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2018年10月10日17:43

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水曜クビクビ日記519:ブレイン・ゲーム


延髄を狙って瞬時に棒を突き刺し、相手に苦痛を与えず命を奪う謎の殺人者が跋扈している…その被害者がついに3人となり、全く手がかりが掴めないFBIは、1人の男に捜査協力を仰いだ。それは医学博士ジョン・クランシー。娘を白血病で亡くして以来、田舎で隠遁生活を送る老人だ。親友のジョー・メリウェザー捜査官と相棒のキャサリン・カウルズ捜査官に請われて捜査本部にやってきたクランシーには、ある特殊技能があった。遺体や遺品に触れると過去と未来のビジョンを得られるという透視力を持っているのだ。全くつながりのない被害者たちの情報を集めたクランシーは、すぐさま彼らの共通点を発見する。だが、この共通点は、犯人がクランシーの「同類」であることを示していた…



「ブレイン・ゲーム」。製作にも噛んでいるアンソニー・ホプキンスが主演。


以下、「ネタバレは誰?答えは一言で」

フォト



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レクター博士からクランシー博士へと転身したホプキンスの演技が見どころ。いつも、あまり感情を露わにしない冷徹な雰囲気のホプキンスですが、今回もクールに見えて、実は情の深い医師を演じています。脇もなかなか良く、特にジョーを演じた渋いジェフリー・ディーン・モーガンがカッコ良かったな。


んで内容ですけど。

最初は安いサイコスリラーのように見えるのですが、被害者の共通点と犯人の動機が判ってからは…

なんか、ねぇ…

以下、本当にネタバレ
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これ、テーマが安楽死です。実は犯人にはアンソニー・ホプキンスを遥かに凌駕する予知能力があるんですね。で、相手が将来、不治の病で苦痛に苛まれて死んでいくことを予知しちゃって、可哀相だから病初期の今のうちに死なせてあげる…というのが動機だったわけです。

この辺り、医者として、ちょっと考えてしまうわけですよ。ほぼ毎週死亡診断書を書く身にとっては、襟を正したくなる話でございました。ジャンル映画でこれだけ余韻を残したのも珍しいなあ。

予知やら透視やらの能力限界がよく分からなかったり、妙に凝ったイメージショットなど、まぁB級らしさはたっぷりあるんですが、ホプキンスの説得力で押し切られた感もあります。ゆえに傑作とは決して言えないんですが、時間の無駄にはならない一本。ウォーケンの「デッドゾーン」が好きなら、観ても良いかもね。

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