ああ、貴ノ岩…

　日本相撲協会は５日、平幕貴ノ岩（２８）＝モンゴル出身、千賀ノ浦部屋＝が巡業先の福岡県行橋市の宿舎で付け人に暴行をしたと発表した。貴ノ岩をしばらく部屋で謹慎させ、今後、懲戒処分を検討するという。
　協会による貴ノ岩への聴き取り結果によると、貴ノ岩は４日夜、宿舎の貴ノ岩の部屋で付け人の顔を平手と拳で４、５発殴った。付け人に大きな外傷はないが、ほおが腫れていたという。貴ノ岩は「忘れ物をした言い訳をしたから」と話し、協会の聞き取りの中で謝罪の言葉を述べたという。
　５日朝に付け人の姿がなかったことから発覚し、協会はその後、貴ノ岩を東京へ呼び戻し、国技館で事情を聴いた。
　貴ノ岩は昨年１０月に元横綱日馬富士から暴行され、その後、協会は暴力根絶に向けて研修会などを開いてきた経緯がある。協会の芝田山広報部長（元横綱大乃国）は「本人が一番わかっているはずなのに。指導をすべき関取としての自覚がないのではないか」と話した。


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　昨年１０月の鳥取巡業で起こった事件により、最終的に貴乃花親方が廃業することになってしまった。その事件の被害者である貴ノ岩が、今度は加害者になってしまった…。力士の世界では関取とそれ以外では天と地ほどの差があるという不文律があるので、昔からこの手の暴力事件はいっぱいあったと思う。しかし、今は時代が違う。特に貴ノ岩の場合は、横綱から暴力を受けたということで、被害を受ける痛みを知っているはず。それなのに、自分より下の者には横柄な態度をとるとは…。これでは体を張って貴ノ岩を守った元貴乃花親方も浮かばれないな…。

　まあ、相撲協会もそろそろ時代錯誤な価値観を教えるのではなく、時代に即した教えをしなきゃいけないんじゃないかな。まあ、今の相撲協会では無理なんだろうけど(というよりずっと無理だろうが)。ただ、貴ノ岩については、フォローのしようがない。どんな罰を受けても真摯に受け止める必要があるだろう。何というか、寂しいものだな…。