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2018年12月02日01:57

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師走〜故郷〜

12月1日(土)。
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12月に入った。
師走。
けれど慌ただしさはない。
暖かい陽射し。
駅前に咲いていた花をパチリ。
名前は知らない。


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12/1
12月-1 故郷
1972年 松竹 96分。
脚本 山田洋次 宮崎晃
監督 山田洋次
出演 井川比佐志 倍賞千恵子 笠智衆 渥美清

【あらすじ】
瀬戸内海の小島、倉橋島に住む精一、民子の夫婦は小さな古い砂利運搬船で石を運び、生計を立てていた。しかし、船のエンジンの調子が悪く、さらに荒れた海に出た日に船体も壊れてしまう。すでに耐用期間も過ぎた船体の修理には精一にとっては多額の費用が必要であった。今後の生活を悩む中、尾道市にある鉄工所を見て、故郷を捨てる決心をする。

初見。
起承転結で表される物語らしい物語はない。
あらすじに示された通りの物語だ。
セリフも少ない。
瀬戸内海の海、島の情景を長めのカットで積み重ねていく。
そして、少しずつ夫婦の問題が浮かび上がってくる。

見ながら、あーこれは山田洋次版「裸の島」だなと思った。
新藤兼人の「裸の島」は瀬戸内海の小島に住む夫婦と男の子二人の慎ましい生活をほぼ無言で描いた傑作だが、夫婦は何があっても島を出ていかない、出ていけない。
一方「故郷」は新しい生活に踏み出して行く。
ほぼラスト、井川比佐志演ずる精一が倍賞千恵子演ずる民子に言う。
「時代の流れって何だ、黒い大きな塊って何だ!」
うーむ、これがテーマだったか!
このセリフで全てを語ってしまったか!
「裸の島」は何も語らず日々を淡々と生きる、その姿が生きる悲しみ、喜びを伝えて来たけれど、そうかセリフで伝える安易な方法を取ったか!
残念。

映画の中盤就職活動の為、島を離れた二人がレストランに入って食事をする場面がある。
「うまいのう」と顔をくしゃくしゃにして喜ぶ精一に民子が自分のハンバーグを分けてやる。
そのワンカットで夫婦愛の深さを描く。

深作欣二監督 菅原文太主演「狂犬三兄弟 人斬り与太」ではさらって来た渚まゆみのラーメンにチャーシューメンの菅原文太が自分の焼豚を一枚無造作に載せてやる場面がある。
これで渚まゆみは新たな狂犬の子を孕むことになるのだが。
食べ物を分ける場面は見る者に強烈な印象を残す。

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12月と言ったら毎年恒例のこの一曲。
「さらばシベリア鉄道」
作詞 松本隆
作曲 大瀧詠一
歌唱 太田裕美


https://m.youtube.com/watch?v=BcHQh6qjyqQ




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