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2018年11月03日00:45

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《頼る人間、サルD》《階段 03-2》《ちー+! 27》

《頼る人間、サルD》

俺より半月先輩のサルDは、人を見ずに何でも頼る。頼る割には何一つ恩恵らしい物事を感じた事は無いが、それが目的ではないのであまり気にしていない。
とはいえ、それはあくまで俺自身に降り掛かる問題であり、話という事であって、他人事なら見過ごさない。サルDが俺になんだかんだと直接言われる内容とはそんな事柄が本当に多い。

判らない問題を誰かに頼る事は当然であり、そうすることで問題を解消し、次に役立てるのであれば、それは成長という言葉に当てはまるわけで、むしろいい事だ。
でも、サルDには生きる上で最も重要な要素とも表現出来そうな『学習能力』に乏しく、何回でも同じ事を聞くものだから、みんな呆れ返っているのが実情だ。
まあ、当然だろう。判らない問題をAさんに尋ね、根掘り葉掘り聞きだし愛想良い返事として感謝の意を示して会話が終了した矢先、理解出来ていないのでAさんの隣に居たBさんにも同じ事を聞き始めるのだから、Aさんだって黙っている訳がない。傍観するこちら側はこの上なく笑えるが。

こんなやりとりの場合はだいたい誰かに「どっかいけ!」と言われて、あてもなく現場を彷徨う事になり、でもやっぱり周囲の目線が気になるのか、その辺で余計に意味不明な事をしている訳だが、どうしてそこまで物事を覚える事が出来ないのかがけっこう不思議だ。

まあ、そんなサルDにちょっとした変化が見えたのでご報告?

自分の業務が完全終了した日、もうやる事は無いのだが周囲がそうではないので手伝いに赴いた。
まあ、誰かが既に手を出している仕事に入り込んでも邪魔になるので、いつも俺は手付かずの作業を1人で進めるのだが、その日もそんな感じだった。
内容は散らかった入荷エリアの整理。リフトを使ってぐちゃぐちゃのごちゃごちゃになったアレコレを種類ごとにまとめ、明日の業務の流れから順番を適当に決め、滞りなく進められ…ればいいなぁ…(希望)。みたいな作業だ。
本来、この仕事は入荷班の担当なのだが、極限まで減ってしまった従業員数によりそっちこっちに引っ張られており、本来の現場に戻って来る事がなかなかに遅くなっているのだ。

本当は後日の業務の流れを知っている人物が行うのが一番いいのだが、居ないのだから仕方がない。ただ、俺が考える手順は必ずしも当たっている訳ではないので、後にどうまとめたかを担当に告げればいいだけの話だ。

そんな感じでのほほんと作業に没頭。脳裏では何故か『Bz´』が激しく流れていたりして。

入荷班の人手不足もなかなかな深刻具合のようで、同じ資材があっちこっちにまとめられている様子。余計なお世話かもしれないが、時間があるためそれらをひとまとめにしてみたりもする。俺って優しいなぁ…。

そこにサルD登場。そういやこの人も入荷班だったよな。唯一、どこからもお呼びの声が掛からない入荷班員…。これはこれで…。

サルD『てぃーのさん、ありがとうございます! 後は僕がやるんで他を手伝ってあげて下さい!』
てぃ『………そう。じゃあ、お願いね。どこか忙しそうな所あった?』
 ちょっと間があったのは、任せても良いのかが疑問に感じたため。
サルD『どこも荷物だらけですね。特売のカップラーメンがまだまだいっぱいあった気がします』

ナルホドね。15%くらいの信憑性で向かってみるかな?
そう思って向かおうとすると、サルEに呼び止められる。
サルD『てぃーのさん!』
てぃ『なに?』
サルD『これ、どうやるんですか?』
てぃ『…あのね』
オイコラ入荷班…! ったく、判らない内容に対してよくも『僕がやります』と飛び入り出来たもんだ。感心モンだが、それ以前に自分の班の役割を未だ理解していない所が驚きだな。

口で説明しても、そこはリフト使用のため、事故なんか起こされたらたまったものではない。そんな理由で実演教育。さて、彼の反応は?
『なるほど〜…』と感心するのはいいが、こちらから『後はよろしく』と言わない限り、一向に動く気配を見せないのもサルDという存在のスキルなワケで。
いつ動き出すのかと様子を見つつ、作業を続けていたら、全て終了。…予想通り。

