mixiユーザー(id:26523738)

2018年11月11日12:15

91 view

《やかましい!》《階段 03-05》《ちー+! 36》

《やかましい!》

平和の象徴かな?
裏業界の凌ぎがきつくなって久しいが、ここ最近は本格的な資金不足か、あちらさんが我が物顔でその辺を行き来する姿をめっきり見なくなった。

…で、思い出したかのように出現しまくりか、俺たちの時代で言う暴走族…改め、現代珍走族のみなさん。少数でご苦労様な事です。寂しくないかい?

珍走族もうるさいが、こちらもうるさい。警察署所属の交通パトロール隊のみなさん。全然パトロールの意味の無い舐められっぷりだが、追いかけっこはいいから、もうちょっと気合入れて捕まえてほしい。
 そうしてくれないと、安眠妨害の原因が珍走族なのか警察隊(ごく少数)なのか混乱するのだが。

少し前はなぁ…、警察の出来ない事に対し、代行ではないが、あちらさんが成敗していた物だが、今は違うんだなぁ…とか、連日響くサイレンで感じたり。

平和だなぁ。…日本。
そんで、あらゆる分野で養育不足だなぁ。…日本。

まあ、どこ覗いても変わらない実情なのかな?


《階段 03-05》

笑顔の女の子

母さんは田舎生まれの田舎育ちであって、近所づきあい…というよりも、友達作りが趣味のような人だ。
どんなツテでどういった介入をするのかは不明だが、とにかく誰かと仲良くなった場合、ほどなくして家族ぐるみのような付き合いになる。まあ、お互いに亭主は除外している場合が多いようだが。

『あっこちゃん』との出逢いも、そんな主婦同士の付き合いの関係上から発生。
お互いに長男と長女。そして当時は一人っ子。同年齢という事もあって、俺と彼女を一緒に遊ばせることで、主婦同士の深い話に集中する事を可能としていたようだ。

そんなあっこちゃんは、すいぶんとはきはきした子だった。こう見えて人見知りする俺は、今も昔も変わらない。ただでさえ初対面、そして相手の家。彼女の部屋に放り込まれて何をしていいのかも分からず、もじもじしている俺に対してあっこちゃんは「こーちゃんでしょ?」…と、どうやら予め俺の情報を仕入れていたらしく、自己紹介前に俺の正体がバレているのは、『初めての同年齢付き合い』というジャンルでは世界でも上位に上る事だろう。3歳の子が後日会う事になる人物の事前情報入手なんて、多分聞いたためしがない。

あっこちゃんと接した期間は短いものだったが、母さんの集中した付き合いは短いながらも回数が多く、なんだか頻繁に手を取られて遊びに行った思い出があるが、残念ながら会話のほとんどは記憶から失われてしまっている。
唯一覚えているのは『声』。なんだろう、会話内容は覚えていないのだが、彼女の『声』だけはしっかりと覚えているんだよね。
よく笑う子で、実際に笑顔が似合う子だった。きっと基本的に笑う事が大好きな子で、年齢的な事もあり、様々な物事に興味を示していた印象が強い。

既に幼稚園に行っているかどうかも忘れた時期だが、将来通う事になる小学校から100メートルも離れていない所に住んでいたため、小学校の話をよく聞かされた気がする。…もっとも、俺はその『小学校』がなんだかわからなかったが。


《ちー+! 36》

第一章 勇者志願見習い(笑)2-20

【ネメス南部大平原】

 その後の話し合いはトントン拍子に進み、結論としては行き過ぎない対応を心掛けるという意識の下、チータスに対しては部隊内部に存在する『普通の対応』で道中を進む事に決定された。
 とはいえ、部隊に備わる曲げられない事情もあるにはあるらしく、その辺はチータスも妥協するしかないようだ。
 妥協する内容の一つは、チータスを呼ぶ時に『殿』と付け加える言葉だ。
これは部隊メンバーから外れる客の全てに付けなければならないという城の規則があるらしく、相手が『客』であるならば、例えどんな状況下でも付け加えなければ『客人を粗末に扱った』と解釈されてしまい、罪に相当するという話だった。
…が、そうは言われてもチータスには正直理解出来ない規則事なのだが、自分を指す呼称が『チータス』だけではなく、人によっては『ちぃ』や『ちぃちゃん』と変化するような事を考えれば、『チータス殿』という呼ばれ方に対して苦を感じる事は無いだろう。城の住人が『そういった癖を持つ』と考えればいいだけの話なのだ。
他にも幾つかの説明を受けるには受けたが、これらに関しては部隊の明暗を分けるものばかりであり、わざわざ話をされなくとも理解できるような内容ばかりだった。いずれにしてもただでさえ『規則事』を疎く思う性格柄なのがチータスなので、これらに関しては願われても困る話でしかない。
ともあれ、自分に対する対応がこれまでと異なるのは喜ばしい限りで、ここから以降は密かに抱えた妙な神経を使う必要は無くなったと感じられた。さしずめ話す機会がこれまでもそこそこにあったラウニーは父親のような立場に捉える事ができ、スケクに関しては出来た姉貴といったところだろうか。そうなればダーマンは口の悪い兄貴という立場となり、アッベシは物分かりの良い弟…だろう。…だいぶ年上ではあるが。

