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2018年12月01日09:51

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11月の読書記録



2018年11月の読書メーター
11月は知り合いの論文作成の手伝いをしていたため、特に後半読書が思うように進まず。それにナイスの数が少なめだったのもちょっと…


読んだ本の数:14冊
読んだページ数:5079ページ
ナイス数:118ナイス

https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly
■考える葦
著者の早熟な読書歴に羨望と敬意を禁じ得ない。また、その読書歴から創作に向かう人と向かわない人との質的な差って何なのだろう?という気にさせられた。それから本書で度々言及される「分人」という概念。最初はあまりしっくりこなかったのだけれど、本書ではそれ程違和感を覚えなくなった。これはこちら側の事情もあるが、著者自身その概念への理解が深まったからではないか?という気がする。個人的にとりわけ共感を覚えたのは、ヘイトや右傾化への危機感と警鐘。大政翼賛会的な動きが顕著になる中で、こういう人の存在は稀有かつ貴重である。
読了日:11月30日 著者:平野啓一郎
https://bookmeter.com/books/13117644

■未来のイヴ (光文社古典新訳文庫)
時代的な制約は否めないが、その制約を遥かに凌駕する先見性と想像力に脱帽。これはSF小説というより、宗教、哲学、倫理の小説だとさえ言える。確かに、女性蔑視や偏見など眉をひそめたくなるような記述も散見されるが、女性及び恋愛の本質をかなり鋭くついているのも否めない。そして、個人的に何より興味深いのは、究極まで科学を突き詰めていくうちに、ある種の神秘主義的な方向へと近づいていくところ。解説、著者後書きにもあるように、そのために矛盾を孕んでいくことにもなるのだが、それが逆に読者に様々な示唆を与えることになるのでは?
読了日:11月29日 著者:ヴィリエ ド・リラダン
https://bookmeter.com/books/13125503

■パスカル (岩波新書 青版 145)
新書版と侮って手に取ったが、想定外の難物。基本評伝という体裁だが、パスカルの哲学だけでなく、数学、そして特にキリスト教神学への言及がかなり見られるため、このあたりの知識がない人には、殆ど理解不可能だろう。それに加えて、パスカルが巻き込まれた神学論争には些か辟易させられた。このあたりも、当時の時代背景の知識がないと理解困難。それだけ昔の親書のレベルが高く、教養のある人が多かったということか?これは、今時の哲学科の修士生がやっと理解できるレベルではないか?とりあえず『パンセ』を読む気になったのが収穫か?
読了日:11月24日 著者:野田 又夫
https://bookmeter.com/books/597762

■太陽の黄金の林檎 (ハヤカワ文庫NV)
本篇もさることながら、中島梓による解説が印象的。ブラッドベリってどうしてこうも独特なファン心理を読む者に生じさせるのか?と。これまで読んできた彼の短編集の感想は、ほぼどれも似たり寄ったり。詩情性、優しさ、残酷さが微妙に入り混じった独特の世界…これ以上のことが書けない自分のお粗末な文才が本当にもどかしい。例えば「山のあなたに」に見られる、人の心の機微について、もっとうまく語れることができたら…そして何より、他の作品集でも既に読んだ「歓迎と別離」。人との出会いと別れの本質をここまで見事に描いた作品は稀だろう。
読了日:11月23日 著者:レイ ブラッドベリ
https://bookmeter.com/books/507783

■ミルク・アンド・ハニー
全身小説家…なぜかそんな言葉がふと脳裏をよぎった。巻末では断りを入れているけれど、少なからず著者の実像が反映されていると思われるそのストーリーは、主人公奈津が悶え苦しみ、のたうちまわったその代償に、何をもってしても得難いものを得たのと同じようなことを作者自身も経験したに違いないと確信させられるのに十分(?)。そして、幾人かの百戦錬磨の強者と交わった後に得た相手はまさかの…この経緯を読んでしまうと、やっぱり草食系は肉食系には勝てないのか?と思わされる(笑)。そして物を生み出す苦しみについても再認識した次第。
読了日:11月17日 著者:村山 由佳
https://bookmeter.com/books/12830484

