勅使河原三郎×佐東利穂子『白痴』（秋田市文化会館）

勅使河原三郎×佐東利穂子のデュエットダンス公演『白痴』を見てきました

ドストエフスキー原作の『白痴』から影響されて作られたという今作です

正直、原作本は読んだことないので内容に関しては今回のパンフレットに乗っていた
告知や紹介文を読んで大体のイメージをつかんで公演に臨みました

個人的には久々の勅使河原三郎氏の公演でしたが
彼の独特で特徴のある身体の動きから生まれるダンスはいつも通り素晴らしかったです

そして今回は幸運にも最前列で見る事が出来たので、気が付いたことがります

それは演技中に魅せる勅使河原氏の顔の表情が豊かなことです

特に演技中に笑う表情を見せる勅使河原氏に新鮮な魅力を感じました

また演技途中に着用していた上着を一旦脱いで（そしてきちんと畳んで舞台に置いたのは
彼の几帳面さが現れていたのでは？などと勘ぐってしまいました）

その上着を再び着用しようとするのですが（昔から定番で見るような）
なかなか着る事が出来ないという笑いを取るパフォーマンスも良かったと思います

そして今回の演目で一番の見ものと言えば
やはり勅使河原三郎氏と佐東利穂子さんの2人のデュエットダンスです

流れるような身体の動きで女性らしい優雅で甘美な魅力を表現する佐東利穂子さんと
そんな魅力的な佐東さんに翻弄されながらもなんとか彼女のダンスに合わせようとする
勅使河原氏の二人がつかず離れず踊る姿はまさに圧巻でした

PS
勅使河原三郎氏が上着を脱ぐ演技の後に、さらにその下に着用していた白いシャツの袖をまくり上げシャツのボタンを上から4つほど外しシャツをはだけて汗ばんだ胸のあたりが露になったのですが、その胸板が意外と厚いことに少々驚きました