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2018年12月20日23:04

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イッセーさんといる風景。

12月20日(木)。
フォト


丁度その頃イッセー尾形は色々な人に褒められていた。1980年頃だったか。
とんねるずや大竹まことのいるシティボーイズを輩出した日本テレビの「お笑いスター誕生」出身で、その一人芝居は今までにないスタイルだと絶賛されていた。
ボクは「イッセー尾形の都市生活者カタログ」と題されたビデオを借りて来てくすくす笑った。

ある日、古巣から電話がかかって来て仕事を手伝って貰えないかと言う。
主役はイッセー尾形さんで監督は誰それ、期間はいつからいつまで。
その期間、元からやっていた仕事は基本フリーなのに夏休み扱いでギャラも保証してくれていたので、この仕事もやれば倍稼げる。スケベ根性が働いてすぐに乗った。

初めて見るイッセーさんはハンサムだった。美形だった。
イッセーさんは物静かな人だった。
特別想い出深い出来事があったわけではないがこの人は思慮深い人なんだろうと思わせた。


渋谷駅南口の横断歩道で撮影した時だった。
音声さんが下を走る車の音に負けてイッセーさんのセリフが拾えないと言う。
イッセーさんの芝居はいつも一人芝居、呟きのようなもので大きな声を出さないから無理もない。
だからイッセーさんは大勢の人間とのやりとりに馴染めない。アンサンブルを壊す。一人だけ調子が違う。
それは声なのか、その佇まいなのかは分からない。
村上春樹原作市川準監督の「トニー滝谷」は宮沢りえ以外殆ど絡みのない孤独な作品だから最適の作品だった。

仕事は2回か3回した。
そのあと、イッセーさんのライブに行った。
今、思い出してもイッセーさんと仕事をした頃が一番幸せな時期だったと思う。

※写真は保育園児の散歩。
何も言うまい、お宝お宝。

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