■ルイ・アルチュセール――行方不明者の哲学 (岩波新書)
やっぱり、自分にはアルチュセール研究は無理だったんだな…改めてそんなことを思わされた。まがりなりにも哲学科の院で修士論文を書いたにもかかわらず、本書の半分も理解できず。だがそれと同時に非常にスリリングな内容だということは理解できた。そしてかつての自分が理解が覚束ない状態でありながらも、彼の著作に惹かれていた理由も何となし理解できた気がする。マルクス主義者でありながら、カトリック信仰を捨てなかったというその複雑な経緯や、ブレや矛盾が少なからずみられる論考に、なぜかいわく言い難い魅力を感じてしまったのだ。
読了日:11月16日 著者:市田 良彦
https://bookmeter.com/books/13116997

■いま、君たちに一番伝えたいこと
短めのコラム集で、概ね興味深く読めたが、やや食い足りないというのが正直なところ。読者は本書を読んで、興味を持ったトピックについて更に勉強していくのがいいだろう。それはともかくとして、東工大の学生の真面目さと頭の良さにはちょっとびっくり。こういう学生が一定数いるのだったら、日本もまだ捨てたものではないかな?という気にさせられる。それから、ますます混迷を極める世界状況について、ついつい自分に関係ないと思ってしまいがちであることを深く反省。移民問題や外国人労働者問題で紛糾している昨今であるから、尚更のこと…
読了日:11月13日 著者:池上 彰
https://bookmeter.com/books/9726017

■正義とは何か-現代政治哲学の6つの視点 (中公新書)
本書で紹介された6つの立場。当たり前の話だが、それぞれに一理ある部分と「それってどうよ?」と突っ込みたるなる部分がある。そして、一体どの立場が一番良いか?と問われると、途方に暮れてしまう。本当に馬鹿みたいな言い方だが、「みんなで仲良くしましょう、困った人を見つけたら助けましょう、悪いことはやめましょう」という基本的な道徳を世界の人全員が共有できたら、それで解決…あるいはそれ以外の解決方法はないのでは?なんてことを考えてしまう。また、グローバル化と移民の問題は、今後日本にとっても更に大きな問題になる気が…
読了日:11月12日 著者:神島 裕子
https://bookmeter.com/books/13103379

■謎の毒親
外からは見えてこない各々の家庭の事情。拭いきれない違和感を覚えても、「よそも似たようなもの」、「そう思ってしまう自分が悪い」と自分自身を丸め込もうとする…それでも「うちだけ何で?」という思いはずっと巣食っている。ちょっと容量が悪いだけで、恐らく自分自身が思っている程、頭もルックスも悪くないはずの主人公光世。常識ではありえない異常な環境にありながらも、親への感謝は忘れない。問題の根深さと刷り込みの強靭さが窺い知れる。自分を客観視できない親が、どれだけ子供の成長を損なうか?子供を持つ全ての人必読の書かも?
読了日:11月12日 著者:姫野 カオルコ
https://bookmeter.com/books/9928075

■偏愛文学館
文学史的な常識や文壇の流れから距離を置き、まさに自分の偏愛の対象となった作品を好きなように綴った一冊。一つの作品につき、多くても十頁程だから、あれよあれよというまに読み終える。そして著者の爽やかな毒舌と独自の文学観、適度なスパイスの効いた表現を堪能することになる。こういう酸いも甘いも噛み分け、尚且つ古今東西の文学に通じた作家というのは、今後現れてこないだろうな…と思うと、何とも残念。それから吉田健一への言及が多いのも、著者なりのこだわりが見えて面白い。著者が生きていたら、今の作品をどう評価するだろうか?
読了日:11月11日 著者:倉橋 由美子
https://bookmeter.com/books/12064

■ロビンソン・クルーソー (光文社古典新訳文庫)
何かと突っ込みどころはあったが、想定外の面白さでちょっとびっくり。子どもの頃読んだ児童向け版では到底扱えない差別的表現が随所に見られるのには、時代の影響とはいえ、少なからず考えさせられる。それでもおそらく当時としては例外的と思える程の未開人に対する寛大さが伺えるのが救いだけど。それから、主人公が長い孤島での生活の中で、徐々にキリスト教信仰に目覚める流れは、読者によってかなり評価が分かれるところだろう。ただ、キリスト教的要素がないと、本書の魅力はかなり低減するように思う。個人的に終盤若干だれるのが残念。
読了日:11月07日 著者:ダニエル デフォー
https://bookmeter.com/books/13076276

■悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために (文春文庫)
サブタイトルについ眉をひそめたくなるが、内容は真面目。この一千万という数字は、世俗的な成功で得られるそれとは意味合いが違う。それはともかくとして、本書を読んで、大学時代をかなり無為に過ごした者として、胸をかきむしりたくなるような衝動を覚える…「ああ、あのときもっと勉強しておけばよかった!!」と。ついでにいえば、もっと早くに著者の作品に触れておきたかった!!と実現不可能な思いにかられる。でも、この年になっても、知的な領域に触れ続けることには何がしかの意味があるのでは?という気もする。地道に精進するか?
読了日:11月03日 著者:佐藤 優
https://bookmeter.com/books/11495323

■日本語と外国語 (岩波新書)
主要西欧語にある程度通じていないと、理解が難しいのが難点だが、非常に興味深い内容で、ほぼ一気読み。日本語の常識にとらわれていてはなかなか理解できない外国語及び、外国の文化の事情が本書でかなり見えてくる。また、それと同時に辞書を鵜呑みにすることの危険性など、外国語を理解する上での様々な落とし穴が示唆されているのも目から鱗。個人的にとりわけ驚きだったのが、アラブ諸国の人にとって、太陽は決して生産的なイメージではないという事実。その事情を知ればなる程と納得できるのだが、相手の皮膚感覚を理解する困難さを痛感。
読了日:11月03日 著者:鈴木 孝夫
https://bookmeter.com/books/507931

■宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ (NHK出版新書)
著者が述べるとおり、現在特定の宗教に帰依している人は少ない。それでも人は何か目に見えない物に惹かれ、宗教的な物に触れることを止められない…そのことを改めて認識。それと同時に、クリスチャンである自分は、一体キリスト教の何を信じて、何を求めて教会に通い、祈っているのか?と自問自答することに。個人的にとりわけ驚かされたのは、あまり知られることのないオリジナル『人魚姫』の結末。人魚姫の死は決して報われないものではなかったことに、一抹の安堵を覚えた。それと、以前読んだときは今一つだった『深い河』に新たな興味が。
読了日:11月02日 著者:島薗 進
https://bookmeter.com/books/11128600


▼読書メーター
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2018年11月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:5079ページ
ナイス数:118ナイス

https://bookmeter.com/users/4147/summary/monthly
■考える葦
著者の早熟な読書歴に羨望と敬意を禁じ得ない。また、その読書歴から創作に向かう人と向かわない人との質的な差って何なのだろう?という気にさせられた。それから本書で度々言及される「分人」という概念。最初はあまりしっくりこなかったのだけれど、本書ではそれ程違和感を覚えなくなった。これはこちら側の事情もあるが、著者自身その概念への理解が深まったからではないか?という気がする。個人的にとりわけ共感を覚えたのは、ヘイトや右傾化への危機感と警鐘。大政翼賛会的な動きが顕著になる中で、こういう人の存在は稀有かつ貴重である。
読了日:11月30日 著者:平野啓一郎
https://bookmeter.com/books/13117644

■未来のイヴ (光文社古典新訳文庫)
時代的な制約は否めないが、その制約を遥かに凌駕する先見性と想像力に脱帽。これはSF小説というより、宗教、哲学、倫理の小説だとさえ言える。確かに、女性蔑視や偏見など眉をひそめたくなるような記述も散見されるが、女性及び恋愛の本質をかなり鋭くついているのも否めない。そして、個人的に何より興味深いのは、究極まで科学を突き詰めていくうちに、ある種の神秘主義的な方向へと近づいていくところ。解説、著者後書きにもあるように、そのために矛盾を孕んでいくことにもなるのだが、それが逆に読者に様々な示唆を与えることになるのでは?
読了日:11月29日 著者:ヴィリエ ド・リラダン
https://bookmeter.com/books/13125503

■パスカル (岩波新書 青版 145)
新書版と侮って手に取ったが、想定外の難物。基本評伝という体裁だが、パスカルの哲学だけでなく、数学、そして特にキリスト教神学への言及がかなり見られるため、このあたりの知識がない人には、殆ど理解不可能だろう。それに加えて、パスカルが巻き込まれた神学論争には些か辟易させられた。このあたりも、当時の時代背景の知識がないと理解困難。それだけ昔の親書のレベルが高く、教養のある人が多かったということか?これは、今時の哲学科の修士生がやっと理解できるレベルではないか?とりあえず『パンセ』を読む気になったのが収穫か?
読了日:11月24日 著者:野田 又夫
https://bookmeter.com/books/597762

