三十余年暮らした家を立ち退く時が来た。宮大工が丹精込めてこしらえた立派な木造建築は売却後すぐに取り壊され、マンションが建設されるらしい。板橋の原風景がまた一つ失われる。寂しい限りだが、これも時代の流れ。
母体にいる時から青年期までを過ごした家、思い入れは半端ではない。忘れちゃいけない大切な歴史なので家の間取りをタトゥーにして体に刻み込みたいくらいだ。R.I.P.〜Rest in Peace〜みたいな感じで。
そして、老夫婦とワンちゃんは新潟へ、私は東京に残り一人暮らし、離散。今まで本当にありがとう。
私の新しいヤサはなんとお隣のマンション。同棲及びルームシェアする訳でもないが3DK。小学生の時分、友達のあっちゃんが住んでいたファミリー向け賃貸物件である。
巷じゃ無理のない家賃の相場は月収の1/3というが1/2近く。衣食住の住にウエイトを置いたライフスタイルの提案。
「地元最強」みたいな思想はないが、恐ろしく保守的な人間なのでこのテリトリーを出られないのだ。まぁ山田君もこの選択を喜んでくれたのでよしとしよう。
私はこれからこの地で旧内田邸が崩れ行く様を見届けよう。
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