てぃ『はい、こんな感じ。後はよろしくねー』
サルD『えぇ!? もう残ってないんですけど…!』
判ってるよ。知っててやってたんだから。まあ、それでも優しい俺は、優しい言葉で返すんだけどね。トゲトゲの。

てぃ『うん、無くなっちゃったね。いっぱいあったのにね。でも、その辺がサルDさんの『やる気』なんだよ。きっと』
サルD『………………』

下を向いて黙り込む所がサルDらしい。今の彼自身には難しい問題かもしれないが、成長を周囲に認められるようにするには、もうちょっと強引さが必要だと思うんだよね。
判らなくとも、取り敢えずやってみる…とか。
遂行できるかどうかは分からなくとも飛び込んでくるのは勇気かも知れないが、人に聞くほど判らない状態で入って来るのは違うと思う。
全く判らないのであれば、『教えてくれ』じゃないのかな?

残念な話、これまた慣れた問題なんだけどね。


《階段 03-2》

人生初の生死の境

人間、一瞬先の事なんて予想は出来ても予知は出来ないもので、まあ、全ては結果論の先に生かされる事で現在に繋がっているものだと思う。

自転車に乗り始めた3歳の頃、とにかく『徒歩』には無い速度が快感で、あっちこっちにへ走り回っていたのだが、その日は未来に通う事になる小学校の先、踏切まで足を延ばしていた。
『踏切』は俺にとって人生初の遭遇で、『なんか変な棒がある』程度の認識でそこを渡ろうとしていたのだが、その時に事件は起こってしまった。
すぐ隣の駅から電車が発進する直前だったらしく、運悪く遮断機が作動してしまった。
その時、俺は踏切のど真ん中…。
カンカンという音の意味が分からず、周囲を見ると、こちらに向かって来ていた車が止まってしまい、振り返ってもこちらに来るべき車が止まっている…?
とりあえず『この音が聞こえたら止まるらしい』と理解した俺は、素直に踏切のど真ん中で棒立ちになる…。
やがて遮断機の棒が2本、下りました。そして時間差を経て残りの2本も下りました…。
はい、完全に閉じ込められた状況です。もちろん、その次に起る事なんて理解していないので、恐怖心なんか全く無く、ひたすらアタマの中は『?』。…素直な子だった…(涙)。
すると正面の車の運転手のおじさんが顔を出し、『何してる! 早くしろ!』と叫ぶ。
当然、その言葉が理解出来ず、何をしていると言われた所で答える事も出来ず、早くしろと言われた所で何をどうしろという事が理解出来ないワケで…。とりあえず怖かった。
…で、そんなおじさんに見取れていると、今度は後ろからバタン! って音がして、やはり運転手のおばさん登場。おばさんとはいっても、今考えれば若かったかな? とにかくそんな印象。
『ちょっと…!』と、血相を変えた表情で俺に向かって叫び、反応する前に俺を小脇に抱え、自転車を残る手で引きずっての踏切脱出…!『火事場の馬鹿力』ってヤツかな?

『ちょっとそこに立ってて、あそこ(踏切の中)を見てて!』

ゼエゼエと息を荒くしたおばちゃんのようなお姉さんのような人はそう言って、後は何も言わずに約1分…。
やがてガタンゴトンと電車が通過…。そうか、あそこに居たら俺は電車にぶつかってたんだ。痛そうだなぁ…。なんて、現実とはかき離れたお花畑な想像をしてた。

『いい!? あそこは踏切って言って、中に入っちゃダメな所なの! 電車に轢かれたら死んじゃうし、電車を止めちゃったら何億円も取られるんだよ!』

遮断機が上がる前におばちゃんのようなお姉さんのような人はそう言って、素早く俺の頭を撫でると急いで車に飛び込んで、踏切を越えて行ってしまった。

結局その時は最後まで恐怖心は無く、正直、一体何事が起きたのかも上手く理解出来ず、むしろ初めて聞いた『なんおくえん』が気になったのだが、その後、ニュースの踏切事故だかなんだかで思い出して、結果的には命を救われた訳だと理解したな。若しくは大借金回避というか。