■太陽の黄金の林檎 (ハヤカワ文庫NV)
本篇もさることながら、中島梓による解説が印象的。ブラッドベリってどうしてこうも独特なファン心理を読む者に生じさせるのか?と。これまで読んできた彼の短編集の感想は、ほぼどれも似たり寄ったり。詩情性、優しさ、残酷さが微妙に入り混じった独特の世界…これ以上のことが書けない自分のお粗末な文才が本当にもどかしい。例えば「山のあなたに」に見られる、人の心の機微について、もっとうまく語れることができたら…そして何より、他の作品集でも既に読んだ「歓迎と別離」。人との出会いと別れの本質をここまで見事に描いた作品は稀だろう。
読了日:11月23日 著者:レイ ブラッドベリ
https://bookmeter.com/books/507783

■ミルク・アンド・ハニー
全身小説家…なぜかそんな言葉がふと脳裏をよぎった。巻末では断りを入れているけれど、少なからず著者の実像が反映されていると思われるそのストーリーは、主人公奈津が悶え苦しみ、のたうちまわったその代償に、何をもってしても得難いものを得たのと同じようなことを作者自身も経験したに違いないと確信させられるのに十分(?)。そして、幾人かの百戦錬磨の強者と交わった後に得た相手はまさかの…この経緯を読んでしまうと、やっぱり草食系は肉食系には勝てないのか?と思わされる(笑)。そして物を生み出す苦しみについても再認識した次第。
読了日:11月17日 著者:村山 由佳
https://bookmeter.com/books/12830484

■ルイ・アルチュセール――行方不明者の哲学 (岩波新書)
やっぱり、自分にはアルチュセール研究は無理だったんだな…改めてそんなことを思わされた。まがりなりにも哲学科の院で修士論文を書いたにもかかわらず、本書の半分も理解できず。だがそれと同時に非常にスリリングな内容だということは理解できた。そしてかつての自分が理解が覚束ない状態でありながらも、彼の著作に惹かれていた理由も何となし理解できた気がする。マルクス主義者でありながら、カトリック信仰を捨てなかったというその複雑な経緯や、ブレや矛盾が少なからずみられる論考に、なぜかいわく言い難い魅力を感じてしまったのだ。
読了日:11月16日 著者:市田 良彦
https://bookmeter.com/books/13116997

■いま、君たちに一番伝えたいこと
短めのコラム集で、概ね興味深く読めたが、やや食い足りないというのが正直なところ。読者は本書を読んで、興味を持ったトピックについて更に勉強していくのがいいだろう。それはともかくとして、東工大の学生の真面目さと頭の良さにはちょっとびっくり。こういう学生が一定数いるのだったら、日本もまだ捨てたものではないかな?という気にさせられる。それから、ますます混迷を極める世界状況について、ついつい自分に関係ないと思ってしまいがちであることを深く反省。移民問題や外国人労働者問題で紛糾している昨今であるから、尚更のこと…
読了日:11月13日 著者:池上 彰
https://bookmeter.com/books/9726017

■正義とは何か-現代政治哲学の6つの視点 (中公新書)
本書で紹介された6つの立場。当たり前の話だが、それぞれに一理ある部分と「それってどうよ?」と突っ込みたるなる部分がある。そして、一体どの立場が一番良いか?と問われると、途方に暮れてしまう。本当に馬鹿みたいな言い方だが、「みんなで仲良くしましょう、困った人を見つけたら助けましょう、悪いことはやめましょう」という基本的な道徳を世界の人全員が共有できたら、それで解決…あるいはそれ以外の解決方法はないのでは?なんてことを考えてしまう。また、グローバル化と移民の問題は、今後日本にとっても更に大きな問題になる気が…
読了日:11月12日 著者:神島 裕子
https://bookmeter.com/books/13103379

