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2018年10月04日08:43

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水曜クビクビ日記517:バッド・ジーニアス 危険な天才たち


バンコク。名門私立高校に特待生として入学したリンは、学費免除のはずなのに学校側が父親に設備費と称してワイロを要求していることを知り深く幻滅する。貧乏教師としてつつましく生活している父親と自分にとって、これはかなりの経済的打撃だ。そんな時、富裕階層の同級生グレースとパットから、学内テストでリンの答案を写させて欲しいと持ちかけられる。報酬に目が眩んだリンは、希望者を募って1人数千バーツでカンニングを引き受けた。試験中にある方法を使って、希望者全員に解答を伝達することに成功するのだが…


「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」。あまり馴染みのないタイの映画。

以下、ネタバレ・ジーニアス
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悪事をチームで役割分担しながら成功させていくスリルという意味では、ま、高校生版オーシャンズ11と言えなくもないですな。ミッションが期末テスト→学年テスト→世界統一試験とランクアップしていくのもセオリー通りでエンタメとして文句なくアガる作りになっています。しかしケイパーものと根本的に違うのは、ドロボーではなくカンニングであるという本質的部分。つまり、誰かを傷つけたり懲らしめたりというミッションではなく、己の倫理観が試される行為であるという点です。従って、エンタメ的なカタルシスではなく、思春期ドラマとしての苦い結末になるわけですね。リン・グレース・パット・バンクの4人のチームワークを見せて共感度を上げてからの、あの着地。切ないものがありますよ。やや演出が大げさな部分はあるけれど、鼻白むことなくしっかり楽しめる一本。エンドクレジットに4人が通う高校の校歌が流れるんですが、その歌詞が何とも言えない皮肉で、気が利いてます。オススメ!
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