そんで、中学生の頃には世の中の危険性や人の冷たさみたいな事もある程度知り始めていて、あのおばちゃんのようなお姉さんのような人の行動が、実はすごくカッコ良かった行動という事も理解してきていた。

あの時の俺は彼女の対応に対して『ありがとう』の一言も言えなかったのだが、これはその当時の無知識と考えても後悔の一言だな。

これは前回の『リチャード・まり・マリー』ちゃんに出逢う前の話。自転車を貰って本当に間が無かったと記憶する。

ちなみに家に帰って両親にすごく怒られた。
まさか自転車に乗り始めて間もなく、そんな長時間姿を消すとは思っていなかったらしく、母は家で待機し、近所の知り合いも周辺を探していたらしく、そんな中に俺が帰って来たもんだから大騒ぎ。
父も職場を空けてまで探していたようで、家で怒られまくって大泣きしている所に帰宅してきた。真っ赤なシャツが印象的だ。

ともあれ、俺が無事で良かった。という所で話は終決し、めでたしめでたし…となる筈だったが、俺の余計な二つの言葉で再燃焼。というか、お怒りモード再稼働。

問題の俺の2つの言葉。
『電車って当たったら死んじゃうんだよね?』
『電車って止めたら何億円も取られちゃうんだよね?』

『おまえ、どこ行ってたの!?』

まぁ、そうなるわな。今考えりゃ。
当時は『踏切』という言葉を知らなかったので、進んだルートを口頭で説明。行った先が駅周辺とここで判明。げんこつボコン。
これ書いていて思い出したが、その時の俺は父の職場に向かっていた気がする。何度か車に乗せてもらって行った事があったから。父の職場が踏切を越えたすぐ反対側だから、多分そうだろう。


《ちー+! 27》

第一章 勇者志願見習い(笑)2-12

【ベレーレルの村】

再び玄関を出ると、更に増えた村人がレジエン家を取り囲んでおり大歓声が巻き起こる。これにはチータスも心底驚いたが、それ以上に不慣れな光景に恥ずかしさが先走った気がしてならなかった。
「勇者志願って、こんなに大事なワケ?」
「それだけ国が有名な存在に飢えている証拠ですな。さあさ、両手を大きく上げ、皆に応えるのです」
 それだけ場馴れしているのであろうか、ラウニーはこの光景に動じる様子もなくチータスに促した。
「(う〜ん…)」
 いまひとつ、この光景に納得のいかないチータスは、様々な疑問を含めた気難しそうな表情で両手を上げる。すると、狂ったように一層の声で沸き上がる村人の姿。…どうやら笑顔だろうが泣き顔だろうが関係は無いらしい。
 ラウニーはそんな歓声がひとしきり収まるのを待つと、続いてチータスに声を掛けた。
「では、何か一言を…」
「えっ!?」
 予想外の言葉にラウニーを直視するチータスだが、ラウニーはもはや何も言わず、チータスが自ら発する声を待つ意味を込めて、一歩下がってしまう。
 静まり返る観衆………。緊張の極致に追いやられたチータス………。
「………えっと………」
 思わず出た、『言葉を模索する声』に、観衆が一歩、チータスに迫った気がした。
「………い………」
 言葉が浮かばない。唯一浮かんだ言葉があるにはあるが、場違いではないのか? そんな事を思うと赤面するが、これしか思い浮かばなかった。
 まるで周囲に多くの人だかりがある事が嘘のような沈黙である。せめてこんな時のために、特別な言葉の一つでも準備しておくべきだったと思うが、全ては遅い…。
 仕方なしにチータスは思い付いた唯一の言葉を口にする事にした。なけなしの言葉である。しかも、日常的な言葉…。
「い………、行ってきま…す…」
 チータスが小さな声で、恥ずかしそうに言い放つと同時にラウニーが素早く隣に並び、大声で叫び上げた。
「おおーっ! 聞いたかベレーレルの民よ! 勇者志願チータス・レジエンは今後の困難を物ともしないご様子で『行ってきます』と一言っ! これはこれからの試練の年を難無く乗り越え、来たる1年後に成長した姿で再びこの地に舞い戻るといった宣言である! 喜べ、ベレーレルの民よ! チータス・レジエンはかつての勇者の血を引く上で、その勇ましさを忘れていない事をっ! 喜べ、ベレーレルの民よ! 今後のベレーレルが今と変わらぬ安住の土地である事をっ! そして願え、ベレーレルの民よ! 勇者の末裔、チータス・レジエンが、真に勇者の血を引く者として相応しい人物という事をーーっ!!」
 どんな言葉でも解釈の仕方が問題なのか、ラウニーの言葉にこれまた大歓声が湧き上がり、どうやら興奮を交えた歓声は簡単に落ち着く様子が見られなかった。