「…まあ、そういった事で、今後は普通…というか、自然…か? …まあ、気さくにいこうとしよう。これは部隊命令というよりは、チータス殿のご好意…とした方が自然ですかな? ダーマンを見習えとは言えないが、我々としては少々無礼と感じる言葉遣いの方が、チータス殿には心地良く感じるというご意思だ」
「はいダメ、失格!」
『気さく』という言葉を口にしながら、『気さく』さが足りない事にチータスはすぐに厳しい判断を下す。
「ムゥ…、意識すると…なかなかに難しいですな…」
「はいダメ、失格!」
「ムゥ…」
 悩むラウニー。そんな姿が珍しいのか、思わず笑いだす3人。そして、まんざらでもなさそうな表情になるチータス。
 そこにはチータスが気にした、よそよそしい雰囲気の姿が既に失われていた。


 言葉遣いをチータスの意思に合わせた事が良かったのか、道中の雰囲気が格段に和らいだような気がしたのはチータスだけが感じた話ではなかった。
 互いに余計な気遣いが解消された事で気持ちは近付き、これまで触れる事の出来なかった話題なども自然と出てくるようになっていた。
 そんな話題の中でチータスが耳を痛めたのが『逃走計画』について。
 チータスが内心で逃走を図っていた事は初日にスケクが見抜いていた事が、こうして今になって聞かされると恥ずかしい思いしか浮かばない。
 一方で、もともと硬い性格が災いしてか、チータスの望んだ気さくな接し方がラウニーには難しいらしく、話す度に不自然さが目立っていた。
そんなラウニーの言葉遣いのおかしさに気付いてはちょっとした笑い話に華が咲いたが、いずれにしても時間経過と共に解消する問題だと考えると、全員が深い問題として捉える事はなかった。


2回ほど夜が過ぎ、幸運にも敵となる相手との遭遇もないままに魔法都市・ペナ・リノに到着予定の朝となった。
互いの対応をチータスの表現する『普通』にした結果、予想外にチータス自身の仇となったのが朝の起床である。
もともと朝に弱いチータスが自ら目を覚ます事はそうそうに無いが、それでは今後の試練の年に悪い影響が出ると思ったスケクが遠慮なしに起こすようになってしまったのだ。
さすがは規則事に徹底した部隊の一員といったところか、ナルミには通用する『眠り続ける為の手段』の全てはスケクに通用する筈も無く、また、戦士の持つ力に対し、稼業も手伝わない農家育ちの自分には対抗する術が全く無い。どうにか毛布を死守しようと全身で抱きついても、その毛布ごと持ち上げられてしまい、あとは自分の力が尽きて敷布団に落下する時間までひたすら頑張る事しか出来なかった。
…が、それはそれで楽しいと感じていた。
一方のスケクとしては、事あるごとに怪我でもさせていないかと内心で冷や汗をかく思いだったが、それでも今までに見る事のなかった変わった客人『チータス』との行動に様々な楽しみが見え始めてもいた。

