＃アフガン日記 ２００１年１２月１１日火 ＜そーかい、そんならあんたが作ってみろ＞

「旦那ァ、聞いて下さいよォ、この日本人たちァ、米炊くのに油入れないで、卵焼くのに油こってりいれるんでやんすよォ。あたしゃ、それをここんとこ毎日無理強いされてるんでやんすよ。こっちの身にもなってくださいよォ」
どうやら、Ｍｒアマノラ、Ｍｒコドラッドの両通訳及び偉大なる親戚に執事のジャワールが訴えているようだ。
両通訳が笑っているところへ偉大なる親戚が追い打ちをかける。
「そーなんだぁ、オラもあの飯さ、半分しか食えなかっただァよ。なんだかわかんねども茶色い液さ、飯にかけるだァよ（醤油のことね）」
『日本料理でアフガン人にうまいと言わせる計画』は現状のところ、うまくいっていないことが判明した。
というからには、今度は執事に料理を作ってもらうことにした。

しかし、こと料理に関しては、日本人は適応性が異様に高いからなあ。思い返せば、日本で食えない料理って、アフリカやニューギニアの現地料理かイギリス料理くらいだもんな。アフガン料理屋も都内のどこかで見た気がするし。
まあ、アフガン料理でも美味いアフガン料理と不味いアフガン料理はあるはずだ。
お手並みを拝見しよう。

きょうの午前中は、昨日のアシアナスクールに行って、紹介された兄弟の授業風景を撮影した。すると、カンダハルをよく知っているという通訳兼ガイドが私の前に現れた。
学校の医療事務員の兄弟だという。
この学校は取材が多いから、待ちかまえているわけなのね。
とりあえずは、名前だけ聞いておくつもりが、いつのまにやら、運転手に自宅を教えていたりする。今後どう展開するのやら。





午後は編集の追い込み。
一昨日のウノさんとの酒盛りがなかったらこんなに切羽詰まることはなかったろうに、と思ったが、ナベさんによれば
「いや、ウノさんが来ても来なくても多分こんなもんだよ」



例のごとくインターメディアから伝送。朱子の女性ネタ。そして明日ももう一本兵隊ネタを伝送の予定。
更に明日は遠藤さんの現中((現場中継))の予定。明日は私はそっちにかかりっきりになりそうである。

さて、最近日記によく出てくる「偉大なる親戚」とは、本名Ｍｒラウルモハマド（35）。
Ｍｒコドラッドのアシスタントで、ハイロボット村の長老の一人と遠縁の人物。パシュトゥンの村は結構排他的なので彼のおかげで収録が進んでいるらしい。


((中央が「偉大なる親戚」奥が「執事ジャワール」))

中々面白い人物で、しゃべり方がやたら喧嘩腰で、買い物で値切ることが大好き、という今回の取材で出会った中で、最も強烈なキャラクターだと、私は思う。
きょうのアフガニーは１＄＝３１５００アフガニー。

朝ナン昼ラーメン夜レストラン

・朝日新聞
「作戦終了後も米の関与必要」　北部同盟駐米代表　アフガン

　【ワシントン１１日＝杉本宏】アフガニスタンの最大勢力、北部同盟のアミン駐米代表は１１日、朝日新聞記者とのインタビューに応じ、オサマ・ビンラディン氏らに対する掃討作戦が終了しても「米政府がアフガンに関与し続けることが地域全体を安定化するうえで不可欠」と述べ、アフガン再建に大きな役割を果たすべきだとの見方を示した。