「さあ、こちらのキャリッジに…」
 大歓声の中、ラウニーは後方の馬車の扉を開ける。中には少なくない物資に紛れ、一足先に足を運んでいたスケクが手招きをしていた。
「お疲れ様です。…緊張したでしょう?」
「…おじゃまします。…そりゃ、とっても…」
 大歓声が壁の向こう側のものとなり、幾分か落ち着きを取り戻したチータスは『キャリッジ』と呼ばれる荷台の内部をそれとなく見回した。
 主にはナルミと共に外から眺めたキャラバン隊のそれとは異なり、荷物が少ないと思った以上のスペースがある事に気付く。
「何か珍しい物でもありますか?」
「うん、何かって言うよりも、ぜんぶ珍しいよ。あたし、キャラバンの荷物だらけの馬車しか見た事無いから、こんなに広いんだって思って…」
「大差はありませんが、一応は一般のキャリッジよりは大きいサイズと聞きますね。国王を護送する際に使用する事もあるものなんですよ」
「王様もこれ乗るの!?」
 これこそ想像外の話である。一国の主とも表現される人物が身を置くような物に、まさか自分が身を置く事になるなんて。
「国王とはいえ、言ってしまえば私達と変わらぬ人間ですよ。特に現国王である『ディオ・サムスール・エハン』様は苦労人と聞き、己の欲に配下を使う事はそうそうありません。食や寝具、強いては移動手段の馬車などに於いても、自らの『専用』をこしらえる事に強い反感を持たれる事で有名なんですよ」
「ふーん…。まあ、よくわかんないけど、贅沢しない人なのね?」
「早い話がそうです。…もちろん、一国の主ともある方ですので、一般層と比較した場合には、どんな差があるかは判りませんが…」
「ふーん…、おっと…!?」
「動き出しましたね…」
 荷台の中で雑談を交わしているうちに出発の合図を聞き逃したようだ。馬車がゆっくりと移動を始めたようで、未だ続く大歓声が後方に移動しているようである。
「ご両親の姿の見納めを…」
 そう言ってスケクは荷台の小窓を開いた。
「そっか…」
 正直、未だにチータスは現在の出来事に実感出来ていない部分があるが、それでも馬車が動き出したとなると、ベレーレルから離れる事は間違いないと判断した。スケクの開いてくれた小窓から顔を出し、こちらに群がるように後を追って来る村人の中から両親を探し出す…までもなく、ノルンの操縦する馬がすぐ近くで目に入った。馬にはエマも乗っているようだ。
「お! チータス、忘れものだ!」
「頑張ってね、ちぃちゃん!」
 どうやら何かの忘れ物があり、それを届ける意味で馬にまたがっての登場のようだったが、もう1人の登場人物、エマのセリフはややミスリード気味だ。
「忘れもの? なにさ?」
 狭い小窓に右手を突っ込み、精一杯ノルンの方向に伸ばすと、ぎりぎりまで接近したノルンはその手に『忘れ物』を触れさせる。
「………あっ!」
 手を引き、受け取った物を確認してチータスは驚いた。渡された物はアキの残した手紙だったのだ。
「もう1つだ!」
『ありがとう!』そんな言葉を言う前に、再びノルンが接近して来る。
「え…!?」
 反射的に右手を再び窓の外に突き出すチータスの手には、またも何かが渡された。
「村のみんなに感謝をっ!」
 渡された物は金銭の詰まった袋という事が分かった。昨夜、沢山の知り合いが家を訪れ、それぞれが小遣いと称して渡された金銭…。エマが『両替えが大変』とぼやいていたものだろう。幾ら入っているかはすぐには分からないが、少なくとも自分がこれまでに見た事が無い額という事が重さで伝わった。
「最後だ!」
「え、まだあるの!?」
 思わぬ言葉に驚きというよりは焦りを覚えるチータス。それでも右手を同じように小窓から突き出した。
「…ん? お母さん?」
 先ほどの2回の受け取りとは異なり、今回はおぼつかない手が相手のようである。たまに手のひらが相手の肌を触れる感覚は父親の持つ硬さを感じる事が無く、言ってみれば柔らかい印象が強い。間違いない、エマの手だ。
 少しばかり苦戦を強いられたが、手紙や金銭入りの布袋とはあらかに異なる、がさついた物を受け取る。
 チータスは慌てたように手を引き、今度こそ口にしようと思った『ありがとう!』の言葉の前に、たった今、受け取った何かをまず確認した。

