立ちましたよ。だいたい、エレベーターというもの、それ自体が降りる人優先ちゃうん？ と。せめてひとことで良いから謝罪の言葉があれば、こうも心がささくれなかったのに、と。

今回のニュースの件は、電車内ではベビーカーを畳むのが正しいのか、否かではなく、お互いの立場で、それぞれ相手の事情を慮る「寛容な心意気」ってものが不足しているってことなんじゃ無いかなぁ、と思います。狭い車内に大きなベビーカーで乗り込むのを非常識な！ と捉えるか、いや、この時間帯に乗らなければいけない理由があるんだろうなと察するとか、或いは、我が家はベビーカー様なのよ！ こちらを優先させなさい！ とばかりに振舞っても平気な一部の方のせいで、他の多くの良識あるベビーカー使用者までが色眼鏡で見られてしまうとか。

忙しすぎて、ストレス社会で、皆、心に余裕が無いのかなぁ、と思うのです。

混雑している電車内で、ベビーカーを畳んで、赤子を抱っこして、荷物も持って、なんて、めちゃめちゃ危険です。もし、ママさんがバランス崩したら？ 赤子が人混みで潰されたら？ そんな時間帯に電車に乗らなければ良い？ え、でも、なんらかの事情があるとは思えない？ ベビーカーより、でかいザックを背負ったまま乗り込む輩の方が、よほどマナーに欠けると思うんだけどなー。ザックは下ろして、身体の前に置くか何かしてほしいんだけど、あら、やだ。下ろせない事情があるのかもねー、って、うっさいわw

赤子に寛容な社会であるよう、心から望みます。