夕暮れに

本日は名古屋で商談

・・・で

私の一人勝ち


たんと儲けさせてもらった


帰宅し即シャワー


相変わらず少ない洗濯物だが


洗濯機フル可動


シャワーを浴び


満艦飾とまでは行かないが


秋を思わさせる風に洗濯物の揺れる様


読みかけの本をパラパラめくると


疲れからか瞼が重くなる


窓から入る心地よい風がなおさら眠気を誘う


・・・そこへ


小さな金属音の翅音


小さく・・遠く・・近く


よりによって・・私の鼻先に止まるとは


顔は微動だにせず


自慢の細い目を書斎の鏡に


みるみる蚊の胴体が赤色に


うん〜


ここで一句


血を分けた奴とは思えぬ憎いやっ


満足したのか？


それとも私の血が余程不味かったのか


ヨロヨロと飛ぶさまは


さながら酔っ払い


またぞろ窓の外に


部屋に取り残された私


その姿を鏡で見たら


こりゃあ・・アンタ


まるで・・・伝助だよ


デン助・・って言って何人の人が理解するのか


昭和はますます・・遠くになりニケ理