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2018年11月09日20:20

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交響曲第1番

橋本國彦作曲
交響曲第1番ニ調
沼尻竜典指揮
東京都交響楽団


かんち自身の解説

橋本國彦は戦前活躍した作曲家ですが、戦前と言う時代の中でも、社会の傾向とはちょっとだけ距離を置いた作曲家だったと思います。しかしそれは、当時のヨーロッパの楽壇から影響を受けたものでしたが・・・・・

この交響曲第1番がその典型だと思います。調性がかなり自由であること、そして3楽章形式と、当時の日本がドイツ音楽を模範として本流を形成していたのとは異なります。その上で第3楽章は変奏曲でもあります。そしてその大部分の旋律を占めるのが、沖縄音楽なのです。その点では、多分国威発揚となっていますが、その旋律の中に沖縄をもぐりこませる・・・・・しかも、三楽章。私はこの作品が単なるプロパガンダだとは思えないんです。政府がそう使いたければどうぞ、でも私は違うっていう橋本の意思を感じます。

この作品を紹介するにあたって、実はもう一つ考えていた作品があるのですが・・・・・
それはもしこの曲を再演する機会があれば、セットでやりたいなって思います。沖縄には日本人がクラシック音楽を作曲するうえに十分な材料がふんだんに存在するのです。その魅力に最初に気づいたのが、多分橋本だと私は想います。

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交響曲第1番ニ調は、皇紀2600年奉祝曲として1940年に橋本國彦により作曲された交響曲。

1940年の皇紀2600年記念式典は国威発揚の大イベントとして政府主催により華々しく行われ内外の音楽家に祝典曲が要請された。この作品もその一つで、建国祭本部からの要請で作曲された。平明で親しみやすい作品であるが、プロパガンダ要素が強いことから戦後長らく封印されていた。

2002年、ナクソス・レーベルの「日本作曲家選輯シリーズ」で沼尻竜典指揮、東京都交響楽団演奏のCDが発売され、その真価が再発見された。(8.555881・J)

1940年6月11日に日比谷公会堂で東京音楽学校管弦楽団の演奏、作曲者自身の指揮によって初演された。

長らくオーケストラ譜が行方不明になっていたが1980年代に発見され、第二楽章が音楽の広場(NHK)や題名のない音楽会(テレビ朝日)で立て続けに放送された(一日違いで音楽の広場が早かった)。演奏は放送用に中間部を少し切り詰めたものではあったが、十分に第二楽章の特徴を表現していた。なお、この時、いずれの番組においても、第一楽章、第三楽章についての解説はされなかった。
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