■謎の毒親
外からは見えてこない各々の家庭の事情。拭いきれない違和感を覚えても、「よそも似たようなもの」、「そう思ってしまう自分が悪い」と自分自身を丸め込もうとする…それでも「うちだけ何で?」という思いはずっと巣食っている。ちょっと容量が悪いだけで、恐らく自分自身が思っている程、頭もルックスも悪くないはずの主人公光世。常識ではありえない異常な環境にありながらも、親への感謝は忘れない。問題の根深さと刷り込みの強靭さが窺い知れる。自分を客観視できない親が、どれだけ子供の成長を損なうか?子供を持つ全ての人必読の書かも?
読了日:11月12日 著者:姫野 カオルコ
https://bookmeter.com/books/9928075

■偏愛文学館
文学史的な常識や文壇の流れから距離を置き、まさに自分の偏愛の対象となった作品を好きなように綴った一冊。一つの作品につき、多くても十頁程だから、あれよあれよというまに読み終える。そして著者の爽やかな毒舌と独自の文学観、適度なスパイスの効いた表現を堪能することになる。こういう酸いも甘いも噛み分け、尚且つ古今東西の文学に通じた作家というのは、今後現れてこないだろうな…と思うと、何とも残念。それから吉田健一への言及が多いのも、著者なりのこだわりが見えて面白い。著者が生きていたら、今の作品をどう評価するだろうか?
読了日:11月11日 著者:倉橋 由美子
https://bookmeter.com/books/12064

■ロビンソン・クルーソー (光文社古典新訳文庫)
何かと突っ込みどころはあったが、想定外の面白さでちょっとびっくり。子どもの頃読んだ児童向け版では到底扱えない差別的表現が随所に見られるのには、時代の影響とはいえ、少なからず考えさせられる。それでもおそらく当時としては例外的と思える程の未開人に対する寛大さが伺えるのが救いだけど。それから、主人公が長い孤島での生活の中で、徐々にキリスト教信仰に目覚める流れは、読者によってかなり評価が分かれるところだろう。ただ、キリスト教的要素がないと、本書の魅力はかなり低減するように思う。個人的に終盤若干だれるのが残念。
読了日:11月07日 著者:ダニエル デフォー
https://bookmeter.com/books/13076276

■悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために (文春文庫)
サブタイトルについ眉をひそめたくなるが、内容は真面目。この一千万という数字は、世俗的な成功で得られるそれとは意味合いが違う。それはともかくとして、本書を読んで、大学時代をかなり無為に過ごした者として、胸をかきむしりたくなるような衝動を覚える…「ああ、あのときもっと勉強しておけばよかった!!」と。ついでにいえば、もっと早くに著者の作品に触れておきたかった!!と実現不可能な思いにかられる。でも、この年になっても、知的な領域に触れ続けることには何がしかの意味があるのでは?という気もする。地道に精進するか?
読了日:11月03日 著者:佐藤 優
https://bookmeter.com/books/11495323

■日本語と外国語 (岩波新書)
主要西欧語にある程度通じていないと、理解が難しいのが難点だが、非常に興味深い内容で、ほぼ一気読み。日本語の常識にとらわれていてはなかなか理解できない外国語及び、外国の文化の事情が本書でかなり見えてくる。また、それと同時に辞書を鵜呑みにすることの危険性など、外国語を理解する上での様々な落とし穴が示唆されているのも目から鱗。個人的にとりわけ驚きだったのが、アラブ諸国の人にとって、太陽は決して生産的なイメージではないという事実。その事情を知ればなる程と納得できるのだが、相手の皮膚感覚を理解する困難さを痛感。
読了日:11月03日 著者:鈴木 孝夫
https://bookmeter.com/books/507931

■宗教を物語でほどく アンデルセンから遠藤周作へ (NHK出版新書)
著者が述べるとおり、現在特定の宗教に帰依している人は少ない。それでも人は何か目に見えない物に惹かれ、宗教的な物に触れることを止められない…そのことを改めて認識。それと同時に、クリスチャンである自分は、一体キリスト教の何を信じて、何を求めて教会に通い、祈っているのか?と自問自答することに。個人的にとりわけ驚かされたのは、あまり知られることのないオリジナル『人魚姫』の結末。人魚姫の死は決して報われないものではなかったことに、一抹の安堵を覚えた。それと、以前読んだときは今一つだった『深い河』に新たな興味が。
読了日:11月02日 著者:島薗 進
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