mixiユーザー(id:12923117)

2018年12月17日12:40

190 view

『人魚の眠る家』感想

〜人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを映画化し、篠原涼子と西島秀俊が夫婦役で映画初共演を果たしたヒューマンミステリー。堤幸彦監督がメガホンをとり、愛する娘の悲劇に直面し、究極の選択を迫られた両親の苦悩を描き出す。2人の子どもを持つ播磨薫子と夫・和昌は現在別居中で、娘の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。そんなある日、娘の瑞穂がプールで溺れ、意識不明の状態に陥ってしまう。回復の見込みがないと診断され、深く眠り続ける娘を前に、薫子と和昌はある決断を下すが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく〜 <映画.comさんより>

フォト


      フォト  フォト

当初、観るか観ないでおくか迷ってました。
でも、普段映画なんて観ないママ友がインスタで「(この映画)号泣した〜〜〜」って投稿してたのに刺激(嫉妬?)を受け観賞。
やはり、自称(笑)映画ファンとしては、押さえておくべきかなと指でOK

結論から言うと、私は、涙が全く出ませんでした。
(ちなみに、場内はすすり泣きの声が幾度となく響いてました)
篠原涼子さんの入魂演技は素晴らしかったと思います。ただ、好みが違うというか。
でも、誤解のないように。この作品、面白くなかったというわけでは全くありません。
むしろ、かなり上手に丁寧に作られていた力作。

堤幸彦監督の演出はなかなか好きでしたバッド(下向き矢印)
・冒頭の少年たちのボールのやりとり。ある瞬間、ボールが一軒の家に入ってしまいます。それが、人魚の眠る家。
(門扉に人魚が施され、屋根はウロコ瓦)
私の理解では、この場面は「一球を投じた」=「一石を投じた」
つまり冒頭から「この作品は、問題提起をしてますよ」っていう監督からのメッセージが入っているんです。
・2つの食事場面
まず、回転寿司。「脳波の信号を脊髄に人工的に送ることで人間の筋肉を動かすことができる」にちなんで、ベルトコンベアが脊髄神経に見えました。
次のもんじゃ焼きは複雑な脳そのものに見えてしまった・・・。もしくは、いっぱいいっぱいの星野の脳の状態。
(深読みしすぎ?あせあせ
・エンディング 住宅地の中ポッカリ空いた空き地の空撮=臓器が亡くなった瑞穂の体

それぞれの立場での登場人物たちの葛藤がリアルで考えさせられました。
娘のちょっとした動きを見て、まだ生きていると信じたい薫子
ある装置を使って娘を生かしておくことができると提案してしまった和昌。瑞穂の臓器で、助かる命もあるというのに。
とりつかれたように研究に没頭する星野
事故は自分の責任で起きてしまったと悔やみ、なんとしても薫子の力になりたい母
自分の子供は助かった薫子の妹
最後に真実を告白する薫子の妹の子供
母親の行動により友達から不気味がられ、誕生日パーティには誰も呼べなかった薫子の息子
担当脳外科医の問いかけ

「脳死か心臓死かどちらかの形で命を終えるか選ぶ権利があるということです」
「人間の技術が許される範囲っていうものがある」
「技術の力で健康が保たれている。でも、もう死んでいるんだ」
「あなたと同じ母親なんだから、願いは同じよ」
「その先に何が・・・」

終盤のたたみかけるような、次から次へとハッとさせられる展開は良かったです。
(薫子が包丁を取り出した場面あたりから〉
瑞穂が事故に遭ってしまった本当の理由(それ、今、言うか!とは少し思いましたが)→夢の中に・・・→決断→臓器の行方

スケッチブックに描かれた素敵な場所のくだりは、原作にはなかったようですが、あれは素敵でちょっとウルッときました。

ただ、私にとっては、全般的に、感動するというよりは、考えさせられた比重の方が大きかった。
で、終始、頭から離れなかったのは、この家族が裕福だという事。お金がなければ、こんな選択すらなかったですよね。

少しでもひっかかるところがありましたら、是非観ていただきたい。4つ☆

※全くの余談ですが、星野役の坂口健太郎さんが、どうにも、エズラ・ミラーくんに見えてしょうがありませんでした(^-^;
7 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年12月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     

最近の日記

もっと見る