mixiユーザー(id:3097311)

2018年11月20日21:01

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本の感想、

結局のところピケティの21世紀の資本って言う本を買ってしまった。

頭の良くないボクがそんな本を手に入れたところで「猫に小判」であろう、うん、自分でもそう思っていたから買うのをためらっていた(5千円以上するし)のだけれども、実際読んでみるとさにあらす、経済の事をボクのような人間にもそれなりに分かるように非常に細かく分かりやすい言葉で読みやすく書いてある。(少なくともケインズよりは遙かに読みやすい)

はっきり言って5千円以上の価値は充分以上にある、ある意味宝箱のような本だと思う。

内容に関しては直接読んでもらうのが一番だと思う。ボクのような低脳が解説したところでどんな「見てきたような馬鹿を言う」か分からない。ので、内容にはなるべく触れないように思うところを書いていきたいと思う。

今はインターネットなる凄い物があるので読みながら分からない言葉や理解できない内容があれば検索しまくったりとかする(ソレが又楽しい)

で、この本、動画で見た本人の講義とはかなり、相当、別物と言って良い程違う。講演の方が何て言うかもっとこう、一般論的に論じられているような気がする、本にははっきりイズムがある。

確かに前半は事実や史実の説明に重きを置いている、読み物としてのパワーバンドは300頁後半くらいから立ち上がってそこから一気にタコの針が跳ね上がっていく感じで、読み物としても凄く面白い物に仕上がっていると思う。

彼は本の中で資本に対する穏やかなl累進課税をとても推奨しているように思うし、事実そのことに関して多く頁をさいている。

しかし信用創造に関しては不自然なくらい短く扱っている(数行にも満たないがネガティブだと判断しているように思われる)

これは憶測だけれども彼はEU存続派であり、で、在るが故に本人いうところの「国家無き中央銀行」を認めざるを得ず、その為には他の通貨発行システム(例えば今年の春スイスで国民審査に掛けられたような)物の提案が極めて難しいからでは無いか?なんて思っている。

資本や財産に対する累進課税は確かに彼が言うように格差の解消に大きく貢献するのだと思うけれども、個人的には信用創造と言う貨幣の発行システムの問題点をナントカしないといかんともしがたい状況になるのでは無いか?とボクは思っている。

ピケティ自身、本の中、489頁7行目に「次の戦争は必ず世界大戦になる。」と、書いているのはそういう事では無いのか?この一文に対する直接的な説明は一切無いけれども本の中で微に入り細にわたり説明される20世紀の特別性の様な物からこの結論に達するのは容易であるように思われる。(思うだけです)

資本や財産に累進課税を掛けることは技術的にはすでに十分可能なそうだ、それを妨げているのは財の不透明性でそれが様々な節税テクニックを実現させてしまうのだそうだ。

しかし、ソレに関しては1998年に読んだ別の本で「いずれその透明性は確保される。」と、言う内容の事が書かれており、まぁ、個人的にはチョット無理なんじゃ無いかと思うけれどもこの本はこの本である意味説得力があるので、そうなる可能性も多分あるんじゃ無いかな?と、思う。

まぁ、2045年にシンギュラリティなる物が来るそうで、そこまで待たなくても2025年位にプレシンギュラリティと言う時代が来てその頃には情報の透明性が不可欠(あるいは透化が不可避)な状況になって、そう言った累進課税もOKになるのかも知れない。(分からないけどさ)

とにかく、シンギュラリティは置いといて、この本は本当に素晴らしい本だと思う、読める時代に生きていることは非常にラッキーだとさえ思う、

こう言う頭の良くない人間にもそれなりに理解できて(もしくは理解したつもりになれて)なおかつ強烈な魅力を持った本があと3冊くらい出ないだろうか?近代史学(日本編と世界編)あと社会学の分野で出て欲しいと凄く思う今日この頃である。




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