「チータス殿、外を…。正面、やや左を…」
荷台の小窓を開き、スケクは外を確認してそう言った。
 チータスは言われるがままに揺れる荷台の中でバランスを保ち、よたよたと小窓の縁を掴んで外を見る。
 窓の外には手綱を両手に馬の操縦を行うアッベシの後ろ姿が見えるが、こちらの様子に気付く気配なないようだ。
「どこ?」
「少し左…」
 言われるがままに、チータスはスケクの言い示すだろう方向に視線を合わせると、馬車を引く左側の馬が目に入り、偶然にもその馬が糞をしたところだった。
「わ、ウンコ! すげー、でけー! 生活を一緒にすると、馬のウンコタイミングまで解るんだね!」
「どこ見てるのっ!? そうじゃないわよ! もっと向こう側!」
 とんでもない回答にスケクは赤面し、チータスの頭部を後ろから掴むと僅かながらに頭を左に向ける。
「…ん?」
 されるがままのチータスはスケクの言葉の意味を探るべく、この馬車よりも遠くを見つめた。
 正面には一行が『先頭馬車』と表現するラウニーの操縦する馬車が見え、その馬車に見え隠れする奥の物体に気が付いた。
「なんか見える…。なんか集まっている…?」
 もともとベレーレルから外に興味を示す事の無かったチータスから見る、『外の世界の初めて』は数多い。そんなチータスはまたも『初めて』を目撃する事になるが、それ自体の表現が皆目見当不能でしかない。
 見た感じをそのままに言葉にすれば、草原の向こう側にたくさんの灰色の物体が置いてあるように見え、それらを囲う様にして白い壁のようなものがあるようだった。
 この馬車はそこに向かうつもりなのか、このまま草原の中に続く道筋を伝って行くとすれば、いずれあの物体の集まりを囲む、『壁の穴』に入り込む事になる…。
「アレなんなの?」
 ここからでははっきりと知る事の出来ないその物体に対し、チータスは興味を持つようでそうではないといった様な素振りで振り返った。
 スケクは個人的に黙って眺めていた方が楽しいものだと考えるが、落ち着きの無いチータスには無理な話だろうと考えると、隠す事無くここから見る小さな物体の正体を明かす事にした。
「『魔法都市ペナ・リノ』…。あそこがそうなの」
「…ペナ・リノ…。あれが…」

 ここからではまだまだ小さく見える『魔法都市ペナ・リノ』だが、実際に入り込む頃にはどのくらいの大きさに見えるのだろうと思うと、チータスは不安にも似た思いが募った。
 その不安の理由は、都市の大きさに比例してナルミの発見が困難になると思えたからである。


《あとがき》

物事を成功に導いたり、達成に向けたりするためには、どんな内容に対しても犠牲はつきものだと考える。
例えば空腹を満たすためには食物が犠牲となり、車を動かすにも燃料を犠牲にするしかなく、それ以前に、何をするにしても時間が消費されるわけだ。
珍走団を個人的に『悪』と表現するにはなんか違う気がするが、それでも彼らは法律上で言えば、騒音と暴走行為を実際に働き、時と場合によっては暴力を働き、そして多くの場合は盗難車によってその行為を働くわけで、まあ、白か黒かという話になれば、必然的に黒という答えが出てくる。
つまりは悪人だ。
そんな悪人に対する検挙や、その後の更生を本気で考えるのであれば、単なる追いかけっこは互いの時間をはじめとする様々な無駄が生じている事となり、まずもって意味がない。
どうせやるなら本気で、それこそ誰もが大事件を連想する軍勢で追いかけ回せば、せいぜい10数人構成の珍走団制圧なんて容易く、全員の家を割り出す事が可能だとも思うのだが。
悪と定めたからの法律の出動であれば、互いの犠牲を顧みない取るべき行動は必要だと思う。
警察手帳の一文には自らの『命の危険を顧みず』という文言があるらしい。
そんな意気込みでの法への従事ならば、その言葉の真意を悪にも向け、同等のフィールドに立つ対立として鎮圧してもいいのでは?
個人やその家族のその後の安否を気遣う気持ちは分からないでもないが、そんなものを気にしては永久に問題は解決しない。


あっこちゃんは正真正銘、同年齢という条件下では俺の初めて接する事になった『おともだち』というヤツだ。…母さん経由ではあるが。
記憶の中で一緒に遊んだ時は、いつも彼女の家の彼女の部屋でだったが、色々と話した記憶があるわりに(ほぼ聞き手)、何をして遊んだかの記憶が少ない。
絵本が多い部屋でもあったが、それらを開いた記憶も無く、母さんたちの話はいつも長かった印象が強いのだが、その間をどう過ごしたかが全く思い出せない。
まあ、昔の話なので記憶が無くなっていてもおかしくないが。

最後に顔を合わせたのは小学校1年生の頃。クラスが違ったという原因もあり、小3までは顔を合わせれば会話する事はあったものの、それ以降は互いの付き合いが存在し、疎遠になってしまった。登下校時は毎日通り過ぎる家だというのに、ぜんぜん顔を合わせないのだからこれまた不思議な感じがしたな。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する