『せんべい。袋入り。しかも封は空いている食べ掛け…』

「たっ、…大切…に、食べ…てね…っ!」
 どうやら向こう側ではノルンの背中にしがみ付くのが精いっぱいらしい、エマの絶え絶えの声が届く。
「いや、イラネーし! 今必要じゃないし!」
 思い掛けない受け取り物に対し、感謝どころではない言葉を反射的に放ったチータスの声を最後に、ノルンの操縦する馬はその速度を落としたようだった。
 チータスは小窓から頭を出して、既に後方となった2人を見る事にした。
 早くも小さな姿となった両親はすぐさま踵を返す事もなく、その場で馬を止め地に降りていたようだ。もともと馬に乗る事をしないエマには少々荒事だったらしく、遠目にへたり込んでいる姿が窺えた。
 これで最後に手渡された物が『せんべい』でなければ、一人娘との別れを惜しんで泣き崩れている姿に見えなくもないのだが、『せんべい』の存在が全ての感動を見事にかき消していた。

…いずれにせよ、もう声は届かない。



《あとがき》

サルDは頼り過ぎだ。頼り過ぎというよりも、頼って人を動かしているような気がしないでもない。そのくらい疑われても仕方が無いくらいに頼り過ぎている。
だが、何度も繰り返した話を顧みれば、それが素という事も理解できるのだから、本当に厄介だ。
忙し過ぎる社風という事もあり、ついて来れない人間に教えるくらいなら、自分で行動した方が早いという、教育信念の欠如がこんな結果を生んでいると思われるが、それはリスクの助長と増大に他ならないんだよね。

俺に素直な気持ちを言わせれば、その辺の小学生を連れて来た方が遥かに役に立ちそうだ。いや、役に立つ筈だ。一から教える分、理解が早いだろう。
ボスザルはもちろん、サルA・サルC・サルDは本当に必要ない。それらが存在して人数を揃えた時よりも、それらが休暇等の理由で存在せず、欠員が出たままの状態で作業を進めた方が早く終了するのだから間違いないだろうし、何よりも周囲の従業員も口を揃えて言っている事だ。

ちなみにサルBは他倉庫に脱走した…。会議中に『欠員が出た倉庫の補填に誰を充てる?』という話題が出るや否や、普段から何も言わないサルBが血相を変えて自分が行くと言い張ったらしい。まあ、会社全体としても彼のレベルでも出来ない事は無い現場だったとのことで、まあいいか、くらいの承諾。
『仕事もあのくらいだったら、年齢的にもっと高い位置に居た筈なんだけどな』
とは、彼を良く知る彼の同僚さん。

なんかねぇ〜…。逃げるのに必死な上役ってどうなのかな。
てか、この会社はそういった人が多過ぎなんだよね。


命の恩人って言うのは知らず知らずに居たりするもので、記憶の背景に解け込み易い気がする。まあ、『俺が恩人さ!』とか言われても処理に困るが。

物言わぬヒーローというか、女だからヒロインか?
踏切の件の彼女は、姿顔こそぼんやりとした記憶しかないが、その行動は今考えても凄いなと感じる。見ず知らずの子供と心中覚悟の救出劇なのだから尚更だな。
俺の場合は、そんな彼女が命の恩人となるのだろうな。そうでなければ、人生の恩人だ。

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