別の意味の涙が・・

甘いモノ好きの私

しかるべくして、かくのごとく、こうなるわけで・・

いつぞや、楽しい思い出に浸った事のある歯科医院に行ってきた。

私の担当は、女医さん

しかし

「二本抜きます」

「ひえ・・」心の声

一本は、覚悟していた。

甘いものを食べる至福のひと時の代償はかくのごときありさまに・・・

抜かれる者たちよ、きちんと神棚や仏壇に安置し朝夕に柏手やチーンで感謝するから我慢せいよ

と、説得し

「しかし、一本であったはずだが」心の声

麻酔を注射

今日は、ことのほか痛い

「麻酔が効いてくるまで入れ歯の調整をするわね」

キーンガリガリ・・

「何をやってんだ」こころの・・声

「今日は、私ダメみたい」

「エッ」

「うまく手が動かないわ」

「フェ・・」

ガリ・・

「やだ失敗した」

「・・」

グワッと口に指が・・

入れ歯を挿入

何か、爪のようなものが同時に混入

「オェ」

「あら、うがいしてください」

麻酔が効いている口に水を入れたらどうなるの・・

ダダモレやんけ

私の瞳に、虹が・・

一本目はスッと抜けた。

二本目は…痛い

本当に、抜かねばならぬ歯だったのかい

血も止まらない

「・・」

今、私は東京から茨城に帰ってきたが。

二本歯っかけで味噌っ歯だ・・

できるだけ、口を開けて声を出さないように・・

埋める入れ歯の完成は2週間後・・

やけ食いに甘いものを・・

なわけないでしょ

当分、甘いものは遠ざけて

本気で、茨城に歯医者をさがすつもりになっている。

「・・」